「多様性」教皇選挙 hkr21さんの映画レビュー(感想・評価)
多様性
今年一面白かったんですけどー。
全世界14億人以上の信徒を誇るキリスト教最大の教派・カトリック教会で、新教皇を決める教皇選挙を「コンクラーベ」と言うらしい。
「なるほど、“根比べ”ね。上手いこと言うな。」と意味不明なことを思ってしまいましたが⋯。
世界中から100人を超える候補者たちが集まり、システィーナ礼拝堂の閉ざされた扉の向こうで極秘に投票が行われるそうで、
密室って、それだけでミステリー感増しますもの。
票が割れる中、水面下でさまざまな陰謀、差別、スキャンダルなどなど、
神に仕えていても、結局は人、下世話な話なわけですよ。
「理想ではなく、理想に仕える者」
「確執と寛容」などなど、個人的言葉メモに、メモりたいセリフ多し。
ラスト、選挙を執り仕切っていたローレンス枢機卿は、バチカンを震撼させるある秘密を知るところで終わるのね。
密室ミステリードラマとして、終始ドキドキさせられていました。
ローレンスとベリーニ以外存じ上げない俳優さんたちだったので、余計にリアル感が増して、
ローレンスの八の字眉毛の不安げな顔と、暗めで荘厳な感じの音楽と、
これまた極秘の教皇選挙の様子を覗き見る感じが、余計にドキドキを煽るんですよね。
なんだか全てが本当にあったことなの?!って思わされて、
また、要所要所に良いセリフ言うんですよ、ローレンスとベニテスが、それに心震わされるわけで。
そして、ラスト、そうなん!?みたいな。
ローレンスだっけ?ベリーニだっけ?言ってたもんね、多様性って⋯。
構想、脚本、演出、音楽、赤黒白でまとめた衣装や、礼拝堂内の装飾も美しく、全てのバランスが良く、
ミステリー映画を観た満足感を得られました。
はぁ〜、面白かったぁ〜。
すべては前教皇の目論見通りでしたね。色気を出したローレンスに天上のガレキを浴びせて、諫め、お気に入りはベニテスと池の亀と多様性の象徴である修道女たち。
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