「Malicia」SCRAPPER スクラッパー ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Malicia
チャリを盗んで売って生計を立てているジョージーが、蒸発したはずの父親ジェイソンが自宅に帰ってきて、距離感を伺う…みたいな作品で、親と子という特別な関係性から繰り広げられるぎこちなさを楽しむ作品だなと思いました。
結構重めのバックボーンのはずなのに、それを感じさせないジョージーやジェイソンなんですが、それが今作の軽い雰囲気を作っていて、良いと思う反面、少しでもいいから深掘りして欲しかったなと思うところもありました。
家族関係の社会派な問題に切り込むという点では弱さが目立ってしまったかなぁと思いました。
監督は今作が長編映画デビュー作というのもあって、監督が編集をされているかどうかは分かりませんが、カット割りの感じがMVのそれで、映画でそれやられるのはな〜ってなりました。
途中途中祇園を挟んでの場面転換もあまり好きではなく、映画としての編集が良かったなと思いました。
ただ、監督の遊び心の蜘蛛が喋るシーンは結構好きで、こういうテイストできたら面白いものもっと作れる人なのかもという着眼点はありました。
役者陣はどの方も良くて、ローラ・キャンベルさんのクソガキ感(褒めてる)は天性のものだと思います。また違う作品でお目にかかりたいです。
鑑賞日 7/8
鑑賞時間 20:25〜21:55
座席 G-7
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