「北の国から」室井慎次 敗れざる者 みやびんさんの映画レビュー(感想・評価)
北の国から
長年『踊る大捜査線』のドラマファンで、映画は1と2が特にお気に入り。それ以降は惰性で観続けてきましたが、今回の『室井慎次 敗れざる者』もその流れで鑑賞。
物語は、警察を早期退職した室井が、過去の事件で心に傷を負った子どもたちを引き取り、東北の山間の村でひっそりと暮らす姿から始まります。周囲の冷たい視線を受けながらも、室井は彼らを守り支えていました。そんな中、山奥で特殊詐欺と強盗事件の犯人の遺体が発見され、村は大きく揺れ動きます。
全体的に「続きありき」の構成で、物語はあえてすべてを語らず「続きはまた次作で」という終わり方。長年のファンとしては、過去作の小ネタが散りばめられていたのは嬉しかったものの、シリーズを知らない人にはやや不親切な印象を受けました。
子役たちの自然な演技は見ごたえがあり、室井との交流はまるで『北の国から』のような素朴な温かさがありました(※観たことはないですが……笑)。一方で、生駒里奈さんの演技には少々ぎこちなさを感じてしまったのが残念です。
総じて、シリーズファンなら懐かしさと人間ドラマを楽しめる一本ですが、続編を前提とした作りのため、すっきりした終わり方を期待する方には少々物足りないかもしれません。
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