「おもしろかった」モンキーマン 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
おもしろかった
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地下格闘家がセレブの集うナイトクラブみたいなところのスタッフになる。頑張って出世して超VIPのフロアに入り込む。そうして親の仇である警察署長の暗殺を企てる。アクションが格闘主体ですごく面白いのだけど、ちょいちょい気になるところがある。
主人公のキャラが薄い。性格に癖がなくて特に何の個性もない。そのせいか魅力も特にない。地下格闘家として八百長ファイトをしているのに、主催者から戦いぶりにダメ出しがある。ところが、スター選手を秒殺するとめちゃくちゃ怒られるし、観客からもブーイングがある。現実の試合では、一番ブーイングがあるのは決め手を欠く寝技の攻防の塩試合で、瞬殺KOは大うけだ。客も主催者も変だ。
警察署長が強すぎる。お腹の出たおじさんがトレーニングしているように全く見えないのに、現役バリバリの格闘家と互角以上に戦う。元力士なら分かるがどう考えても一瞬で息が上がって動けなくなる。
主人公が暗殺に失敗した後、インドの警察が大挙して捜査に当たりヘリまで出動する。あのように統率がとれているとはとても思えないし、賄賂をもらって適当に捜査しているフリだけしてそうな偏見がオレにはある。
こんなことを気にしながら見ていたのだがテンポが良くて絵面が面白く、格闘シーンは痛みが伝わり、とても楽しかった。トイレでしゃべってないでさっさと撃てよと思う。そしたら映画は終わってしまうが、しゃべらずに何らかの形で失敗するとか他にやりようがあるはずだ。
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