劇場公開日 2025年3月20日

「なるほどこんな風に選ぶのか」教皇選挙 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0なるほどこんな風に選ぶのか

2025年4月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

カトリック教徒は世界で12億人いるらしい。
その頂点に立つ教皇の選挙と言われると、好奇心をくすぐられて観賞。

【物語】
カトリックの最高指導者であるローマ教皇が死去し、新教皇を選ぶ選挙、コンクラーベが行われることになる。ローレンス枢機卿(レイフ・ファインズ)が、選挙のまとめ役を務めることになり、候補者であり投票者でもある100人を超える枢機卿が世界各国から集まる。そして投票が始まるが、完全な密室の中で虚々実々の駆け引きが行われる。

【感想】
俺は「いつの時代も宗教は争いの種であり、現代における宗教は悪であり、宗教団体は最大の詐欺集団だ」と思っている人間。 が、その一方で教会・神社・仏閣の歴史的かつ文化資産的建造物は大好きで、国内外の旅行では精力的に足を運ぶ。ローマに行った時にはもちろん、サンピエトロ大聖堂に足を運び、その壮大な建造物には唖然とするばかりだった。よくもまあ、信者からこれだけの富を搾取したものだと(笑)

実物を目にすると、ローマ教皇にも自然と興味が湧き、本作の観賞に繋がった。教皇はこうってこうやって選ばれるんだと良くわかり、好奇心は十分に満たされた。興味深いシステムだった。

本作は完全なフィクションのようだが、現実でも密室の中では似たようなことが起きるのだろうと思わせる、リアリティー十分な作品。 聖職者だって権力欲も名誉欲もあり、ライバルを蹴落とそうと陰謀も巡らすだろう。 人間なんだから。

ただ、結末(選挙結果)だけは実際にはありそうにない。きっとどんなに凄い人でも、あんな風に急に票を集められることはあるまい。もっと、根回し的なドロドロした世界であろうと想像するが、「一番優れた人が選ばれて欲しい」という作者の願望が込められているのかも知れない。

きっと。カトリック教徒は「教皇の冒涜だ」と言って本作は観ないのだろうが、信徒でない人達は、ある意味世界で一番影響力のある人がどんな風に選ばれるのか知るだけでも、一見の価値有り。

泣き虫オヤジ
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