「私にとってこの作品はイゴールにスポットを当てれば☆4、アノーラでは☆1」ANORA アノーラ 小町さんの映画レビュー(感想・評価)
私にとってこの作品はイゴールにスポットを当てれば☆4、アノーラでは☆1
観た日から時間が経って、この作品に対する自分の思いが変わってきたので最初のレビューに付け加えてます
観た日はアノーラが受け入れがたくて仕方がなかったのですが、イゴールの存在が本当に良くて、だからあのラストで忘れられない作品になったように思います。
という事で☆4に変えました。
ここからは観た日のレビュー
「フロリダ・プロジェクト」がとっても良かったし、身分違いの恋のシンデレラストーリーとあったのでドラマチックなラブストーリーかと思っていたのですが全然違いました。
高評価ばかりの中申し訳なく思いますが、私は全然ダメでした。
アノーラが好きになれなかったんです。
イヴァンの両親は嫌な人のように描かれているけど、息子の結婚相手がアノーラみたいな人だったら普通反対するとは思うし、アノーラは自分が快く受け入れられると思っていたのかとも思うし、泥酔しているイヴァンに離婚しないよう説得している姿は痛々しかったし。
こんなレビューをしている自分がすごく性格悪く思えて「こんなレビューやめろー」って感じなのですが。
登場人物で唯一良い人に思えたイゴールがホント優しい。
ラストで「えぇぇぇ」でした。
ずっとそばにいてくれたイゴールの優しさへのアノーラの感謝みたいなものかのも。
あんな形でしか表せないのだとしたら、それまでどんな人間関係の世界にいたのかと思えて、なんだか可哀想にも思えました。
アノーラはお金のために離婚したくないというより、イヴァンの母の自分への扱いに対する抵抗だったのかなと思います。
でもあのラスト、車のエンジンとワイパーの音だけのエンドクレジットは余韻が心地よく良かったです。
劇中の音楽も良かったです。
小町さん
私も全くというか殆ど同じ気持ちです。
ラストの10分か、20分のイゴールの優しさ
に全てありますね。
その優しさにあんな形でしか、応えられないアニーの
壊れた精神。
イゴールが全てでしたね。