密輸 1970のレビュー・感想・評価
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Freestyle
海女さんvs裏社会関連vs海上警察が入り乱れるだなんて聞いたら観に行かねばという事で鑑賞。
惜しむべきは少し体調が悪かったんだけど、映画代は無駄にできない性分だから意地と根性で乗り切って涼しいお部屋でレビュー書けてる。文明の進化に感謝。
なんて与太話は置いといて、本編は海女さんが上からの命令とはいえ、金の搾取に手をつけてしまったがために捕まってしまい、そこから抜け出した海女さんと数年後再会して…みたいな感じで進んでいくので、中盤くらいから入り乱れるのかなーと期待して観ていました。
序盤のワクワクから一転して、最終的に繋がる人物紹介をのんびりやっていくせいか、物語にダレが生じてきてしまい、そこはもったいなかったなーと思いました。
中盤からギアがかかって室内アクションが展開されていくところから徐々にボルテージが高まっていきました。
ナイフでのやり合いは少ないながら見応えがあり、こういうのを待っていた!となりました。
終盤の水中バトルは最高に燃えました。
海女さんたちにピンチが訪れる時も、自分たちのフィールドに引き摺り込んでしまえば問題なし!と言わんばかりに、海女さんたちを殺そうとするチンピラたちを水中でのアドバンテージとチームワークを活かして、羽交い締めにしたり、酸素ボンベの線を切ったりしたり、ぐるぐる巻きで海中に沈めたり、岩と岩の間に体をぶっ込ませたり、タコを張り付けたりとトムとジェリー並みのコメディも挟みつつ、しっかりと成敗していく様子はとても良かったです。
署長も署長で破壊力抜群の銃を持ちながら、ノーコンなのもあって全然当たらない隙を狙って、水商売お姉が海中に自分もろとも入水して、そこに海女さんが連携プレーで沈めて(ここの合成が雑でちょっと面白かった)という暴れっぷりは爽快ものでした。
最後は弟との対峙も上手い事起点を効かせて、錨を引っこ抜けなくさせてから、海に落として、見捨てたのちサメにパックンチョされるスピード感がよかったです。
全体的にオーバーリアクションな演技が多いので、中盤はかーなり胃もたれしちゃいました。
韓国のラブコメがこういう感じなので苦手なんですが、この作風でそのオーバーさが来るかーと思って面食らってしまいました。
あとやけに楽曲が流れるんですが全く盛り上がらない曲も情緒を不安にさせるものでした笑
エンジンかかるのが遅かったのがもったいなかったなーとは思いつつも、アガるところはしっかりブチ上がりましたし、観たいものはしっかり観れたので良かったかなと思いました。
鑑賞日 7/12
鑑賞時間 16:05〜18:25
座席 I-12
インソンなかなか出てこない〜
⭐︎4.0 / 5.0
展開早くて楽しい
何故か懐かしい痛快ストーリー
読めない展開
盛り盛りの大乱戦
楽しめるが…
70年代のファッション&音楽で紐解く、韓国西海岸の黒い闇
2024.7.12 字幕 イオンシネマ京都桂川
2023年の韓国映画(129分、G)
海洋汚染によって漁ができなくなった海女たちが裏社会のビジネスに加担する様子を描いたクライムムービー
監督はリュ・スンワン
脚本はリュ・スンワン&キム・ジョンヨン&チェ・チャウォン
原題は『밀수』、英題は『Smugglers』で「密輸」「密輸業者」という意味
物語の舞台は、架空の港町クンチョン港
そこで漁業に従事しているジンスク(ヨム・ジョンア)たちは、近くにできた化学工場の影響によって出来高が激減し、生活は困窮を極めていた
父である船長のオム(チェ・ジョンウォン)たちも憤りを見せるものの、状況を変える術はなかった
ある日、彼らの元に海底に沈んでいる物資の引き上げの依頼が舞い込む
オム船長はそれが密輸品であることがわかっていて、娘たちを加担させる気はなかった
だが、背に腹は変えられない状況になっていて、1回だけという約束で、海底に沈む密輸品の引き上げに加担することになったのである
その後も、生活のために引き上げを繰り返すことになり、中身はさらにやばいものになってしまう
そして、とうとう税関に見つかって逮捕されてしまうのだが、ジンスクの友人のチュンジャ(キム・ヘス)だけは逃れていて、彼女が密告したのではないかと疑うようになった
出所後も仕事がなく、いつの間にか地元のブローカーになっていた元船員チャン・ドリ(パク・ジョンミン)の計らいの元、低賃金で密輸を繰り返す日々を過ごさざるを得なくなってしまっていた
物語は、うまく逃げおおせたチュンジャが釜山にて暗躍していく様子を描き、喫茶店の奥で密輸品を捌いていく様子が描かれて行く
だが、その一帯はクォン軍曹(チョ・インソン)と呼ばれる元軍人のマフィアの縄張りで、彼にチュンジャの行動がバレてしまう
被害総額が8000万ウォンだと言われ、彼女はやむなく「地元のクンチョン港で海底から密輸品を引き上げられる」と言い、販路を広げることを条件に難を逃れようとするが、そうそううまくは事が運ばない
映画は、クォン軍曹がクンチョンに乗り込み、そこでドリと取引をする様子が描かれて行く
チュンジャが裏切り者だと考えているジンスクたちが協力するはずもなく、それでもニンジンをぶら下げて説得工作に乗り出す
そして、その過程において、あの逮捕劇の裏で何が起こっていたのか、がわかる流れになっていた
後半は回顧シーンが多用され、「実は」の展開がかなり続いていく
パンフレットには、それらを簡単にまとめたものが載っているので、意味わからんかった人は一読しても良いかもしれない
とは言え、そこまで複雑な話でもなく、ドリと税関の係長(キム・ジョンス)が結託していたとか、クォンをハメて金塊をせしめようと暗躍する中で返り討ちに遭うというものなので、誰が勝ったかはわかりやすい
時代が1970年代ということで、その時に韓国で流行ったファッションとか音楽が満載なので、そのあたりに興味がある人には韓国カルチャーを学ぶ教科書になるのではないだろうか
いずれにせよ、コミカルとサバイバルがマッチし、容赦ない暴力シーンが展開される後半は面白い
海女さんはボディダブルでガチの人たちが演じているが、海洋パニックあるあるも登場するので飽きさせない展開になっていた
さらっと原因が海洋汚染とディスっているあたりは、ある企業が想定されているのかなと勘繰ってしまう
架空の港のようだが、思いっきり韓国西海岸側の釜山近辺なので、わかる人にはわかるのかな、と感じた
海女さん、カッコいい!
レトロな雰囲気が良い
暑さも吹き飛ぶエンタメ作品
歌謡番組を見てるみたい...【45点】
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