「リアリズムとエンターテイメント」バットマン ビギンズ 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
リアリズムとエンターテイメント
ブルース・ウェインの幼少期と己への修行の旅からバットマンになる為の準備過程を見せる拘りが若干、蛇足に思えるクリストファー・ノーランによる演出描写が上映時間の半分は使われているようで、そこを掘り下げる作り手の気持ちは理解しながらも退屈さは否めなく。
それぞれが重要な役柄でありながらリーアム・ニーソンにゲイリー・オールドマン、マイケル・ケインとモーガン・フリーマンやルトガー・ハウアーと豪華脇役陣がキャラ渋滞に陥っている印象も!?
毒薬により街の人々が暴徒化して混乱する様はゾンビ映画のようで、マイクロ波放射器を使って水を気化させる目的と毒を街中に拡散させる企みの結末は有耶無耶に、毒を水道管に流しながら空気感染のみな安心感にも取れる展開など、意味不明な点がノーランの御都合主義的でもある不安の表れ??
リーアム・ニーソンまんまな姿にヴィランとしての説得力がない存在感で、スケアクロウの呆気ない始末とインパクトが足らない悪役陣。
アメコミをリアルな方向性へと舵を切りながら"バットマン"を"007"にしたい着地点に思われるクリストファー・ノーランの企みにも???
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