密輸 1970のレビュー・感想・評価
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悪いヤツは海の藻屑にしてしまえ
ベトナム帰りの密輸商人であるクォン軍曹のナイフ捌きが冴える。軍で鍛えた格闘術で、田舎ヤクザの刃物をギリギリでかわしながら次々と倒していく。クォン軍曹のボディガードのアイパッチ野郎もカンフーでチンピラ達をノックアウト。
このアクションシーンは、見事。
海に投下された密輸品を海女達が船に荷上げするシーンが冒頭から始まる。クライマックスシーンを先に見せられているかと思いきや、スリリングなプロローグで、一気に引き込まれてしまう。
1970年といえば、朴正煕独裁政権の頃だから、役人もヤクザも同じ穴のムジナ。海女たちも生活のために法律なんて守るつもりもないから舞台となる港街はカオスな状態。
コンゲーム的なテイストもありながら、海女たちのチームワークの良さがクライマックスで際立つ。
クズ以下の男が海の藻屑となるスカッとする物語でございました。
見応えありの水中アクション!
予告編
を見るだけだと、もっとコメディタッチのドタバタな喜劇かと思ってましたが、アクションや殺しの場面の多いものでしたね。あと、コンフィデンスマン的な要素も少しありましたが、主は肉弾戦でした。
サメの登場シーンが一番ハラハラする
小さな漁村に住む平凡な海女さんが巨額の金塊を巡って奮闘する海洋クライムアクション。海女と密輸王とチンピラと税関の騙し合いにサメも加わって激しいバトルが繰り広げられる。盛り沢山の内容ですが、結局サメの登場シーンが一番ハラハラしました。
2024-115
痛快です❗️少し混沌とするけど楽しめます
チンコロ合戦
ちょっと変わった韓国映画だがおすすめ。
今年250本目(合計1,342本目/今月(2024年7月度)13本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
(前の作品 「メイ・ディセンバー ゆれる真実」→この作品「密輸 1970」→次の作品「
キングダム 大将軍の帰還」)
今でこそ、この映画のクンチョンは首都ソウルにも含まれ鉄道(東京・大阪でいう地下鉄に近い)からもアクセス可能な工業を主体とするエリアですが、映画の1970年代はそういったものがなく、ちょっと遠いだけでも「田舎」でした。
韓国映画といえばアクションものもりもりだったり、そうでなければノンフィクションもの(ドキュメンタリーもの)で濃厚な展開ですが、こちらは実際の事件をテーマに作られているという折衷的な選択肢になっています。
途中で日本や日本のお菓子、文化等が出るのは、この当時(1970年)はまだ韓国は日本の文化の「輸入」制限をかけており、民間でこっそり「輸入」して広めていったものが映っているものです(民主化した1990年以降でも、映画館に対しては「数割は韓国映画を放送しなさい」といった制限はかかっていたし、日本に限らず他文化流入で国の文化が押されるのを恐れていた)。このため、映画内でやや「偽物かなぁ」というようなものが出るのはそういった事情です(当時はインターネット等ないので、偽物かどうかなど確かめるしかないし、一方で、日本では新しい人権として知られる「知る権利」(情報にアクセスする権利)自体の考え方は韓国においても妥当するので、他文化を吸収することそれ自体は責められるものではない)。
海女さんやその密輸を取りしまる税関、またその裏にある裏組織…とめが離せない展開です。登場人物こそ多いですが「勢力自体」は3~4勢力での争いと少なく展開が読みやすいので韓国映画が初めてという方もおすすめです。
採点に関しては特に気になる点がないのでフルスコアにしています。
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(減点なし/参考/税関の取締り・逮捕で「万歳をしろ」の部分)
日本でも映画としてなら西部劇映画などどで「手をあげろ」などというようなシーンがでますが、結局「何も持っていないことを証明しろ」という意味では同じなので韓国映画では時々出てきます。
「マンセー(しろ)」という語自体は「北の国」との関係でやや揶揄的な表現で使われることもありますが(むしろそちらで知っている方が多いかも)、韓国国歌にも登場する語でもありますし、頻度は少ないものの韓国映画では時々出ますね。
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Freestyle
海女さんvs裏社会関連vs海上警察が入り乱れるだなんて聞いたら観に行かねばという事で鑑賞。
惜しむべきは少し体調が悪かったんだけど、映画代は無駄にできない性分だから意地と根性で乗り切って涼しいお部屋でレビュー書けてる。文明の進化に感謝。
なんて与太話は置いといて、本編は海女さんが上からの命令とはいえ、金の搾取に手をつけてしまったがために捕まってしまい、そこから抜け出した海女さんと数年後再会して…みたいな感じで進んでいくので、中盤くらいから入り乱れるのかなーと期待して観ていました。
序盤のワクワクから一転して、最終的に繋がる人物紹介をのんびりやっていくせいか、物語にダレが生じてきてしまい、そこはもったいなかったなーと思いました。
中盤からギアがかかって室内アクションが展開されていくところから徐々にボルテージが高まっていきました。
ナイフでのやり合いは少ないながら見応えがあり、こういうのを待っていた!となりました。
終盤の水中バトルは最高に燃えました。
海女さんたちにピンチが訪れる時も、自分たちのフィールドに引き摺り込んでしまえば問題なし!と言わんばかりに、海女さんたちを殺そうとするチンピラたちを水中でのアドバンテージとチームワークを活かして、羽交い締めにしたり、酸素ボンベの線を切ったりしたり、ぐるぐる巻きで海中に沈めたり、岩と岩の間に体をぶっ込ませたり、タコを張り付けたりとトムとジェリー並みのコメディも挟みつつ、しっかりと成敗していく様子はとても良かったです。
署長も署長で破壊力抜群の銃を持ちながら、ノーコンなのもあって全然当たらない隙を狙って、水商売お姉が海中に自分もろとも入水して、そこに海女さんが連携プレーで沈めて(ここの合成が雑でちょっと面白かった)という暴れっぷりは爽快ものでした。
最後は弟との対峙も上手い事起点を効かせて、錨を引っこ抜けなくさせてから、海に落として、見捨てたのちサメにパックンチョされるスピード感がよかったです。
全体的にオーバーリアクションな演技が多いので、中盤はかーなり胃もたれしちゃいました。
韓国のラブコメがこういう感じなので苦手なんですが、この作風でそのオーバーさが来るかーと思って面食らってしまいました。
あとやけに楽曲が流れるんですが全く盛り上がらない曲も情緒を不安にさせるものでした笑
エンジンかかるのが遅かったのがもったいなかったなーとは思いつつも、アガるところはしっかりブチ上がりましたし、観たいものはしっかり観れたので良かったかなと思いました。
鑑賞日 7/12
鑑賞時間 16:05〜18:25
座席 I-12
インソンなかなか出てこない〜
⭐︎4.0 / 5.0
展開早くて楽しい
これが映画だ!エンタメだ!
海女さんが不漁でにっちもさっちも行かなくなったその時に、「 金塊を横流しして稼がないか?」と言われて犯罪に手を染めるのだが、金塊を手にしてこれ以上無いくらい笑顔でノリノリなのである。あっさりと逮捕されて服役するのだが、出所後に、「 またやらないか?」と言われてホイホイついてきて、また犯罪に手を染める話し。実話を元にしているとの事。
おばちゃん達のオーバーアクトが面白い。石に蹴躓いてコケるシーンはモロに足首を捻っているし、泳ぐシーンは本職顔負けに泳いでいる。本当に本人達が泳いでいるんでしょうか?
悪党共の殺し合いのシーンは、ナイフで横に切るシーンはよく見るけど、身体に対して何度も直角に刺しているシーンがあったけど、よく大怪我しなかったな?
水中に沈めたお宝を海女さんが回収している時に酸素ボンベをつけた悪党に襲われるんだけど、これも海女さんが素潜りで不利な筈なのに悪党のボンベのホースをチームプレーでどんどん切って、ナイフでトドメを指す。どこのジェイソン・ボーンだよ?
総理を爆弾で狙った犯人を素手で倒した漁師も凄かったけど、こんなに強い海女さんは見た事ねー。やってる事は犯罪でしかも再犯なのに、それはスルーしてめでたしめでたしで終わるという能天気な映画です。
韓国映画は外さないなぁ? 万人にお勧めの映画です。
何故か懐かしい痛快ストーリー
読めない展開
盛り盛りの大乱戦
楽しめるが…
70年代のファッション&音楽で紐解く、韓国西海岸の黒い闇
2024.7.12 字幕 イオンシネマ京都桂川
2023年の韓国映画(129分、G)
海洋汚染によって漁ができなくなった海女たちが裏社会のビジネスに加担する様子を描いたクライムムービー
監督はリュ・スンワン
脚本はリュ・スンワン&キム・ジョンヨン&チェ・チャウォン
原題は『밀수』、英題は『Smugglers』で「密輸」「密輸業者」という意味
物語の舞台は、架空の港町クンチョン港
そこで漁業に従事しているジンスク(ヨム・ジョンア)たちは、近くにできた化学工場の影響によって出来高が激減し、生活は困窮を極めていた
父である船長のオム(チェ・ジョンウォン)たちも憤りを見せるものの、状況を変える術はなかった
ある日、彼らの元に海底に沈んでいる物資の引き上げの依頼が舞い込む
オム船長はそれが密輸品であることがわかっていて、娘たちを加担させる気はなかった
だが、背に腹は変えられない状況になっていて、1回だけという約束で、海底に沈む密輸品の引き上げに加担することになったのである
その後も、生活のために引き上げを繰り返すことになり、中身はさらにやばいものになってしまう
そして、とうとう税関に見つかって逮捕されてしまうのだが、ジンスクの友人のチュンジャ(キム・ヘス)だけは逃れていて、彼女が密告したのではないかと疑うようになった
出所後も仕事がなく、いつの間にか地元のブローカーになっていた元船員チャン・ドリ(パク・ジョンミン)の計らいの元、低賃金で密輸を繰り返す日々を過ごさざるを得なくなってしまっていた
物語は、うまく逃げおおせたチュンジャが釜山にて暗躍していく様子を描き、喫茶店の奥で密輸品を捌いていく様子が描かれて行く
だが、その一帯はクォン軍曹(チョ・インソン)と呼ばれる元軍人のマフィアの縄張りで、彼にチュンジャの行動がバレてしまう
被害総額が8000万ウォンだと言われ、彼女はやむなく「地元のクンチョン港で海底から密輸品を引き上げられる」と言い、販路を広げることを条件に難を逃れようとするが、そうそううまくは事が運ばない
映画は、クォン軍曹がクンチョンに乗り込み、そこでドリと取引をする様子が描かれて行く
チュンジャが裏切り者だと考えているジンスクたちが協力するはずもなく、それでもニンジンをぶら下げて説得工作に乗り出す
そして、その過程において、あの逮捕劇の裏で何が起こっていたのか、がわかる流れになっていた
後半は回顧シーンが多用され、「実は」の展開がかなり続いていく
パンフレットには、それらを簡単にまとめたものが載っているので、意味わからんかった人は一読しても良いかもしれない
とは言え、そこまで複雑な話でもなく、ドリと税関の係長(キム・ジョンス)が結託していたとか、クォンをハメて金塊をせしめようと暗躍する中で返り討ちに遭うというものなので、誰が勝ったかはわかりやすい
時代が1970年代ということで、その時に韓国で流行ったファッションとか音楽が満載なので、そのあたりに興味がある人には韓国カルチャーを学ぶ教科書になるのではないだろうか
いずれにせよ、コミカルとサバイバルがマッチし、容赦ない暴力シーンが展開される後半は面白い
海女さんはボディダブルでガチの人たちが演じているが、海洋パニックあるあるも登場するので飽きさせない展開になっていた
さらっと原因が海洋汚染とディスっているあたりは、ある企業が想定されているのかなと勘繰ってしまう
架空の港のようだが、思いっきり韓国西海岸側の釜山近辺なので、わかる人にはわかるのかな、と感じた
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