室井慎次 敗れざる者のレビュー・感想・評価
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あなたみたいな大人にはならない
強烈でそして会心の一言でした。
映画を観ている私が言われたようでした。
私は殺人と遺体遺棄の疑いで拘置所に勾留されているのではありませんが、本心からあなたのような大人になりたいと言われる様な人生だったのか自問してしまいます。
それにしてもその後が気になります。
室井さんの体調は?
貴仁の恋の行方は?
凛久の火傷の跡と出所した父親の火傷の跡は?
杏の狙いは?
火事の原因は?
死体を埋めたのは誰?
そもそもの殺人事件の顛末は?
室井さんに対する村の人達の態度はなぜ?
事件の捜査は?
来月が待ち遠しい。
ついでにスリーアミーゴスは?
後半が楽しみ!
踊るシリーズとは一味違った新たな物語
*少しネタバレ含むので観た人向けだが、今回の感想を思う限り語ったので観てない人にも読んで行ってみたいと思えたら幸い
タイトルの通り、これは踊る大捜査線シリーズではあるが
室井慎次という名・前作から12年も経過している為
私が予想した様にこれまで観てきた「踊る大捜査線」の色は大きく変わっていた。
これまで日本やハリウッド問わず大人気でみんなに愛されてきたシリーズを数年ぶりに作る流れがあるだろう。
その中でもみんなが愛してきたモノが大きく変えられ、「何で今になって掘り返してきたんだ?」など批判される作品もあっただろう。
そのように私も12年前の「踊る大捜査線 FINAL」で完結しもう見れないと思ったのが今作の公開発表と同時に「ここにきてまたやるんだ」と嬉しさ半分怪しさ半分でこの日まで期待し過ぎなかった。それでも私は小学生の時にこのシリーズに出会い、私が観てきたドラマの中で1.2を争う程大好きである為公開初日に足を運んだ。
期待と不安を織り交ぜながらこの作品を楽しみに迎えた。
結論:良い意味で裏切られた
冒頭にも話したようにこれまでの踊るシリーズとは大きく異なっていた。それでも本広克行・君塚良一・亀山千広
という変わらずの布陣は良い方向にこのシリーズを進めることができたのではないだろうか。
*2段落でネタバレ少感想とネタバレ有感想で分けます
ネタバレ少感想
予告にも分かるように室井さんが秋田に戻り、余生を子供たちと過ごしながら新たな事件が起きてしまう。
・「私たちはまだ室井慎次の全てを知らない」
こうした謳い文句を伝えるようにこれまでの踊るシリーズとは大きく異なった雰囲気で醸し出し、これまで見たことのない室井さんの生活及び一面があった。それでも良い裏切りであるように監督と脚本は新鮮で面白いストーリーを作り出していた。「ほぉ、これが12年ぶりの新作か」と
思うように新たな踊るは新たな雰囲気でも違った面白さがいくつもあったと思う。
・「これまでを彷彿とさせるいくつもの小出し」
多くは語れないがこれまで出てきたキャラクター・演出を良い方向に引き継いでいた。
「踊る大捜査線」はふざけつつ引き締めるところはちゃんと訴えるグラデーションさが私は大好きである。
そんな中以前から出てきたキャラクター・新たなキャラクターの適度なふざけがありつつ、
いつものカッコいいBGMが始まると共に「このシーンは真面目に見よう」と思うように緊張と感動を与えてくれる
こんなグラデーションのようなものは今作でも遺憾無く発揮され、ネタバレを抑えつつも
良い作品であったとおもいっきり伝えたい。
*ここからはネタバレを含めた感想で上記と混ぜながら語っていきます。
・「映画版踊る特有のいくつもの事件」
私が今作で最も良いと思ったのはこの映画版特有のいくつかの事件であろう。
1と2は最近テレビ放送されたようにこの作品たちは3つくらいの事件を同時並行で進めていた。これらは小さい事件も大きい事件もやっていただろう。
そこで今作12年ぶりのストーリーであったため小さな事件はないが、新たな登場人物のバックグラウンドを語る事件・ストーリーがいくつか存在している
・生き埋め死体事件
・貴仁と凛久のそれぞれの過去
・日向杏のこと
まず生き埋め死体事件
この事件は死体が発見され、捜査一家や警視庁の合流で事件は「生き続ける者」に展開していく。ただ、秋田が舞台だったからか2の犯行グループが関わっていくが、日向真奈美が1から3へと再登場したみたいに犯人の再登場も踊る節だったなと感じた。
(また松下洸平演じる桜が捜査一家の刑事として新登場してきたが、室井さんへの興奮とその後刑事らしい事件への考察している時のギャップがカッコ良すぎた)
貴仁と凛久のそれぞれの過去
室井さんの子どもとして一緒に暮らしていく訳だが、子どもたちにもそれぞれの過去があった
。今回は斉藤潤演じる貴仁の物語、次回は弟の凛久の物語が語られていく。
また今回新登場の貴仁役として出てきた斉藤潤くんは今年辺りから「カラオケ行こ」で初主演だけでなくその後もドラマ、映画と勢いがある若手ではあるが、今回ある1シーンでは「こんなにも成長してるのか!?」と「訴えかけるシーン」を踊るさながらに演じきったのは賞賛であった。
日向杏のこと
予告にも出ているが福本莉子演じる日向杏は
1と3にも出てきた日向真奈美の実の娘であろう。今作でも彼女のパワーは遺憾無く発揮されたが、何よりも感じたのは「あっ、この子日向真奈美の娘だ」という点である。
今回どう感じたのかというと事件に関わっているのかどうか不明であり、何故室井慎次の元に来たのかも不明はある。しかし、出てくるシーンには日向真奈美の不気味さや笑顔が杏にも遺伝されていた。真奈美の犯行はあまりシーンとして出てこなかったが懐の良さから人に寄り添って行き、徐々に内側を破壊して、そして殺したんだという流れがあったんじゃないかと感じてしまうくらい杏・福本莉子のパワーを感じた。(彼女は次回にもフォーカスされるがとても楽しみである)
そして最後に室井さんの新たな一面を語っていきたい。
「室井さんの警察官退職後」
皆が分かるように室井さんは警察を辞め、故郷秋田に戻っている。そして謳い文句にもあるように「室井慎次の全てをまだ知らない」のように室井さんの知られざる一面が多く出ていた。
基本的にこれまで室井さんは口数が少なく大事なシーンには強く訴えかける魅力があるだろう。そんな室井さんが家庭内で子供と過ごす時に新たな一面を知るように・ドジな室井さん・料理ができる室井さん・いろんな話をする室井さんなど「父としての室井慎次」は多く魅力が詰まっていた。あの室井さんがお父さん!?と最初は思ったが、ちゃんとお父さんを演じ、これだけでも新しいストーリーを作った成果はあったのではないかと思った。ただある1シーンで室井さんが警察を辞めた苦悩が見られた時にやはり青島との約束を果たしたかったのだと改めて感じた。
こう長々と感想や考察を語っていたが、改めて今回の「室井慎次」はこれまでと大きく変わっていった。しかし本当に良い意味で裏切ってくれた。もちろん変わったことによって賛否両論はあるだろうが私も100点満点ではない。ただ、様々なシーンでの評価は高いので70.80点くらいと「踊るシリーズ」の再スタートとして良い走り出しだったと考える。
ここまで読んでくれた人いたら幸いです
もう一つ
組織、それは家族
TVシリーズ、劇場版をリアルタイムで楽しんでいた。社会人として、組織の現実と理想や、一般職とキャリアの関係に共感したりもした。
あれからほぼ実時間が経過して、室井さんは改革の志半ばで警察を去っており、後輩の新城(筧利夫)に「何一つ変えられなかった」と自嘲する。 実に切なくもの悲しい。だが現場で起きていることに目を向けた経験は、彼に「家族」を与えた。それは大きな変化だろう。その(広い意味での)家族には、新城や沖田(真矢ミキ)など、かつて志を同じくした者も含まれる、のかも…というところで後編「生き続ける者」へ続く。
前編は種撒きで、色々なエピソードが一見とっ散らかったように現れる。これらがいかにクライマックスへ収束するかに期待したい。(それ込みで評価は甘め)
ファンムービーなので過去作からの引用が多いのは別にいいが、もう少しメリハリをつけて出してもよかったかとは思う。あんなに映像を見せられると、次は青島に会えるのかと期待してしまう。
クローズアップ
踊る世界観を残しながら進化したスピンオフ
室井さんも歳をとったし私も歳をとった
思ったより悪くなかった!
踊る
全ては来月の続編で…秋田のゴリ推しはちょっとウザい
時を経て深みを増して良いシリーズとなっている
とても深みが増して良かった
過去作は少しコミカルな所と勢いで
押し進める感じの作品でしたが
今回のシリーズは深みのあるゆったりと見せる作品で
とても飽きさせない良い映画でした
来月がとても楽しみでしょうがないです
あくまでも今作は過去シリーズを観ていた人には
振り返りや年月を感じさせて、観てない人には
説明的な序章となっています
予告ではコミカル推しな物になっていますが
室井慎次をより室井慎次にしている気がします
青嶋編もその当時は好きでしたが
今作品の室井慎次は年月で深みをました演技という
醸し出す雰囲気がとても親近感があり最高のシリーズと
なっている様な気がします
過去作が好きだったのなら観るべき作品だと思います
ラストマイルの作品またぎとは比べ物にならないくらいの
時間経過をうまく使っていて各キャラクターが
輝いてる様な気もしました
とりあえず、11/15の続きを楽しみに
仕事に励める様な気がします!!
ロングコート再び…‼︎
室井家族良かったです
わざわざ2部作にする必要はあったのだろうか?
室井が過去に関わった事件の犯人の1人が遺体で発見されたり、別の事件の犯人の娘が転がり込んできたりと、新たな事件の発端は描かれるものの、その後は、一向に話の進展がない。
結局、室井が里親として引き取った高校生の少年が、刑務所で、彼の母親を殺したヤクザと対面する場面が、本作での一番の見どころになっているのだが、どうしても本筋から外れたエピソードにしか思えないし、物語としてのテンポの悪さも感じざるを得ない。
ほとんどの出来事が第2作へと引き継がれ、本作ではほとんど何も決着しないところを見ると、どうして2部作にしたのかが理解できないし、2本分の映画の興行収入を稼ぐために、わざわざ2部作にしたのではないかとさえ勘ぐりたくもなる。
いずれにしても、本シリーズの最大の魅力は、「キャリアの警察官僚と現場の刑事達との軋轢と確執」にあると言っても過言ではなく、過去の回想ではそうしたシーンが度々出てくるものの、本編でそうしたことが描かれないのは、やはり物足りないとしか言いようがない。
これについては、警察の組織改革を成し遂げられず、自分を「敗者」だと思っている室井が、今後、どのようにして、そんな自分に折り合いをつけるのかに期待するしかないだろう。
その一方で、30年近い月日の流れを見届けるに当たっては、「キャリアの警察官僚」である室井だけでなく、「現場の刑事」の代表である青島にも登場してもらいたかったと、どうしても思えるのである。
これが現実か?
室井さんの前にこれから何が起きるのか?
前後編の前編。物語の序章としては十分だったのではないでしょうか。随所に過去の映像を用い、本編でも当時の人物を現在のポジションで登場させ、踊る大捜査線の香りをそのままに、しかし今作の主役室井慎次に焦点を当てた上手な作り方だと思います。
前半に登場する駐在の若い警官の軽過ぎる演出は必要ないと思いましたが。
地区長や牧場の夫婦、商店の女性などまだまだ室井さんとの関係性の全部は分かりません。
そして事件そのものの全貌も明らかになっていません。
里親となったタカとリクの二人の少年の今後も気になりますし、杏と言う少女の目的は何なのか。火をつけたのは誰?
全てが分からないミステリアスな展開ですが、それらに真正面から向かって行くであろう室井さんに期待せずにはいられません。
自分の弱さを知っていて負けを認める事の出来る人こそ強い。
里子のタカが母親殺しの容疑者に対して言った言葉は、室井さんのその背中を見て成長している証です。
生き続ける者で見せてくれる室井慎次に期待せずにはいられません。
いい映画を見ました
新参者には厳しい内容
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