「Amazing exceptional creator!」ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー Sueさんの映画レビュー(感想・評価)
Amazing exceptional creator!
ガリアーノの生み出す美の世界、溢れ出す創造力、想像力は圧巻だった。数々のショーの映像は息を呑む美しさだった。
傲慢なナルシストであることは、他者のみならず、自認するところであろう。
彼が辿った足跡は、決して正しくも善良でもなく、複数の人間を傷つけてきた。差別発言で糾弾され、持てる物全てを失う。だが、神が贈った彼の天賦の才は、誰にも奪えない。ピカソやダリに通ずる芸術家だと感じた。
人を侮蔑する言葉… 髪の薄い人にハゲ、太った人にデブ、背の低い人にチビなど、何処の国にでもあるものだ。そうでない人がそんな人にそう言ったら罪になるのだろう。正常な道徳観があれば、思っていても口にしたらいけないのだ。彼は、疲れ過ぎていた。
アルコールもドラッグも絶ち、physical mentalにクリーンになった彼が、Diorのarchiveに入り、自らのアートワークのドレスに魅入る瞳、表情が、彼の美に対する尽きぬ敬愛を表している。
少年のように白い階段を駆け上がるガリアーノのラストシーンは、愛おしかった。
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