SCRAPPER スクラッパーのレビュー・感想・評価
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うひょ~!見るのに980ポイントも取られた!!
僕は67歳だけれど、死んでも天国なんて無いと思っている。
地獄も同様。
『揺り籠から墓場まで』って昔は言われていたけど、イギリスの今なんだろうね。
かつて、ヴィットリオ・デ・シーカが『自転車泥棒』を撮ったのは1948年の事である。同じ事をまだヨーロッパではやっている。もう、70年以上だよ。
監督は30歳になったばかりの女性。つまり、彼女は子供をお待ちでないか、子供をお持にになっていたとしても、第二成長期に突入していないね。実体験からの男に対する気持ちと言うよりも、将来への希望的な願いだろうね。
死を意識した女性が、ボイスメールなんかで、12年前に別れた海千山千の親父に伝言する訳がなかろう!!
なんか話が薄っべら。
言うまでもなく、ジョージはこれこら第2成長期。ジェイソンはうまくやれるのか?
イギリスは夏休みが終わると新学期。ジョージは中2になる。所謂、中2病なんだぜ!!
ちゃんと”避妊“の事は教えないとね。
イギリスの『義務教育』は16歳までだからね。『義務教育』って「教育を受けなければらない」“子供の義務”じゃないからね。「親が子供に教育を施す義務がある」って事だからね。
だから、最初から当たり前の事さ。
日本人はそれを知らない人が多い。
もう一度言う。この映画はあたり前の事を当たり前にやっているにすぎない。
同級生と思しき『アリ君』の方が背が高くて大きいが、白人は昔の日本と違うね。僕らの世代は小学校六年生の女の子の方が背は高く、胸も膨らみ初めて、男のク〇ガキよりも早く大人に変身していたと記憶する。12歳の女の子って、そんな感じだったと思うよ。この女優の現在の姿を見るとよく分かる。
これぞイングランドですね!こんなに晴れやかではない!でも好き!
会話のかけあいが楽しいし思わず吹き出す場面もあった。
イングランドに住んでいた友人も同席しましたが、めちゃ楽しそうだった。
ちょっと間をおいて「ベッカムって誰?」は日本の間と近いものも感じた。
淡々と、眠くなる可能性もあったストーリー。
主人公たち、とくに女の子をとりまく環境について、
周囲の子どもたちの言葉で語られるシーンも好きで、個人的に飽きない構成だった。
青がそんなに青くない。鉄も多く鈍色という表現がしっくりくるかもしれない。
だからこそ、2人の関係が好転し笑顔が見られたとき、
いっしょに生きていこうと前を向いたとき、
最高の清々しさと温かさがスクリーンにあった。
少なくとも自分はそう感じた。
誰かにすすめたいか、となると万人受けしない気もする。
でも自分の中でそっとしまって時々2人をのぞきにいきたいなって思う良い作品。
観て良かったです!
SCRATCHER
母を亡くして孤独になった女の子の元に、音信不通だった父が帰ってくる。
それだけの話で、映画的な仕掛けがなかった。
母の死因は終盤まで伏せられるが、特に意味はなく。
父が帰ってきた理由も、「普通そのくらいするよね」という内容のメッセージだけ。
旅行に行ける程度の家庭ながらアリが窃チャを手伝う理由は、単なる友情のみ?
立入禁止の部屋に関しても、引っ張った割にあまり活きていない。
インタビュー風の映像もよく分からず。
黄色い三つ子は何だったの?
録音した音声を駆使して行政を誤魔化したり、ジョージーの言動・行動は面白い。
ただ、賢さやコミカルさが前面に出るため、窃盗に関する「生きるため」という切実さが感じられない。
ましてや殴った子への直接謝罪もないのでモヤモヤ…
おまけにジェイソンも事情は聞かない、金だけ渡そうとする、謝らせないなど、親子揃って無責任。
失くしたスマホを放置して終わるのもスッキリせず。
ジェイソンが必死になって探し出すか、ジョージーが「もう必要ない」と新しいものを買うラストが欲しい。
ほっこりするシーンはあったし、その雰囲気は非常によかった。
だが最低限ふたりが更生するところを描かないと、仲良し半グレ親子爆誕オチになるのではなかろうか…
寂しさからの強がり。
母親が亡くなり1人アパートに暮らす12歳の女の子ジョージーと、元妻の死を知り12年ぶりに娘の前に顔を出した父ジェイソンの話。
男友達アリと自転車を盗んでは売っての日銭稼ぎ、そんなある日アパートの塀をよじ登って訪ねてきた男に「あんた誰?」と聞くとオマエのパパだと名乗ってきた男ジェイソンとジョージーの生活が始まる。
人と話す時の一丁前な顔が印象的なジョージー、強がりにも見える反面、生前に撮った母親との動画を見ては隠れて涙してる姿。
突然戻ってきた父の事は信用もしてないしギコちなくてで衝突ばかりって感じだったけど。似た者親子で盗んだ自転車の車体番号は削っとけとか、チャリ窃盗一緒に手伝ってやるとかなかなか破天荒なジェイソン。
ジョージーの様子を伺いながらも12年の空白を埋めようと誕生日ではないけれど誕生日を祝ってあげたり、道路の反対側から歩幅を合わせどうにか笑わせて娘との壁を無くそうとするジェイソンの姿も良かった。
ボイスメールを聞いたジョージーがジェイソンを探しにいく姿も可愛らしくて。鍵の掛かる秘密部屋にあった積み上げられたものは空へ行ってしまった母に会いたい会おうと積み上げてる途中だったのかな?
空白の時間が長くてギコチなかった2人の距離が縮まってく姿が良かったし作品としても面白かった。
重くならずにポップな感動作だけど「大事なところでは、人として親として映画としてちゃんとしてほしい」
母親を病気で失ない一人で生活していた12歳の少女ジョージ―の前に、突然父親ジェイソンが現れる。
ジェイソンはジョージ―が生まれたとき、父親になることから逃げて二人をしてていたのだった。
しっかりと自立、空想力創造力逞しいジョージ―の演技が素晴らしい。
それに引き換え、逃げた上に養育費も払っておらず、「自分は必要ないと思った。」というジェイソンは許せない。
こんな勝手な父親なのに、会って少しですぐ仲良くなってしまう展開は、男から見たら理想、でありファンタジーかもしれない。
重くなく、ポップな映像もはさまれて、軽く観れるのがイイのですが、少し短い。
もうちょっと感動できるエピソードが欲しい。
そして、友だちを殴って大怪我させたのに、理由を聞かない、理由を言わないのはなぜ?
最初は親子で逃げるし、ここで逃げないで、不器用に必死に子供の味方するのが親なのに。
ちゃんと謝ってない。
一緒にちゃんと謝りに行くとかするのが親の良いところの見せ場なのに。
親はすぐ金払おうとするし。
娘はドア前にケーキを置いといただけ(まさかジェイソンにもらったバースディケーキ???)。
さらに終盤、殴られた子、本人の口から「学校休めたからオッケー」と言わせるなんて、
親も子も監督も良くない!
この件で携帯の動画のことを知ってからの、ジェイソンの残したメッセージにつながるんじゃないの?
カットしたのか?
子供に寂しい思いをさせて、心配させたあげく、
近所で呑気にサッカーしてんじゃないよ。
確かに、母も。父も。友達親子でしたけども。
頼れて(られて)良かった
取り立てて大きな騒動が起きたり、命の危機にさらされたりといったドラマはなく、しかも中途半端なドキュメンタリーチックの関連者インタビューが交ざるとか、走るシーンでは手持ちカメラらしい上下にブレブレの映像がスクリーン上に踊り、酔いそうになり集中力が削がれそうになる時もあった。
でも、空に行ってしまったママを追いかけたくて、夏休み中にスクラップのタワー(天井を突き破るほどの)を完成しようとするジョージーの健気さ、そして不器用ながらも妻からのボイスメールでやってきたジェイソンの「えいやっ!」って踏ん切りに良かったと共感し、互いに支え合おうとする姿に安堵しました。
しかしこの作品、BBC絡みということは、イギリスの児童福祉が破綻状態にあることの問題提起が含まれているのかなぁ。
ウィンストン・チャーチルなんて名前のおじさんがいるって説明を鵜吞みにして子供の一人暮らしを容認しているなんて……
少なからず辛い境遇の子供たちが事故や事件に巻き込まれてしまう我が国だけど「子供は取り囲む社会全体で関わり、育てる」ことはまだなんとか意識の中にあるだけましなのかなぁ、なんて思わされてしまう作品でした。
子供は世の宝なんだから。
どうやってこうなったかは理解できないが、ともかく逞しすぎる12歳だなあと思った
2024.7.8 字幕 アップリンク京都
2023年のイギリス映画(84分、PG12)
母を亡くした12歳の少女と、生まれてから一度も会っていない父親との再会を描くヒューマンドラマ
監督&脚本はシャーロット・リーガン
原題の『Scrapper』は「解体する人」が転じて「何かを壊して戦う人」と意味がある言葉
物語の舞台は、イギリスのライムス・アベニュー
母ヴィッキー(オリヴィア・ブレディ)を亡くしたばかりの12歳の少女ジョージー(ローラ・キャンベル)は、親族に嘘をついて、親戚と一緒に住んでいるという偽装工作を行っていた
それを知るのは友人のアリ(アリン・ウズン)だけで、彼女は近くの雑貨店の店員ジョシュ(Joshua Frater-Loughlin)に色んな言葉を喋らせて、それを音声データにまとめて、電話などを偽装していた
彼女はアリと共に路上にある自転車を盗んでは、ゼフ(Ambreen Razia)の店に持ち込んで、わずかなお金を得て生活をしていた
ある日、彼らの元に「父親」を名乗る男ジェイソン(ハリス・ディキンソン)が現れた
生まれてから一度もジョージーの元に来なかったジェイソン
ヴィッキーが死んだことを知らされて、ジョージーの元に来ることになった
親戚の電話に出て、それが間違いないことを知るジョージーだったが、育児放棄をしてきた人物を父親だと認めるのは時間を要していた
物語は、どこから見ても悪そうな大人を父親として認めるかというところが描かれていて、それでも生活のために頼らざるを得ない実情を描いていく
12歳にしては随分と手慣れた生活術だったが、彼女が1人で生きていくことを選ぶ理由は本編からは伝わってこない
親戚との関係が悪いというようなことはなく、彼女が為したいことが終わるまでは、現状を維持したいというのが本音なのだろう
それが秘密の部屋に作られていた天国に続く塔であり、彼女の自転車泥棒のもう一つの目的であることが仄めかされる
すでに天井まで届いているのだが、彼女は屋根をぶち破らない
それは、天国がないことを知っているからではなく、そこに行っても母に会えないことを理解しているからだと感じた
いずれにせよ、粗暴でわがままなジョージーは近隣住民の手に負えないのだが、アリ以外が関わりを持とうとしないのも不思議な感じがした
ジョージーが嘘をつき始めてどれくらい経っているのかはわからないのだが、おそらくは数週間も経っていないのだろう
葬式をどうしたとか、そこら辺はスルーされているので、あくまでも舞台装置としての「初対面の父との邂逅」から起こるものを仮定して描いているように思う
父もジョージーを授かったのがまだ子どもの頃だったというように、未熟な子どもが覚悟を持てずに親になりかけたのだろう
その先にあるものを夫婦が考えた結果の選択だと思うのだが、いささか意味不明に思えるのは仕方ないのかな、と感じた
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