「「元気ハツラツ!!」 復讐じゃ!悪霊には、生命力で立ち向かえ! やっと反撃するJホラーができた!! 待ってました!根岸季衣、大活躍!!」サユリ ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
「元気ハツラツ!!」 復讐じゃ!悪霊には、生命力で立ち向かえ! やっと反撃するJホラーができた!! 待ってました!根岸季衣、大活躍!!
やっと面白いJホラーが出て来た!
これまで、特に最近のJホラーは、登場人物がやられっぱなし。
誰も反撃しようとしないので本当にもやもやし続けてきたが、ついに反撃の特が来た!
本作も、前半はおなじみ「家系」Jホラーの定番の展開。
既視感ありありのシーンの連続。
なあんだこっちか…と思いながら観ていると、7人家族がたった2人になってしまう。
が!
ここで突然、ぼけていた、ばあちゃんが「覚醒!」
根岸季衣ご本人提案のあの服装、サングラスにヘアスタイル最高!
サユリに対抗するために長男を鍛え直す!
自らアグレッシブに行動し、
太極拳で気力を鍛え、銭湯で決行を良くし、家をきれいにし、よく食べる。
ついには諸悪の根源の家族を見つけ出し、直接暴力を振るうこともいとわない!
ここから先、ばあちゃんの数々の名言(”覚言”)がいちいち頼もしくごもっとも。
とどめの「元気ハツラツ自粛用語あんまん!」にはびっくりした!
(原作にはない)
けど、スカッとした!
下ネタは命の躍動に通ず。
普段空気を読んで誰も口にしない言葉を言われると、カタルシスを感じてしまう。
他にも、戦いの中鼓舞するために「・・と、ヤリたいか!」とか。
これをちゃんとラストで拾って、本人に「私とやりたいって言ったよね」と言わせて、ばあちゃんと3人で笑って終わるという、なんと清々しい微笑ましいエンディング。
何といっても、根岸季衣の大活躍が嬉しい!
これまで、特に最近は、顔見世的な出演が多くて、なかなか演技を堪能できる映画が無かった。
つかこうへい事務所出身、黒沢映画にも出演、大林宣彦作品の常連、数えきれないほどの舞台、ドラマ、映画に出て来た超ベテランです。
もっと観させてほしい!同様の俳優はほかにもたくさんいる。
新人では、ヒロイン住田役の近藤華が、少し気後れしながらも徐々に近い存在になっていく様子が初々しくて良かったです。
白石監督は原作付きで、メジャーな作品をやったほうが良い悪品になると思う。
予算が多少あって、色々制限されて、監督本人の色が出すぎないからなのだろう。
最近の作品も観ていましたが、どうも合わないところがあって、追いかけつつも苦手でした。
特にあの、安っぽいCGの黒いモヤモヤが本当に苦手。
CGで書きました感が強すぎて、一気に覚める。
本作でも、大事なところで触手みたいに出て来たが、やり過ぎなくて良かった。
監督が、清水崇じゃなくて良かった。
昼間の劇場は満席!
上映後、観客が皆、本作のことを思い思いに話し始めて騒がしい。
みな楽しんだのがよくわかる。
「ミンナノウタ」「あなたはだあれ?」とかはシーンとしてました。