「説明不足なところが受け入れられるかどうか」悪魔と夜ふかし kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
説明不足なところが受け入れられるかどうか
70年代のアメリカで放送された深夜番組の映像という体。衣装やスタジオのセット、そして画質も当時の雰囲気を演出しようとしていて楽しかった。番組の司会・ジャックの軌跡を描いた序盤もいい。こんな生放送番組ありそう。
霊を感じることができる男に続き、悪魔憑きの少女リリーが登場する。そこから悪魔が憑く流れが個人的にはクライマックスだった。明らかに表情と声が変わり、司会者とリリーと同伴した博士とのやりとりに緊張が増していく。ちょっと行きすぎなところもあったが、オカルトものの映像と考えると十分面白いものだったと思う。
そこから徐々におかしくなっていく。いや、これはこれでアリだとも思う。でも、ちょっとやり過ぎな感じがしてしまう。だって、録画した映像を確認したら観ていたものとは違ってましたなんて流れは、テレビの視聴者全員が催眠術にかかってたって設定にしないとありえない。そこらへんがあいまいにしたまま強引な展開でまとめようとしてもついていけない。最後も説明不足だから、こういうことなの?という自分なりの憶測でしか捉えられない。もっと分かりやすいのお願いします。
この映画がオーストラリア映画だということもちょっと面白い。知らない俳優ばかりだから、当時の映像を見せてますって体もそれほど違和感がない。ものすごく面白いとは言えないが、なかなかうまい作りで興味深かった。
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