「人って普通に生きてるだけで”傲慢”をまき散らす存在なのかもと怖くなった」傲慢と善良 Ryo_miwaさんの映画レビュー(感想・評価)
人って普通に生きてるだけで”傲慢”をまき散らす存在なのかもと怖くなった
日々の自分の何気ない言葉や何気ない行動が、視点を変えると”傲慢”なのかも… 人って、そして私も普通に生きてるだけで人って”傲慢”をまき散らす存在なのかも...と少しだけ怖くなった。
藤ヶ谷さん奈緒さんがとても良い。
架のスマートで気配り出来そうなのに無神経(マイルドに言うと鈍感)なところ、真美の素朴で優しそうなのに心の底が見えない感じ。二人の良い所と痛い部分を、力まずごく自然に表現されていたので、物語に散りばめられた刺さる言葉がすっとそのまま受け止められた気がする。
小説は文章から想像が湧き出て頭で映像が再生されるのが面白いけど、この原作ありきの映画化作品で、植木鉢の花、みかんの木、ヤギが視覚的に映画らしく感情を映す素敵な役割をしてて、でもそれに加えて花や果実や動物の”映像から湧き上がる匂い”が伝わる感覚があって、小説にはない映画ならではの良さと思った。
いい映画でした。一度では消化しきれないので2度みないとと思う映画でもありました。
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