「タイトルなし(ネタバレ)」ANORA アノーラ maduさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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2023年のマイベスト映画が「コンパートメントNo.6」な私はこの映画、もはやすごい早い段階で涙が出てきて、ラストで静かに泣き、パンフレットを涙ぐむしまつでどうやっても泣いてしまう。
アノーラの家(正しくはイヴァンの両親の家)に入ってきたイゴールがコンパートメントメントでリョーハを演じていた彼だと気がついたときから
アノーラを目で追うイゴールを私もつい目で追ってしまう。イゴールはあの奇妙な人探し珍道中の中で状況を理解し、疑問を持ち、静かに考えていた彼がアノーラの救いになる結末にほんとうに泣いてしまった。
最後の夜、自分のことをレイプしない(したいと思わない)男を珍獣を見つけたような驚きでアノーラは見つめている。
そんなやついるのか?というフレッシュな驚きを感じられる環境で彼女が生きてきたことがわかる。
ショーン・ベイカーはセックスワーカーをジャッチしない説教しない、搾取しないとゆう言葉がパンフレットにあるように、フラットで注意深い目線でマイノリティ達を写すことが分かっているから、とんだ乱痴気騒ぎの物語だけど安心して観れるのが彼の映画の好きな所。私は過去作の中でタンジェリンが好きなので原点回帰的なこの作品の作りも大好きだ。
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