「人は悲しい悲しいものですね」教皇選挙 himabu117さんの映画レビュー(感想・評価)
人は悲しい悲しいものですね
人間は、所詮どこまで行っても人間にすぎない、そんな言葉が聞こえてきそうな作品です。それでも前へ進まなければならない、決まらない教皇に監督の出した答えは、一つの方向性を示したのでは。
聖書の教えを説くはずなんですが。
難しいですね、世界で一番キリスト教徒の信者の多い団体なんですが。
その頂点の教皇を決める選挙。
だれが、舵取りするか。
映画は、実話ではないですから、これは違うと抗議がありそうなもんですか。
見てる方としては、多分こうなんだろうなと。
想像の域は、出ないにしても。
説得力のある作品です。
聖書の教えは正しくても。
その教えを説くものが、一つの組織となると。
それも、13億の信者を抱える団体ですから。
その権力の座となると。
候補者のあらが、出るは出るは。
まとまるものもまとまらない。
果てしない話し合いに、決着はつくのか。
なぜ、地域によって言語が違うのか。
聖書によると。
人間は、かつては一つの言語だったのですが、神様が、いくつかの言語を話す集団に分けたと。
つまり、皆同じ言語にすると、人間の悪が増大するから。
だとすると、映画のように一つの教派のもとで、一つになろうとするのが、どだい無理な話と思えるわけで。
じゃあプロテスタントが、いいのかというと。
彼らも、常に分派分派の歴史。
じゃあなんで、この映画のように、無意味とも思える選挙をするのか。
聖書では、皆のうちから一人を教師として立てて、という下りからすると。
導くリーダーを一人選びなさいという話なのですが。
巨大な組織となると、リーダー達の中から、さらに一人のリーダーという考えになるわけで。
そうなると、聖書の教えとはちょっと話が。
そして、組織となると政治力みたいなものが台頭してきて。
今回の映画のお話となるわけです。
信者の最後の拠り所は?
再臨を待つ信仰ということで、なんとか一つになれるわけで。
つまり信者にとって、キリストの再臨をもって救いの完成となり。
それまでは、いくら洗礼を受けた信者でも、人間の悪からは、逃れられない。
と見れば、この映画の聖職者のドロドロもさもありなんと。
なんか、ため息の出る話なんですが。
映画として、ラストまで、引っ張られてしまう。
ノーキッキング様
コメントありがとうございます。
遺言で指名があること知りませんでした、出来レースですね。
ラストの亀にそんな意味が込められていたとは、作品がより深く感じました。ありがとうございます。
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