劇場公開日 2025年3月20日

「文句なしに面白い」教皇選挙 こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0文句なしに面白い

2025年5月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

驚く

斬新

神に仕える者でありつつも、誰もが聖人ではない。世界中からクセの強い枢機卿たちが集まるってだけでもかなりの事態であるのは当然で、その中から次の法皇が決まるのだから清くない戦いが繰り広げられるのも実に人間味が溢れていて面白い。
主人公はあくまでもそんな争いからは一線を引いて、なんなら離れたいくらいに思っていたはずであるが、無自覚だった己の野心を認めたその時に、あの事件が起こるのは、神の啓二かお怒りなのか?とでも問いたい場面であった。シビレル。
二転三転しながらも最終的には正しいところへおさまった‥と安心するのもつかの間。最後にはこれまた大きい爆弾が。
カトリックは色々と禁じていることが多い。教えをどう解釈するかでも異なる。その解釈をこの多種多様な時代に合わせていくのか、そもそも教えとは何のためのものなのか。
キリスト教に詳しくもない私でも、教えと正しい行いと理想との狭間に揺れ動く、人間の愚かさと崇高さを観た思いで大変感銘を受けた。
そして上映中のこのタイミングで現実にローマ法皇が身罷るというフィクションを超える展開。これは誰も予想できなかったよね。

こまめぞう
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