「アメリカにアメリカンドリームなど、もはやない。」ANORA アノーラ アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカにアメリカンドリームなど、もはやない。
アメリカ映画だし、アカデミー賞作品賞なので「プリティー・ウーマン」のような素敵なシンデレラストーリーの筈で、辛い出来事があってもどんでん返しのハッピーエンドが待っているものかと真面目に思っていた。しかし、。コメディタッチのドタバタはあるものの、映画はあくまで冷徹に今の世の中の当たり前の現実を突きつけてこの物語に決着をつけた。
持ってる人間は裕福で、持たざる人間は貧乏で、這い上がることなど出来ない。アメリカにアメリカンドリームなどもはやない。トランプ側について環境を破壊し、性差別をする方が生きていける。ロシアもプーチン側につき武器商人にでもなった方が富を得る。ロシアの富豪のバカ息子が勢いで結婚したのはアメリカの市民権(トランプは世界の金持ちに市民権を売ると言うほど価値あり)をとってみたかっただけ。愛などは微塵もない。観てて、しんどい映画でした。
マイキー・マディソンの体当たりの演技のアカデミー主演女優賞は納得。
だが作品賞は「名もなき者」にとってもらいたかったなぁ、。
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