「死のロード」ルート29 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
死のロード
2024年11月公開作品
映画館で鑑賞する予定だったがスケジュールの都合上できなかった
残念でならない
宮城県のイオンシネマでは上映されなかったが一つだけある岩手のイオンシネマでは上映された
宮城県では仙台のフォーラムのみだった記憶がある
監督と脚本は『こちらあみ子』の森井勇佑
原作は小説ではなく詩
森井監督はその詩にインスパイアされて脚本を書いたのだろう
粗筋
鳥取の精神科病院で患者木村理映子に「もうすぐに死ぬから姫路に住む娘のハルを連れて来て」と頼まれた清掃員中井のり子は脳腫瘍を患っていた
引き受けたのり子は早速姫路に出かけてハルを発見
のり子はハルに「トンボ」と渾名をつけられる
のり子はハルを連れて鳥取に戻るわけだがその最中にさまざまな奇妙な人たちと遭遇する
ルート29は国道29号線で姫路市から鳥取市を結んでいる
岩手と宮城の県境に住み関西から向こうの方は一度しか行ったことがない者にルート29と言っても全くピンと来ない
鳥取というと砂丘とコナンと『saku saku』の米子しか思い浮かばない
ちなみに姫路市の中心部から鳥取市の中心部までおよそ125キロ
宮城と岩手の県境からだと仙台や盛岡よりも遠い
どこから歩いたかは知らないが現代人としては歩きたい距離ではない
ハル役の大沢一菜は『こちらあみ子』のあみ子
男の子のようだが女の子
カヌーのシーンが印象的
街の人々が止まっているシーンも
CGを駆使してパトカーの外で泳ぐ古代の巨大魚も
伊佐山ひろ子も高良健吾も河井青葉も長台詞
それを黙って聞く綾瀬はるか演じる中井のり子
最後は警察に出頭し逮捕されてしまうとんぼ
警察に保護されパトカーに乗せられ姫路に帰るハル
話の展開はシュールである
笑えると言っても苦笑い
じつはわたくしこういう狐に摘まれる感じは嫌いではない
おそらくマグリットとかダリとかデルヴォーといったシュルレアリズムを堪能できる脳の仕組みをしてるからかもしれない
つげ義春の『ねじ式』を始めて読んだ時の読後感に似ている
配役
娘を連れてくるよう頼まれる精神科病院の清掃員のトンボこと中井のり子に綾瀬はるか
母の元に送り届けられる娘のハルに大沢一菜
精神科病院に入院しているハルの母の木村理映子に市川実日子
理映子の担当看護師に虎井雅子
のり子の姉で小学校の教師の中井亜矢子に河井青葉
のり子の同僚の広子に久保田磨希
のり子の同僚の弥恵に川面千晶
のり子の同僚の千佳に千國めぐみ
ハルの知り合いのシャケ師匠に播田美保
シャケ師匠の飼犬の坂本にあかね&ジョリーン
ドライブインで犬を探す赤い服の女に伊佐山ひろ子
赤い服の女の愛犬にモアナ&ルアナ&ハリア
ドライブインの無口な店員に我妻恵美子
森でキャンプする父親に高良健吾
森でキャンプする少年に原田琥之佑
事故に遭ったお爺さんに大西力
牧場の大きな男に松浦伸也
時計屋のお婆さんに渡辺美佐子
修学旅行の引率の先生にレ・ロマネスクTOBI
抜け出す修学旅行生に風呂こころ
抜け出す修学旅行生に大関悠士
抜け出す修学旅行生に安藤蓮
ゲストハウスの店主に松森モヘ一
ゲストハウスを摘発する警察官に太田達哉
ゲストハウスを摘発する警察官に岡田柴吉
亜矢子の隣人に西東靖代
亜矢子の隣人に有吉司
喫茶店の神経衰弱お爺さんに浦沢義雄
喫茶店の神経衰弱お爺さんに灘井紘明
29号線の車中の父に杉田協士
29号線の車中の母に田中良子
29号線の車中の少年に細田幹太
警察官に荒巻全紀
警察署の警察官に鈴木晋介
連行する女性警察官に能島瑞穂
連行する男性警察官に一木良彦
ハルを護送する女性警察官に村上由規乃
のり子の主治医の声に大美賀均
テレビ番組の音声に鈴木伸
ニュースキャスターの声に各務梓菜