室井慎次 敗れざる者のレビュー・感想・評価
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敗れざる者の意味は何か?
所々に過去作のシーンが織り込まれており、室井慎次の老いを感じると同時に、自分自身の老いとも重なり、感慨深い思いを抱いた。
若い頃の室井は、熱い情熱を持って改革や変革を志し、その実現のためには出世が必要だと考え、ひたすら努力してきた。
結果的に、出世競争には敗れ、志半ばで改革を成し遂げることはできなかった。そのため、室井自身は「敗北した」と語っている。しかし、この点だけを見れば確かに敗者のように映るが、それこそが現実の厳しさであり、悲しさだと感じた。
とはいえ、映画の中の随所には、室井が取り組んできた改革の成果が垣間見える。たとえば、彼が上下関係を廃し、警察内部の垣根を取り払おうと尽力してきたことで、現在の警察組織の中にはその理念がしっかりと根付いているように感じた。そのため、外面的には敗北したように見えるものの、彼の信念は確実に、後輩、若い世代へと受け継がれており、過去の同僚や若手メンバー、さらにはこれから警察に入る若者たちの中に、室井の精神は息づいている。つまり、外見上は敗者のように見えても、実際には彼は決して敗れていない。
こうした映画のテーマが示しているように、室井慎次は「敗れざる者」であり、彼の存在が警察組織に残した影響は、確かに現在の姿に反映されているのだと強く感じた。また、年齢を重ねたとしても、立場が変わったとしても、まだ挑戦し続けることができるというメッセージが伝わってくる作品だった。
来月公開予定の次回作にも、さらなる期待を寄せたい。
全ては来月の続編で…秋田のゴリ推しはちょっとウザい
時を経て深みを増して良いシリーズとなっている
とても深みが増して良かった
過去作は少しコミカルな所と勢いで
押し進める感じの作品でしたが
今回のシリーズは深みのあるゆったりと見せる作品で
とても飽きさせない良い映画でした
来月がとても楽しみでしょうがないです
あくまでも今作は過去シリーズを観ていた人には
振り返りや年月を感じさせて、観てない人には
説明的な序章となっています
予告ではコミカル推しな物になっていますが
室井慎次をより室井慎次にしている気がします
青嶋編もその当時は好きでしたが
今作品の室井慎次は年月で深みをました演技という
醸し出す雰囲気がとても親近感があり最高のシリーズと
なっている様な気がします
過去作が好きだったのなら観るべき作品だと思います
ラストマイルの作品またぎとは比べ物にならないくらいの
時間経過をうまく使っていて各キャラクターが
輝いてる様な気もしました
とりあえず、11/15の続きを楽しみに
仕事に励める様な気がします!!
組織から家族へ
"THE ODORU LEGEND CONTINUES" 第3作。
通常スクリーンで鑑賞。
室井さんの東北スローライフに忍び寄る最悪の影に、警察を辞めたのに眉間のシワは解れない。優れた指揮官の器はそのまま父性へスライドし、子供たちとのドラマに感動した。
しつこいくらいのレインボーブリッジいじりも面白い。いったい室井さんの周りで何が起こっているのか。終始漂う不穏な空気に続きが気になって仕方が無い。後編が待ち遠しい。
[余談]
パンフレットを読むと、元々はBS向けの1話30分全4話のシリーズとして企画されていたらしい。その名残なのか、全体的なまとまりに欠けているのが少し気になった。
来月には後編が公開される。よってこの散漫さは、伏線を張るためのものだと解釈することにした。どんな結末を見せてくれるのか。後編と合わせての評価がフェアだと思う。
[以降の鑑賞記録]
2025/05/14:Blu-ray
※修正(2025/05/14)
ロングコート再び…‼︎
室井家族良かったです
厳しい
自分が歳をとったからなのか、作り手が歳をとったからなのか、令和の時代に寄せたエピソードとこれまでの作品の要素との違和感のある設定…そして青島の不在。かつてのファンは次作で納得できるのか、やや不安が残る。
わざわざ2部作にする必要はあったのだろうか?
室井が過去に関わった事件の犯人の1人が遺体で発見されたり、別の事件の犯人の娘が転がり込んできたりと、新たな事件の発端は描かれるものの、その後は、一向に話の進展がない。
結局、室井が里親として引き取った高校生の少年が、刑務所で、彼の母親を殺したヤクザと対面する場面が、本作での一番の見どころになっているのだが、どうしても本筋から外れたエピソードにしか思えないし、物語としてのテンポの悪さも感じざるを得ない。
ほとんどの出来事が第2作へと引き継がれ、本作ではほとんど何も決着しないところを見ると、どうして2部作にしたのかが理解できないし、2本分の映画の興行収入を稼ぐために、わざわざ2部作にしたのではないかとさえ勘ぐりたくもなる。
いずれにしても、本シリーズの最大の魅力は、「キャリアの警察官僚と現場の刑事達との軋轢と確執」にあると言っても過言ではなく、過去の回想ではそうしたシーンが度々出てくるものの、本編でそうしたことが描かれないのは、やはり物足りないとしか言いようがない。
これについては、警察の組織改革を成し遂げられず、自分を「敗者」だと思っている室井が、今後、どのようにして、そんな自分に折り合いをつけるのかに期待するしかないだろう。
その一方で、30年近い月日の流れを見届けるに当たっては、「キャリアの警察官僚」である室井だけでなく、「現場の刑事」の代表である青島にも登場してもらいたかったと、どうしても思えるのである。
これが現実か?
室井さんの前にこれから何が起きるのか?
前後編の前編。物語の序章としては十分だったのではないでしょうか。随所に過去の映像を用い、本編でも当時の人物を現在のポジションで登場させ、踊る大捜査線の香りをそのままに、しかし今作の主役室井慎次に焦点を当てた上手な作り方だと思います。
前半に登場する駐在の若い警官の軽過ぎる演出は必要ないと思いましたが。
地区長や牧場の夫婦、商店の女性などまだまだ室井さんとの関係性の全部は分かりません。
そして事件そのものの全貌も明らかになっていません。
里親となったタカとリクの二人の少年の今後も気になりますし、杏と言う少女の目的は何なのか。火をつけたのは誰?
全てが分からないミステリアスな展開ですが、それらに真正面から向かって行くであろう室井さんに期待せずにはいられません。
自分の弱さを知っていて負けを認める事の出来る人こそ強い。
里子のタカが母親殺しの容疑者に対して言った言葉は、室井さんのその背中を見て成長している証です。
生き続ける者で見せてくれる室井慎次に期待せずにはいられません。
いい映画を見ました
新参者には厳しい内容
誠実・・踊る大捜査線チームが26年目に出した答えは《人間を描く事》
驚くほど静かに滑り出し。
「踊る大捜査線」のコミカルなイメージを覆す
シリアスドラマ・・・でした。
定年の何年か前に警察を退職した室井慎次が住む木造家屋。
郷里の秋田の山奥で畑を耕し魚を釣る。
そんな悠々自適にも見える生活には、小学低学年と高校生の2人の
里子が居る。
そこに今も終身刑の受刑者の娘(福本莉子)が飛び入りしてくる。
そして沼を跨いだ筋向かいの土地で、埋められた死体が発見される。
それは2005年の劇場版第一2弾「レイボーブリッジを封鎖せよ!」の
実行犯5人のうちの1人の死体。
実行犯の5人は刑期を終えて2年前に自由の身となっていたのだ。
3人の犯罪被害者(and加害者)の子供たちを縦糸に、
刑期を終えた後は「特殊詐欺と強盗」に生きる道を選んでいた
「レインボーブリッジ事件の加害者たち」の1人の他殺体。
この事件が横糸と言えるでしょう。
はじめは室井慎次(柳葉敏郎)のリタイア後の人情ドラマか?
《田舎暮らし》の話しなのかとと思いました。
食事も凄く美味しそうだし、
しかし観進めて行くうちにジワジワと心に響く、
心に迫るものが押し寄せてくるのです。
警察官僚“室井慎次“のやり残した事。
そしてやるべき仕事と生き様・・・・
何故、前・後編の2回にしはければならないのかも、
分かってくるのです。
この映画はヒット狙いでは無かった。
“踊る大捜査線チーム“
監督の本広克行、脚本の君塚良一、プロデューサーの亀山千広、
スタッフ全ての「踊る大捜査線」の総括であり、やり残しの全ての
集大成で「答え」なのです。
3人の子供たちを準主役に置いた事は、正解でした。
「人生を若くして捻じ曲げられた子供たち」への熱い思いであり、
犯罪の持つ後遺症や風評被害、親を奪われる悲劇であり、
室井慎次のように里親になるのも一つの答えだし、社会全体が
サポートすることの必要性が当然あります。
高校生のタカ(齋藤潤)
小学生のリク(前山くうが、こうが・・・双子で一役?)
そして猟奇殺人犯の小泉今日子の獄中で産んだとされる娘役の、
福本莉子。
福本莉子は今までの好感度女優から、捻くれた悪を匂わせる
複雑な役柄。新境地が見られそうな予感。
齋藤潤は「カラオケ行こ!」同様に人間的深みを垣間見せる。
光るものがある大器ですね。
まあなんと言っても柳葉敏郎ですよ‼️
多くを語らず、多くを背中と年輪を感じさせる皺の深さ。
もう室井慎次の人間的魅力全開です。
間違いなく後編ではやってくれます。
松下洸平もちょっとしか出てない、
後編の11月15日が楽しみになる、
《絶対に後編を見届けたい》気持ちになりましたから、
成功なのではないでしょうか‼️
新規者にはかなり厳しい…。10月2週は意外にも選択肢が少ないが…。
今年366本目(合計1,458本目/今月(2024年10月度)17本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
今週(10月2週)は意外にも作品の数が少なく、ある中でも3時間級の映画などがあるので、(2つの季節しかない村。インド映画でもないのに3時間は結構厳しい)新作をみながら先週の拾い忘れを見る手もあるかなという気がします(10月3週は無茶苦茶多い)。
さて、こちらの作品です。
多くの方が書かれている通り、新規参入者には結構厳しい作品だなぁ…といった印象です。その前編なり過去シリーズが前提となるセリフもあれば、この作品は前々から予告されていた通り、本編(敗れざる~)と別に後編があり(後編のことはエンディングロールでちらっと流れる)、後編前提のセリフが出てきたりと、日本映画なので当然字幕もありませんが、方言(秋田方便)とは別にこうした事情で話している内容「それ自体」が「**が**で**だ」みたいなことを話してくるので、どうにも理解にも限界があるような気がします。
ただそれまで踏まえても最低限の説明はあるし、過去作品を知らないとまるでついていけない(トリックが過去作品を見ている事前提等)というところまではないのでまぁまぁですが、VODでも何でもよいので過去作品を見ておかないと、字幕ではなくセリフが「**で*の~」みたいな「謎日本語」を聞くことになって結構厳しいかなといったところです。
上述通り後編があることが前提になっているので前編にあたる本作もどこまでネタバレができるのか…という推定も難しいところです。しいてあげれば、「里親制度」という語を把握しておくと有利かなといったところです。
採点にあたっては以下まで考慮しています。
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(減点0.3/勝手に監視カメラ(ビデオ)をつけることはできるか)
このことについての最高裁判例はなく、地裁判例レベルではいずれも住民側敗訴ですが、その前提として「監視カメラ(ビデオ)を設置することによるプライバシー侵害の度合い」と「犯罪解決のために受忍する程度の度合い」を図って判決が出されているのであり、何でもかんでも設置できるわけではないので、ここは適切な描写が欲しかったです。
(減点0.3/弁護士によるいわゆる刑の減軽に関する嘆願関係)
主に弁護士が行うことですが、司法過疎地では司法書士や行政書士(後者は、外国人関係の万引き等、最初に受け持ったのが行政書士のケースが大半)が一部(文書作成については)行うこともままあるようです(「刑を軽くしてほしい」程度のことであり、誰が作ったかは本質論ではないため。もちろん法廷に出ることができるのは弁護士だけ)。
ただいずれの場合でも、弁護士は基本的に受任者のために(被告人がつけたのであれば、被告人のために)動くものですが、それが度を越えて「相手側をだましたり精神未発達の状況で嘆願書を書くように依頼したり、あるいは法廷(裁判所)でそう言うように誘導などすると逆に減刑どころか(刑法が定める範囲内において)「増刑」になりますので(この「真に自身の真意で書いたか」という点は裁判では必ず聞かれます)、この部分は映画上の誇張表現だとは思いますが、こちらも適切な描写が欲しかったです。
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後編楽しみ
深くなる眉間のシワ。
27年前、青島との約束を果たせなく定年前に警察を辞め故郷・秋田に戻った室井慎次の話。
故郷秋田にて「事件の被害者家族、加害者家族を支援したい」という思いから、2人の青少年・高校生の貴仁、小学生の凛久の里親となり暮らしてた室井だったが…、そんなある日、池の周辺を散歩する飼い主と犬、その吠える犬を目撃した室井は違和感を感じ、飼い主に声を掛けに行くが…、草村の一部が枯れ腐敗臭が…、そこを掘り返すと死後約2週間の遺体と洋梨が…。
20年前の“洋梨事件”2年前に出所してる犯人、貴仁の殺されてる母、身体に火傷跡がある凛久、…の父親出所、室井の前に現れた無期懲役中の日向真奈美の娘・杏を絡ませながら見せる…。
警察を辞め秋田に戻り1年、自転車に乗って訪ねてきた警官から「レインボーブリッジの封鎖の室井さん」ですよね?、他の関係者からも「レインボーブリッジ封鎖」攻撃、何回そのセリフある?と思わせるなか、捜査官が集まる遺体現場で顔が利く室井さんはちょっとカッコ良くて。
どこか影がありながらも優しく寡黙な室井慎次は良かったし、序盤で見せた凛久の室井顔は可愛くてで、ただ観ててヒシヒシと伝わってきたのはそのテンポで2時間…、こんな中途半端に終わったら続きが気になってしょうがない!(笑)
過去作だとシリアス50コメディ50位のテイストに感じたけど、今作はシリアス70コメディ30位だったのかな?!ほどよくコメディで今作が一番好きかも。ギバさんの酒を飲んだ時のクゥ~ってする顔は久々に見た気がする。作品としても面白かった。
序章なんでしょうけど
連続作品の序章なんでしょうけど、何ともまぁ。ただの人物紹介と過去の映像懐かしんでるだけにしか感じられなかった。
金とってみせるものではない。
ジョーカーとどっちにするか迷ってこちらを選んだ自分が情けない。
確かに踊るはヒューマン要素あったけど、薄っぺらいヒューマニズムしかない作品とは思わなかった。
フジテレビの凋落そのものやん。
次回作で大逆転して欲しいものです。
見続けたファンにはこの上ない贈り物
「踊る大捜査線」は 1997 年に1シーズンテレビ放送されたのをキッカケに、続編の本編4本が映画化されたほかにスピンオフが2本映画化されたドル箱企画である。テレビドラマから 27 年、最後の映画化作品から 12 年も経っており、最近の若い人の中にはテレビドラマをリアルタイムで見ていなかった人も多いはずである。私が見た劇場の客席にはオールドファンばかりだった。
定年前に警察を退職して郷里の秋田に戻った室井は、里親となって2人の男の子を育てている。郷里といっても生まれ故郷とは違うようで、移住先の住人との軋轢も描かれている。これまでのテレビシリーズや映画化作品との直接的な繋がりはないが、新たな事件の被害者や警察関係者にはかつての懐かしい湾岸署メンバーが顔を見せている。テレビシリーズの回想シーンは高画質化処理されていて非常に見易かった。
監督と脚本とプロデューサーは最初のテレビドラマから一貫しているが、音楽担当は松本晃彦から菅野祐悟を経て、武部聡志に代わっており、本作ではこれまで聴き慣れた「踊る」のミュージックナンバーはほとんど流れない。従って、音楽の面では「踊る」のシリーズ作という印象はない。
新たな登場人物には、里子の2人を含め、映画第一作で暴れ回った精神的に異常な日向真奈美(小泉今日子)の娘らしい少女(杏)も登場する。この少女の行動が非常に怪しくて、3人で静かに暮らしていた一家にいい知れないストレスを与え始める。また、2人の里子のうち、大きい方の子(タカ)は母親を殺害された遺児であるが、小さい方の子(リク)は父親が別事件の犯人という立場の違いを見せている。
警察関係者には懐かしい顔が多く、現在の身分紹介と共にかつての立場が回想されている。これらの小ネタはオールドファンの気持ちを快くくすぐってくれていて、これまで見続けて来た人にはこの上ないご褒美になっている。現在の青島の立場は台詞で語られるのみで本人は登場しないが、回想シーンでは非常に多くの姿が見られるのも嬉しい。
タカの母親を殺害した男の弁護士と名乗る女性がまた大きなストレスをもたらすが、それに対するタカの態度が本作の最大の見どころであると思われる。また、後編に続くリクの父の登場と、杏の不審な行動が続編への興味を引く。本作を見てしまったら続編を見ない訳にいかないという心境にされるのは流石の脚本の力である。続編公開は 11/15 で、今から非常に楽しみである。
(映像5+脚本4+役者5+音楽3+演出4)×4= 84 点。
レインボーブリッジ、封鎖出来なかったがな・・・
本作は、室井さんが秋田に移住することになった経緯と今回の作品の登場人物に関するエピソードを115分間にまとめた作品です。全て11月15日公開の「室井慎次 生き続ける者」の予告編であり、同じ2部作ですが「ワイルドスピード」「ミッションインポッシブル」の様に、派手なアクションシーンも有りませんので、別に本作を鑑賞しなくても、次回作を直接観れば十分だと思います。フジテレビの制作なんですから、この様な作品をお金を払わせないで、本作はテレビ放映して「第2作を是非皆さん映画館でお楽しみください」とした方が良いと思います!
踊る新作
全390件中、361~380件目を表示