「第47代アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプは悪魔か天使か“人間”か?」アプレンティス ドナルド・トランプの創り方 菊千代さんの映画レビュー(感想・評価)
第47代アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプは悪魔か天使か“人間”か?
脚本家のガブリエル・シャーマン曰く、
「ドナルド・トランプとロイ・コーンが密室で交わした会話は私が創作したもの。しかし、この映画はドキュメンタリーではありませんが、本人を知る方々にはリアリティを感じてもらいたかった。」
と語る様に、非常にリアリティを感じられる脚本に仕上がっている。
セバスチャン・スタン演じるトランプは非常にリアルだ、そして“人間”トランプが作り上げられていく姿を見事に演じている。途中からは本当に若き頃のトランプはこんな“人間”だったのではないかと思えてしまうほど。日本人が報道で接し見聞きしているトランプそのものに見える。
そして、そんな“人間”トランプにも若造だった頃があり、今のトランプが出来上がった全てが語られている・・・様に感じてしまう。
しかし、この作品を見たからと言って、決して「トランプの事がわかった」などと思ってはいけない。
大統領選挙に勝利はしたかもしれないが、トランプが思っているほど世の中が思い通りになろうはずは無い、もし思い通りになるなら一次政権の時にもっとマシな政策が実行できたはずだ。
ドナルド・トランプが悪魔か天使かそれとも人間か、これからその本性が現れる事になるが、一つだけ言えることがある。それは、第二次大戦後アメリカを中心として長い年月をかけて築かれてきた民主主義の良識が崩壊させられたという事だ。中国やロシアに多大な関税や制裁が課されたとしても先制主義国家の独裁者達にとって、これほど喜ばしい事は無い。
そして、あまりにも罪深い男・・・。
ヤフーの「みんなの意見」現在7万人余りが投票しているが、40%近くの人がどちらかというと期待しているという意見に正直驚きを感じている。
あれだけ、トランプ政権を望ましく無いと報道していた日本でも、こんなにも多くの人達が少なからずの期待をもっていたという事実。日本が分断されない事だけは祈りたい。
そして、トランプ強権政権に尻尾をふりふりしている、企業や政治家達の4年後は注視したい。少なくとも4年後にはトランプ政権は終わる。
その時に総括する為にも、この作品を視聴する事をすすめる。