「めちゃ金のかかったアイロニカルコメディ」憐れみの3章 きーろさんの映画レビュー(感想・評価)
めちゃ金のかかったアイロニカルコメディ
だと思って観るとめちゃくちゃ楽しく見れます!
作品の意味とか内容を追おうとするのではなく、ただただ映像と演技の暴力に身を委ねて楽しむことがヨルゴス・ランティモス監督作品の楽しみ方なんだなって。めちゃくちゃ良くできた世にも奇妙な物語2024年秋編って感じですかね?
とにかくドぎつめのエログロがスーパースターの抑揚効かせた演技で上質な笑いに変わっていく(ホンマか?)のを目の当たりにして驚くやら感心するやら大爆笑するやらで終始ご機嫌に楽しめました。欲を言うなら各話40分でまとめてもらえると総尺120分で収まるので2回目観にいくハードルが下がるかなー?とか。
配給する側も「哀れみ」と「憐れみ」を使い分けたりするからこの人達のセンスと監督の意図を余すことなく届けたい気持ちも侮れないです…あと何気にこれって実は3話とも人生の選択の話ってのもKINDS of KINDNESSですわ。初っ端にかかるユーリーズミックスのスイートドリームズも勢いだけじゃなく歌詞もわりと内容とシンクロしてるかもしれないよ?調べてみてね!
あとエンドロール前に席を立たず、R.M.F(Real Mother Fucker マジでクソ野郎)の物語もちゃんと見届けてあげてください!
そうそう気になったのが劇伴が人の声とピアノの短音連打でこれってA24作品だっけ?って思ってしまうほど聴き慣れてる感じがありましたね。やっぱオーケストレーションだとハリウッドの大作っぽくなってしまうので、そうじゃなく魅せたい監督勢の中でこの感じはトレンドなんですかね?そうなると80年代のヒット曲を爆音で使うのもそうかな?
最近のトレンドと言えば俳優さんを真顔でガンガンに踊らすの演出も大好物!本当に大好き!これも最近ならWednesday役のジェナ・オルテガが世界中でバズらせた最高峰のダンスを見せてるので未見の方は是非。
あ!ビートルジュースビートルジュース観に行かないと!
それでは!ハバナイスムービー🎞️