アディクトを待ちながらのレビュー・感想・評価
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「意志の弱さ」ではなく「脳の病気」
薬物・ギャンブル・買い物、様々な依存症(addict : アディクト)の人々の立ち直りグループが、コンサート開こうとする物語です。現実社会でも薬物依存でしくじって芸能界から一時期遠ざかざるを得なかったあの人やあの人がグループのメンバーとして出演しているのが小さな話題にもなりました。
依存症は「意志の弱さ」に由るのではなく「脳の病気」である事は近年知られる様になって来ましたが、その具体的なメカニズムや「治療」とは具体的に何をする事なのかをもう少し詳しく紹介して頂けたらよかったかなと思いました。
終盤の、シナリオなしのぶっつけ本番のメッセージ・シーンは真摯な思いが籠っていてとても力がありました。監督と出演の橋爪遼さんによる上映後のトークも「なるほど」と思える真摯なものでとても有意義でした。
一度の失敗が許されない世の中…
スターを待ちながら葛藤するそれぞれの感情の描写
主演が出てからのラストはすべてアドリブ!圧巻の芝居!
監督が開催するワークショップに集まったメンバーが決めた役で、撮られた映画。
全員が個性を持ったアディクトの集まりという設定。
依存症から回復する姿を映画にしているのは、日本ではほとんどない。
主演がいつまでも登場せず、本当にどうなるのか?
室内と屋外の対比、手持ちのカメラワーク、
ラストアドリブシーンでの目線、表情、息遣い、緊張感…。
このアドリブの手法を取り入れた映画作品は日本では初めてではないか?と監督が話していたのが印象的。それを踏まえてもう一度観たいと思った。
橋爪遼さん、青木さやかさん、宍戸開さん、舛毅さんの芝居がスパイスになり、ウルっとなったり、クスっとなったりもするのが心地いい。
個人的に挿入歌を聞くのを忘れてしまったので、もう一度観ます(笑)
何でこんな点数高いの?
最後の大和涼の言葉に感動!!( ; ; )
今まで観た映画の中で一番泣きました
ナカムラサヤカ監督、田中紀子プロデューサー、主演の高知東生さんの想いやメッセージが伝わってきて、涙が止まりませんでした。1度の失敗で人生終わりじゃない。その後も人生は続くなかで、懸命に回復し続けている人を応援したいと思いました。
ぜひたくさんの方に観ていただきたいし、全国で上映してもらいたいです。依存症への偏見がなくなり、リカバリーカルチャーが広がっていくことを願っています。
一人ひとりのキャラクターが、生きづらさを抱え、もがきながらも、前に進む姿が魅力的で引き込まれました。素敵な映画に出会えたことに感謝しています。また観に行きたいです。
感動しました
どのシーンも思い出すと涙が…
こんな映画ある?
見終わった後の感動を越える、心に残る感が続く映画。
どの俳優の方も、その感情が演技じゃない。
こんな映画作る監督のナカムラサヤカさん、人柄もすばらしくかっこいい方でした。
また観に行きます!
映画好きなら観るべき
びっくりした。こんなによく出来た映画だと思わんかった。
これはたんなる啓発映画じゃない。もちろん学びがあるし、泣けるけど、実は風刺もかなり入ってて笑えるし、鑑賞後は明るく爽やかな気分になった。
まず脚本がよく出来てる。依存性者だったり、その家族だったり、フツーの会社員だったり、ミュージシャンのおっかけ?だったりetc.いろんな人が出てくる群像劇なんだけど、一人一人短い登場時間の中でその背景を想像させるし、それぞれの台詞が良い。依存性に関係ない自分にもめっちゃ刺さってくる。まんまとシナリオ付きパンフを買ってしまった。
アップを多用する撮影もカット割もそれがとても効果的でそれぞのキャラが印象に残る。
初めて知った俳優ばかりなんだけど、一人一人の顔がこれまた良し。画面の端から端までみんなイイ表情してるなんて久しぶりに観た気がする。
あと、監督は古い映画や演劇が好きなんだろうなっていうのが至る所でわかるんだよね。映画演劇好きとしては嬉しいところ。観たらわかるがタイトルも秀逸。
そして、ラスト15分はたぶん日本映画で初めての試みをしてて、舞台挨拶でその裏話を聞いて鳥肌ものだった。すごい。マジですごい。
映画好きなら絶対に観るべき作品
たぶん予算が少ない中作られたんだと思うが、それを覆すほどの力のある映画だった
自分はもう一度観てくる!
依存症を少しでも理解してほしい。
そもそもピントが合ってない
駄作。
依存症の人に関わっている人は
回復という言葉をよく使うけど
そもそも依存症の人は回復するなんて
1ミリも考えてない。
ずっとやめられていても
ある日突然、魔が刺す訳だから
一生関わって生きて行かなくちゃいけない事は
分かっている。
この映画は依存症の者に関わっている人達や
支援している団体の人達が自己満足で制作し、
それをその人達や周りのブレーンで観たり
また依存症とは全く関わりの無い人、
知らない人が観て
いい映画だったね…と褒め合うための作品。
k's cinemaというミニシアターでの上映だったが
上映前のロビーに溜まってる人達がグループで
親しげに話しているのを見た時に
あぁ、この映画は支援団体とそのブレーンのための
作品なんだなと思った。
そして上映が終わりエンドロールで拍手が沸き起こった事で確信した。
綺麗事や理想で固められた
依存症とはかけ離れた作品。
高知東生の本やYouTubeなど
依存症に関わる人達の作る作品だからと期待していたが
上っ面だけだった。
非常に残念。
涙が止まりませんでした。
観客が映画をダメにすることもある
鑑賞。作品としては社会的に意義があり
おそらくここまで依存症にきちんと向き合って
しかも回復を扱った作った作品は今までないと思うし
知ることもできるのでやはり
ある種啓蒙作品なのだと。
そしていろんな立場の言葉を汲んでいるので
依存症から離れたとこにいる(と思っている)人にも引っかかるようにはなっている。
依存症経験された方やご家族が救われたり背中を押されたりしていることで充分作品の意義はあると思うし監督さんや役者さんもいい仕事をしたのだと思うが
純粋に映画好きとして観たときにどうか。
依存は病気ではあるが、犯罪は犯罪。
立ち直ることを応援するが
あまりに感動ドラマと受け取る空気には違和感を覚えた。
あたたかく、でも冷静に受け止めるべきではないかと。
群像劇にするには人数が多いので誰かわからないので共感しにくい部分もあった。
あまりの評価の偏りに、
作り手を錯覚させたり
本当の映画好きなお客を敬遠させるかもしれず、
ある種のカテゴリーの観客にだけとどまってしまう懸念がある。
しかしおそらく低予算で作られたにしては
よくできているし、啓蒙作品をエンタメに頑張って寄せていることは評価したく、次の作品に期待したい。
リカバリーカルチャーの素晴らしさを感じます
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