ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命のレビュー・感想・評価
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誰かの希望を守る事
良い作品でした
あえて感動させようとするようなストーリーじゃなくて、それがまた良かったと思います
主演のアンソニー・ホプキンス、脇を固める他のキャストの方々も素晴らしかったです
特に若い頃のニコラスの母役のヘレナ・ボナム=カーター、信念を持った意志の強さで、登場人物の中で一番印象的でした
正しい事をする、誰かの希望を守る
とても大切な事だけど、それをしようとする第一歩とやり続ける事、すごく勇気が必要で大変な事です
ニコラスもお母さんも周りの人達も他人事とせず一生懸命な活動に感動でしかなかったです
そこでも感動なんだけど、ラストにはもっと感動があって涙ポロポロでした
救えた子供より救えなかった子供への後悔が入っているバッグ
それを手放せてニコラスの後悔が少し軽くなったように思えるラストで心地よく観終われました
子供たちは未来の希望です
名優アンソニー・ホプキンス主演作ということで鑑賞。
第二次大戦下のチェコでナチスの迫害から守るため669人の子供たちを救ったニコラス・ウィントンの半生を描く実話に基づいたお話。
1987年、年老いたニコラス(アンソニー・ホプキンス)は妻の旅行中に自分の部屋にたまった書類の山を片付ける。机の引き出しにある鞄の中には第二次大戦下に自分が助けようとした子供たちの詳細を記したファイルがあった。。。
1938年、1週間の事務作業の予定でチェコを訪れていたニコラス(ジョニー・フリン)は貧しいユダヤ人難民の子供たちを目のあたりにして、ナチスの迫害から彼らをイギリスに逃がそうと計画するのだが。。。
というストーリーで、669人の子供は救えたのだが、救えなかった子供たちのことを思うと年老いても後悔の念が消えないニコラス。子供たちのファイルを何か役立てることができないか思案するなか、「ザッツ・ライフ」というテレビ番組から出演依頼が届く。。。
50年ぶりに自分が助けた子供たちと再会するシーンはとても良かったです。ニコラスの苦労が報われた瞬間だと思いました。そして自宅に招いての交流。15000人もの子供がナチスによって収容されたらしいが、ニコラスのおかげで助かった669人の子供たちが今では6000人もの家族になった。人と人との温かい絆が感じられました。殺伐とした現代ですが、人と人との絆こそが権力者に対抗できる手段であり、世の中を動かす原動力になるのではないでしょうか。そんなことを考えさせられました。文部科学省選定は余計だと思いますが、良質の映画であることに間違いないです。良い映画を見たなあという余韻が心地いい。
複雑な思い
ニコラスのお母さんと奥さんが最高だった。
また、ニコラス自身は、チェコへのナチス進行により助けられなかった、120人の子どもたち(さらに一緒に活動したチェコの支援者が捕まってアウシュビッツに送られたこと)への罪の意識で、活動を失敗と捉えて無言を貫くはずだったというあたり。
史実を踏まえた、堅実な作りのドラマだった。
アンソニー・ホプキンスのセリフが極端に少なく、その表情や指先の演技だけで雄弁に哀しみと喜びを語っていたのも印象的。
映画としての出来の良さとは別に、史実的な面で「ただ子供たちを助けたいと思い、黙っていられず体が動いた」青年の存在に圧倒されます。
その事実は重く、感動的。
ただ、世に知られるきっかけがBBCのバラエティ番組だったからか、この映画の製作にBBCが関わってたりしていて手前味噌感があったのと。
昨今のガザ関連のせいで、イスラエル含めたユダヤ人勢力に対して、モヤっとした感情を抱く自分を認識し、素直に褒められないな、とか思ってしまった世界状況が悲しいと感じました。
イスラエルの新型コロナワクチンの開発と国民的治験協力については感謝してるけど、ユダヤ人の「これだけやられたんだから、やり返す権利がある」という態度には納得できていない、とかいろいろ複雑な思い。
素直に感動したかったな。
期待度◎鑑賞後の満足度◎ こりゃ泣くわ。ただ、“ニッキー”とその仲間達の成し遂げた偉業の映画化にしてはささやかで地味。自分からは自慢しなかった彼の謙虚さに相応しい気もするし、ちと勿体ない気もする。
①地味な作品でも、若い頃の“ニッキー”のパートはヘレン・ボナム=カーターが、年老いてからの“ニッキー”はアンソニー・ホプキンスが、その存在感と演技力で飽かせない。
しかし、二人とも『眺めの良い部屋』や『冬のライオン』『マジック』の頃と比べたら年取っちゃいましたねぇ(じぶんのことも云えないけれど)、沁々と思いながら観ていたら、何とラストクレジットを観ていてもっと驚いた。
②“ニッキー”の奥さん役の女優さん。「あまり見たことないなぁ、でもアンソニー・ホプキンスの奥さん役をするぐらいだから、イギリスの舞台やテレビでは有名な女優さんなのかな」と思っていたら、ラストクレジットを見ていたら何と『存在の耐えられない軽さ』『敵、ある愛の物語』『蜘蛛女』のレナ・オリンだとは!
ただ、言われてみれば面影は有るような。
年齢差は結構有るんじゃないかしら。最初は娘かな、と思ってたから。
でも、ラストクレジットを見ていてもっと驚いたのは、マルト・ケラーの名前があったから。
『マラソン・マン』『ブラック・サンデー』『フェドーラ』『ポビー・デアフィールド』のマルト・ケラー、一体どこに出ていた?と役名と役者名とを目で追っていたら、
③救った子供達と救えなかった子供達。
強制終了の続き
1938年〜1939年にかけて、チェコのユダヤ人難民の子供たちをイギリスに移住させた、ユダヤ教からキリスト教へ改宗したドイツ生まれのイギリス人の話。
1987年イングランドのメイデンヘッドで暮らすニッキーから始まって、1938年の出来事と行ったり来たりしながらみせていく。
難民を救う為に1週間の予定でプラハを訪れたニッキーが、過酷な環境で暮らす子供たちを目の当たりにし仲間とともに立ち上がるシリアスな展開と、断捨離をしなけれなばならない状況の爺さんが、当時の資料を図書館に眠らせたくないという心情でモヤモヤするちょっとユニークな展開のミックスという、重くなり過ぎない流れだけれど、やっていることは凄いことだし、母親が主人公に負けす劣らすカッコいい!
あまりディープで重苦しいところや生々しいものないし、なんとなくそうだろうなとは思っていた展開ではあるけれど、ナイスBBCと舐めるな地元紙w
これが映画になったことで多くの人に知られると共に残ることになるということでとても意味ある作品だし、ちょっと描き方があっさりしている感じは否めないものの面白かった。
救われた命がさらに広がり…
救えなかった1331人の子供達が50年間心の重しとなる
実話に基づく伝記で、こんな偉人が頑張りました、女王からも顕彰されまして、と言ったら身もふたもない。偉業に対して難癖のつけようがなく、正真正銘の感動作なのは間違いありません。ポイントは後年テレビ番組で紹介され本国で多大なる反響を得た点でしょう。この構造のために主人公ニコラス・ウィントンに扮する役者を2人に分けたところが本作のミソでしょう。開戦前の緊迫の救出劇を担った若きニッキーにジョニー・フリンが、50年後の後年のトピックのために名優アンソニー・ホプキンスが老いたニッキーを演ずる。
過去と現在(と言っても80年代)を織り交ぜながら、事の次第を明らかにしてゆく。しかし現在のニッキーはまるで亡霊のような有様で、過去の記録と決別出来ず半世紀も逡巡の渦中にある。何故? が本作のポイントです。シンドラーから杉原千畝まで多くのユダヤ人を救済した美談は数多描かれてきたけれど、無論ほんの一部の人数でしかないのは現実。プラハでのナチスを逃れての難民のせめて子供達だけでもと言ったところで約2000人もいるとか。状況が悪化の一途の中繰り返し子供達を列車に乗せ、イギリスでの里親まで送り届ける決死の行為によって669人を救えた、けれど約1331人は間に合わなかった事実が、彼を苦しめていたわけです。
約1331人の子供達はその他の大人と同様に、あの映画「関心領域」で描かれた塀の向う側に送られ、塀のこっち側にいたナチスの役人達が話していた「大量焼却炉」で・・・・・。救えなかった贖罪がテーマとは見事な論点です。そんな彼に救いの手がなんと彼自身が常々嫌っていたテレビの馬鹿番組であったとは皮肉も強烈です。クライマックスは単なる番組スタジオ傍聴者と見せかけて、実はすべて命を救われた少年・少女の50年後の本人達とは、強烈なサプライズを仕掛けたものです。
一方1938年のニッキーはと言えば見かねてと言うにはリスキーな仕事に邁進してゆくが、その訳をユダヤ人ラビとの会話で明らかにされる。さらに彼の母親の有り様が後押ししたのは言うまでもない。この母親にヘレナ・ボナム・カーターが魅力たっぷりに演じ場をさらう。ニッキー約のジョニー・フリンはNetFlixの名作ドラマ「リプリー」とはまるで雰囲気を変えて、髪もダークヘアの変わりよう。よくよく見れば口元周りがアンソニーに似ており、キャスティングも周到です。あわせて現代の彼の華奢な妻役に「存在の耐えられない軽さ」1988年、「ハバナ」1990年などで有名な強い女のイメージのレナ・オリンが扮しているのは驚き。観ている最中はまるで分かりませんでした。
困っている人を助けるのは人間の真理、困っている人を生み出すのは政治の貧困。80年前に限らず現時点でも困っている人は激増しており、国際社会と言う政治の制約から何も成し得ない。結局政治ではなく個人の真理にすがるしかないのか。おかしいと思ったら民主であるうちに意志を表明するしかありません。国主になってからでは手遅れなのは歴史が証明してますね。
実話の重み。今こそ作るべき映画。今こそ観るべき映画。
いまだに戦争はなくならない。
戦禍の被害に遭っている子供たちが今、現在でも大勢いる。
実話の重み。今こそ作るべき映画。今こそ観るべき映画。
669人の子供たちが、一人のヒーローではなく、普通の多くの人々の団結の力で助けられたことに、特に感銘を受ける。
しかし、一人のあきらめない実直な言葉と行いによって、あきらめかけていた周りの人々を目覚めさせた。
その彼を育た母親もまた、英国国内で役人たちを、強い意志で説得した。
また、戦時中、武器ではなく、事務作業、書類によって命を救ったことにも意義がある。
救われた669人の子供たち。
生き延びた子らが後に育んだ命を含めると6000人になるという。
そして救えなかった数千人の子供たち。
救った善行を喧伝することはなく、救えなかった命に50年経っても後悔している主人公。
二つの時代で、アンソニー・ホプキンス、ジョニー・フリンが好演。
母親役、ヘレナ・ボナム・カーターも強く印象に残る。
「正義」と言う信念を貫く
小作品 ただリアルで正統派 泣きっぱなしの人いた。俺は涙腺一歩手前で終わった【文科省選定 はホームページに記載あり選定されたくないわ💢】
俺 アンソニー・ホプキンスさん嫌いなんですね
過去 羊たちの沈黙 ファーザー で2度もオスカーの名優
しかし 本作では チコっと感動してる場面 チコっと無念の後悔の念
で安定。 俺の心も共感した。 有料パンフは読みやすくて完読ですが 新たな知見的なものは無いかも
パンフ買う習慣の人は是非
そうそう 今まで ホロコースト→救う 映画の欠けている点
そう、ギリギリ救われなかった人々への哀切の 後悔 が今までのホロコースト救出関連作品を補ってて 秀逸
シンドラー も 杉原千畝さんの映画も そこが欠けていた
普通真面目な人なら 救えた命より 救えなかった命への自責の念欲しかった
だから こじんまりだけど 良作です。
たった一人の命を救うものは全世界を救う 教えを思い出して❗️固有名詞は出さないが戦闘状態の方。
ニコラス・ウイントンさん一人の偉業ではないストーリーも好感持てる。
ミュンヘン会談だっけ 宥和政策 チェコスロバキア 無理矢理分割 が独裁者を勢いづかせた
暴力戦闘の肯定はしたくないが かと言って 恐れをなして 相手の要求を飲み はダメという教訓も生かさねば
人道主義 組織的共闘 と それを誇ることなき現在
という真っ当な人物像をアンソニーさんが好演
1938当時を演じた俳優も 1988アンソニーさんと共同で良い、でもこの人にしてこの子あり
お母さんの教育の影響はでかいかもね 真の紳士
えっ なんで星普通なのかって
『文科省選定だか文科省特選』が超イラッと💢きたから
小中学生の良い子の皆さんは 文科省指示守りましょう❗️
ただ 豚に真珠 猫に小判 的に 初老のジジイには 文科省のオーソライズ一切いらんがな
イラ💢ついたが
このあと 同じホロコーストでも危険な香りの フィリップ 観るから 敢えて見た。良作でした。
文科省表示なければ星4🌟で良いくらい
レナ・オリン
普通の人とTVの力!…それでも人として正しいことをできる人でありたいから
普通の人々の団結。一人の命を救うことは世界を救うこと。彼は自らのことを"ヨーロッパ人"と呼称する。多くの命を救ったけど、そういう行いができる人ほど、救えなかった命に苦しむ。『シンドラーのリスト』の最後の独白もそうであったように、業を背負って生きている。
アンソニー・ホプキンスが主演であることからも分かるように、本作は他の作品以上に、そうした面にスポットを当てて葛藤を掘り下げている点が新鮮だった。だからこそ、このタイトルの意味するところが深かった。モデルとなった実在の人物に敬意を払いながら、BBCらしい手法で(TVのチカラを証明しながら)手堅く語られる。
ティム・バートン作品やハリポタ等でエキセントリックかつヤバい役のイメージの強い我らがヘレナ・ボナム=カーターは、こうやってたまに人として正しい行いをする"良い人"の役を演じると最強に心強い。そして、友情出演くらいの大御所ジョナサン・プライス。
世界のあちこちで戦争が行われている今だからこそ、観て欲しい。単にナ...
世界のあちこちで戦争が行われている今だからこそ、観て欲しい。単にナチスドイツ時代の実話ということだけでなく、「命とは」「命を繋ぐとは」といった、もっと普遍的な大きなテーマが描かれています。前半(結果的に後半の伏線になっているのですが)ちょっと間延び、また、時代を行ったり来たりが短いタームで繰り返される場面が多いなど、いま一つと感じたところもありますが、それでも絶対観て欲しい。後半のとある場面は、「グォー」っとこみ上げてくるものがあります。
同じナチスドイツ時代を舞台にした関心領域も上映中ですが因縁?この2作、どちらも同じ人間の話です。
素晴らしい。なかなかできることではない
良い映画です。
さすがのアンソニー・ホプキンスなので、ある意味安心して観ることができ、じっくりと落ち着いて鑑賞。
「シンドラーのリスト」を彷彿とさせる作品でした。
実在の人物 イギリス人青年ニコラス・ウィルトンは株屋でしたが、全くのボランティアから始まった難民救済活動により、開戦前の混乱期の中 669人のユダヤ人の子供たちを仲間たちと共にチェコから救い、イギリス国内の里親に託すことができました。
結果、その後に6,000人に繋がった沢山の命、命。
残念ながら救えなかった子供たちへの自責の念に長年苦しんでいた彼が、老年になって、思いがけない機会を与えられ、ある再会を果たす。
・・・詳しくは映画館でご覧ください。
私はラストシーンで熱い涙が流れました。
シンドラーでも、ラストシーンは号泣でした。
そういえば日本にも「杉原千畝」と言う素晴らしい人物がいますね。リトアニアの外交官であった彼も、大変なリスクを冒してたくさんのユダヤ人を助けた素晴らしい人物。唐沢寿明が演じています。
この3作に通じるテーマは、命。
とにかく命を救う、
世の中にこれ以上に尊いことは、ないのです。
普通は、頭では助けたいと思っても、なかなかこのような戦時下にリスクを負ってできることではない。
この3人は、それぞれの良心に従って「行動することのできた」特別な人間なのだと思う。尊敬に値する。
毎年いつもある枠ではあるものの…。
今年221本目(合計1,313本目/今月(2024年6月度)21本目)。
(前の作品 「ブルー きみは大丈夫」→この作品「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」→次の作品「」)
毎年、ナチスドイツを描く映画はこの時期から8月ごろにかけて多く放映されますが、イギリス(この点後述)から描いた映画というのは珍しいかなと思います。
いわゆる人権擁護の観点で彼のような活動をした方がいらっしゃることは、彼に限らず少なからずの方が知っていることと思います。また、ドキュメンタリー映画ではないですが史実に基づくものなので、当時のナチスドイツの動きほかについて知っているとかなり有利です(あまり高校世界史では学習しない点もあるので)。
どうしても映画のテーマという観点からは、この映画に「娯楽性」を求めることは難しいと思いますが、この時期~8月にかけて放映が多い戦争もの(ここでは、何らかの意味で思想論がある映画を指す狭い意味)を鑑賞することによって、私も含め色々な方が今も実際に進行しているいくつかの戦争も含め、過去の悲惨な出来事を忘れないようにしなければ、といったところです。
採点に関しては以下を考慮しています。
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(減点0.3/サイクス・ピコ協定等について触れていない)※この点は減点0.3固定
この映画がナチスドイツについて触れた映画で、かつ「イギリスを舞台にしている」という点をあげました。ユダヤ人問題がいつ意識されるようになったかは色々な考え方がありますが、イギリスのいわゆる「サイクス・ピコ協定」ほかがこの問題を複雑化させ、いわゆる現在でも言われる他の難民問題(クルド人問題もルーツをたどればここに来る)もイギリスのこうした政策から生まれたものです。
もちろんそれはれっきとした史実ですが、それをもって「イギリス叩き」をするのは変な話ではありますが、この点、イギリスは一種の「加害国」であり、この観点からの見方も欲しかったです。
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