「何と戦うのか?」教皇選挙 Another Popcorn Timeさんの映画レビュー(感想・評価)
何と戦うのか?
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タイムリーだった教皇選挙という歴史的イベントを通して、人間の本質に迫った今作は、シンプルなストーリー展開ながら非常に見応えのある2時間になっている。人間の持つ欲望とそれぞれが持つ信念や信仰に着目しながら、それぞれの人間ドラマを描く。キャラが立った登場人物達の人間臭さをストーリーを通して魅せていく。ただの宗教映画になっていないのがすごい。
教会への疑念に対し、「多様性が力を与える」「確信が寛容性への敵」と信念を燃やすローレンス枢機卿は最後まで試される。完璧に思えた教皇の知らない一面を知り、確信の狭間に立たされた彼が、最後に空を見上げるシーンは印象的。
音楽的にも、視覚的にも楽しめる今作は、作品全体を通して映る赤色に反して「スピーチ」後の白い傘のシーンには、ハッとさせられるところがある。
他の方も書かれているように想像以上にエンタメ性があり、嬉しい驚きがある映画だった。
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