「なるほどそう来たか」ANORA アノーラ あくびさんの映画レビュー(感想・評価)
なるほどそう来たか
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ラストシーンが全てか。そこまで持っていくためにドタバタ劇を長々と流したのか。主役をアノーラとイゴールと見做せばシックリ。アニーはイゴールに跨る。イゴールが拒否しないのを責めるのは酷。パンフレットのコメント欄で、ここの受け取りが私と異なる意見があった。しかしイゴールが欲しいのはセックスよりキスだった。明らかにアニーに対して情が湧いている。同情より愛情だろう。そりゃあ、あの立場で親分の息子に謝罪を求めたのは相当な覚悟だったと思う。アニーはイゴールのキスを拒む。これは予想通り。身体を提供すること以上にキスは特別なのかもしれない。どう対応すべきかわからなかったのだと思う。その過程を経ての最後もたれかかっての涙は、ポジティブに受け取って良いと思う。二人は恋心を確信したはずだ。
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