「【アメリカの威信を懸けた月面着陸ミッションを真実VS”捏造”方法で行う男女の姿が可笑しくて、少し沁みるマサカノラブコメ作品。今作は、当時の先人たちの宇宙への想いが詰まった作品でもある。】」フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【アメリカの威信を懸けた月面着陸ミッションを真実VS”捏造”方法で行う男女の姿が可笑しくて、少し沁みるマサカノラブコメ作品。今作は、当時の先人たちの宇宙への想いが詰まった作品でもある。】
■旧ソ連に宇宙競争で後れを取る中、ケネディ大統領が1961年に”今後、10年以内に人間を月に着陸させ、安全に帰還させる。”と演説する。
だが、アポロ計画は、アポロ1号の悲劇から始まり、目的はナカナカ遂行されず、国民の関心も薄れていった・・。
◆感想
・NASAで、アポロ11号の発射責任者を務めるコール(チャニング・テイタム)は、朝鮮戦争時、優秀な飛行士だったにもかかわらず心臓の欠陥により、宇宙飛行士にはなれないがNASAで必死に働いている。だが、彼はアポロ1号の悲劇の責任は自分のチェック不足の所為と考え、犠牲になった宇宙飛行士たちを偲ぶ像の前の花壇の手入れを欠かさない。
コールの生真面目だが、月到達への想いが伝わって来るシーンである。
・一方、政府のトップの配下の男モー(ウディ・ハレルソン)は、遣りてのPRのエキスパートであるケリー(スカーレット・ヨハンソン)を雇い、アポロ計画のイメージアップを図り、予算獲得を様々な手段で実行し、果ては万が一の時の為に、アポロ11号の乗務員たちが月面着陸し、月を歩く映像を作る事を指示するのである。
ー この辺りのモーとケリーとコールの遣り取りが、可笑しい。
政府のトップとは勿論、後にウォーターゲート事件で現職大統領としては唯一逮捕されたニクソン大統領であり、この映画では、ニクソン大統領を暗喩的に弄っているのである。アメリカ人達の笑い声が聞こえて来るようである。-
・コールは必死に月面着陸を成功させようとし、ケリーは万が一の時のために月面着陸の映像を作るのである。クスクス可笑しい。
だが、二人の目的は手段は違えど同じであり、コールは予算獲得のためアポロ計画に懐疑的な有力者に合わせるために、ケリーをプロペラ機で800キロ離れた土地まで送ったりしているうちに、お互いに惹かれて行くんだよね。
そして、ケリーがコールに幼かった頃から苦労して来た事を語るシーンも良かったな。故に彼女のPRのスキルが磨かれたんだよね。
■一番可笑しかったのは、モーが見守る中、セットの月面着陸シーンをワイヤーで繋がれた宇宙飛行士たちが演じている姿と、本当の月面着陸シーンとが分割されて映されるシーンだったな。
セットの中に黒猫が入り込んだドタバタシーンは序盤から黒猫が頻繁に描かれていた事から予測していたけれど可笑しかったな。
そして、モーがTVの真実と"捏造"の二画面を見ながら”どちらが本当だ!!”と叫ぶ姿と、見事に月面に足跡を残したアームストロング船長の言葉が沁みるし、飛び上がって喜ぶNASAの職員たちの姿も良い。
だが、コールは冷静に”未だ、半分だ。”と皆に言い、気を引き締めるのである。
その後、アポロ11号は無事に着陸するんだよね。
<そして、ケリーとコールは夜、二人きりで月を見ながらキスをして、コールはケリーに”本当の名は何だい?”と聞くと、ケリーはニッコリ笑って”ウィニー”と答えるのである。
今作は、アポロ11号の月面着陸を描きながら、当時の時代背景を巧みに取り込みつつ苦い過去を持つNASA職員とPRのエキスパートの男女の恋を描いたマサカノラブコメディであり、当時の先人たちの宇宙への想いが詰まった作品なのである。>
コメントどうもです。
グルーをお子さんと行って、その後レビュー4本上げて翌日も3本。そして今日は講演ですか。どうやって観賞しているのでしょうか。すごいですね。
こちらそこ、ご無沙汰しておりましたm(__)m禁酒中、体調良いようで羨ましいです。私はどれだけ飲んでも肝臓数値ぶれませんので、禁酒も出来ないf(^_^;今週はミッドランドスクエアシネマがライブ音響上映をやってる。マッドマックス怒りのデスロードがラインナップされていて、なんと!!前座でフュリオサが組まれていて続けて観られる!!粋なことしてくれるではありませんか!!来週からは新しく音響のいい箱が2つ出来るし、是非名駅までお出かけくださいね。
スカヨハ主演作品を公開初日の客席10人くらいでしたか…シリーズものじゃない洋画はなかなか難しいですね。
スカヨハのセリフ多すぎてところどころ聞き取れてません😅が、カナダでは最初から最後まで何度も笑ってたので、例の皮肉かと思われますw
私も強運な彼は何度もチラつきましたよwww
別面着陸⇒月面着陸、小型ジェット機⇒あれはコールの愛機P51Dでプロペラ機、「TG マーベリック」でトム・クルーズがJ.コネリーと乗ってたのと同型機です。さあ、自分のレビューを書かなくちゃ。
共感ありがとうございました。
さすがNOBU さん、いつも私の英語力不足補正をして下さるレビュー、大変助かりますw 確かに月面を撮影する技術が当時十分にあったかは疑問ですから、こんな壮大なコントがあってもロマンがありますwww