「これが無料で公開されていたと言う奇跡」劇場用再編集版「ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP」 アイアムユアドリームさんの映画レビュー(感想・評価)
これが無料で公開されていたと言う奇跡
まずは、この作品がそもそも無料で見られた、ということが今でも信じられません。
その位、クオリティも高かったです。
そして、劇場再編集版になったことで一番変わったのは音響だと思います。
スタッフの方がSNSで一から作り直した、みたいなことを投稿していましたが、その通りだと思います。一番は、お客さんの歓声がYoutube版と比べて格段に大迫力になっていました。
元々、非常に躍動感のある映像だったので、それを大画面で見ることができて、本当にスクリーンから飛び出しそうな迫力でした。
アドマイヤベガのハイライトの無い瞳を大画面で見ると、かなり来るものがありました。
極め付けはウィニングライブのシーンで、大画面でぬるぬる動く3人に感動しました。
元がYoutube版だからという点で気になったのは、一本の続き物なのにアイキャッチが入る点と、引きの絵になったときに顔部分などを省略して書かれているのですが、劇場だとそれが大きく引き伸ばされてしまうので、そこそこの大きさののっぺらぼうになってしまう点が気になりました。
結構重要なナリタトップロードとアヤベさんのシーンでも、手前のトプロは顔有りなのに、奥のアヤベが顔無しになっていて、ちょっとした違和感でした。
あと、極端な作画なので、特にダービーの最後の直線がギャグみたいに見えてしまって、ちょっとキツかったです。(皐月と菊はあまり感じませんでした)
出来れば、最後のウマぴょいで絶叫したかった!
私自身はウマ娘ファンなので気になりませんでしたが、割と重要な役回りのカレンチャン、ライスシャワー、ハルウララが作中で一切名前を呼ばれないので、ウマ娘を知らない人が見たら「あれ誰?」となると思います。
実際、帰り際にそういう会話をしている人たちがいましたし。
ここから先はネタバレにも触れます。
<ネタバレ注意>
追加シーンに関して、私の記憶違いでなければ7カットあったと思います。
違ったらすいませんが、コメントを下さい。
1.幼少期のトプロをスカウトするシーンで、トレーナーがなぜトプロをスカウトしたいのか語るシーン(これが夏合宿の伏線に)
2.皐月賞前のテイエムオペラオーの過酷なローテのシーン(レースが増えてる?)
3.トプロに憧れる後輩たち(この辺、元々はまるっといなかった気がする)
4.日本ダービーでのライスシャワーのセリフ(Youtube版では菊花賞のみだったはず)
5.夕暮れの浜辺でトレーナーがトプロを説得するシーン(1.の伏線回収)
6.菊花賞でのアヤベさんに妹が会いに来るシーンで、トプロ、オペを追いかけてもがくアヤベさんのシーン
7.ウィニングライブでのアンコール前のシーン
特に、1.と5.はすごく良かったです。
勝つから応援されるんじゃない、あきらめずに戦い続けるから応援されるんだ、そういう熱いメッセージを感じました。
あと、お兄さまとしてはライスの出番が増えていてうれしいです。
そして、アンコール前のバックステージのシーン、2月に初めてウマ娘ライブに参加した身としては、あのアンコールが徐々に広がっていく感じとかがエモかったです。
そして、オペラオーの「来年は黄金世代の先輩たちとの戦いが始まる」からの、映画本編終了後の予告で覇王となったラスボスオペラオーとJAM世代の映像へと続く流れはゾクゾクしました。
あのオペラオーのセリフが、まさに新時代の扉への序曲となっていると思います。