「5×200ー5=995のその後」ブルーピリオド グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
5×200ー5=995のその後
映画として観るものの興奮を呼び覚まし満足させる。
という意味では、主人公はこれ以上ない達成を得ますし、実際感動しました(自分A)。
以下は、感動したのとは違う、もう一人の冷めたところのある自分Bの感想です。
私には、この主人公の藝大合格は、キングダムの主人公 信が天下の大将軍になることに匹敵するほど稀有なことのように見えてしまいました。
合格枠5人に対して200倍ということは、毎年995人前後の若者が涙を呑んでいる。そして浪人したり武蔵野美大や多摩美大や専門学校などに入ったりアニメスタジオの門を叩いたり、アルバイトしながら別の職業を模索したり…
ということになるのでしょうか。
『好きなことで食っていける』人はどんな仕事でも少数なのはみんな分かっているのに、いつしかそれが強迫観念のようになって、いつまでも自分探しをやめられない人ってどれくらいいるのだろうか。
『食っていける仕事が、いつの間にかそれなりに好きな仕事になっていた』という人のほうが多いと思うし、仕事を通して出会う人との縁が自分を成長させてくれることに気がつけば、それで十分豊かで幸せな人生だと思います。
合格できなかった多くの人たちのその後についての描写がまったくないのが、とても気になって仕方がないのです。
コメントありがとうございます。
私も子(高校生)を持つ親ですので応援したい気持ちと現実的な視点と持ち合わせてます。
長い人生視野に欠け諦めや挫折感だけを受け取ってしまわないか不安があるとおっしゃってましたが、この映画を観るような子らは、綺麗事とは捉えず、挫折も覚悟の上ぐらいと思いますよ。学歴偏重社会も一時期よりはマシだし、今は選択肢も多いし、最近の子は私らが思ってるより強いですよ😁
冷めた部分の意見、たしかに…な感じもあります。
ひとつだけ補足させてください。
合格者5人というのは、二浪三浪が当たり前の美大で、現役での合格者が5人ほどということで、倍率は別の話です。学科の定員40名なら40×200です。
グレシャムさん、まだ見てない映画だけれど本のコメントありがとうございます。食っていける仕事がいつの間にか好きに・・・、とても共感しました。ノイズから逃れないで半信半霊で充分だよ~を自分含めて全ての人に!本、読めるようになりましたー!
グレシャムの法則さん、コメントやゴジラや君たち〜へも共感をありがとうございました!
お母さんの下りは本当にやられました(T_T)
高校や大学…分かります、分かります。
グレシャムの法則さんのコメントの『絵を描くって自分の持つ想像力を最大限に、或いはそれ以上に引き上げる魔法でもあるのですね。』が、本当にそうだな、と思い刺さりました。