ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命のレビュー・感想・評価
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過酷な状況で人はどこまで人でいられるのか?
観賞後
すぐにレビューを書けませんでした。
淡々と描かれる中にも
とても映画自体に凄みがあり
心の奥をズシンと押されているような
感覚になりました。
「見たら見ないふりは出来ない。」
「始めたら必ず終わらせる。」
「人間はどんな状況でも希望が必要」
実話に基づいたセリフの一つ一つに
とても重みと説得力がありました。
映画には
様々な人物が登場してきます。
時代に流されている人
時代に流されている事に気付きながらも仕方なく信念を曲げる人
時代に流されずに信念を貫く人
共通するのは
みんな生きるために必死だと言う事
あのような過酷な状況で
どの生き方を選んだとしても
誰も責める事は出来ません。
時代に流されずに信念を貫ける人は
圧倒的に少数です。
だからこそ
名前が残っていくのでしょう。
「過酷な状況に置かれた時、
自分はどのように変わるのだろうか?」
自分の中にあるエゴイズムに
葛藤しています。
子供達を想うお父さんのあの姿
今思い出しても
涙が出てきます。
綺麗事かもしれませんが
人と人は
どこまでも互いに優しくなれると
信じたいです。
慈愛の心と勇気と行動力に感動
ナチスを題材にした映画は数多い。それらの映画によって戦争の恐ろしさ、人間の犯し得る残虐性を知ることになる。極限の状態において人は何を考え、どう振る舞うのか。
この映画はハッピーエンドである。ナチスを扱いたくさんの人々が亡くなる映画にハッピーエンドという表現は不謹慎である。しかし、これが映画鑑賞後の僕の正直な感想である。
慈愛の心と勇気と行動力でたくさんの子供達を救った男がいた。しかし彼は救えなかった命を思い、後悔の念を抱きながら歳を重ねる。とりわけ"自分とは無関係な赤ん坊を抱いた慈愛の心溢れる少女"を救えなかったことが頭から離れなかった。そして彼の善行は誰に知られることもなかった。
しかし50年後、世間に知られることになる。彼の行動への称賛と生き延びた子供達(もはや壮年達)の感謝が彼に注がれる。(感動的な場面です)
彼が救った669の子供の命は50年の間に6000の命として繋がった。彼は自分の行動を価値あるものと実感する。
イギリスにもユダヤ人を救った人がいた
ナチスの脅威から669人の子どもたちを救ったニコラス・ウィントンの活動を描いたドラマ。
第2次世界大戦直前の1938年。ナチスから逃れてきた多くのユダヤ人難民がチェコスロバキアのプラハで悲惨な生活を強いられていることを知ったイギリス人のニコラス・ウィントンは、子どもたちをイギリスに避難させるため同志たちとともにビザの取得、里親探し、そして資金集めに奔走した。ナチスの侵攻が迫るなか、子どもたちを次々と列車に乗せてイギリスへ移送していったが、1939年9月1日、ついに開戦の日が訪れてしまい、ユダヤ人の子供たちを移送する事が出来なくなった。それから49年後、救出できなかった子どもたちのことが忘れられず過ごしていたニコラスのもとに、BBCの番組、ザッツ・ライフ!、への参加依頼が来た。そこで彼を待っていたのは、自らが助けた人たちとの再会、そしてその人たちの未来だった、という事実に基づく話。
それにしても、いろんな人たちがユダヤ人を助けようと頑張ったんだなぁ、という事を知れて良かった。
6000人を助けた、ってどういう事?っていう疑問が有ったが、669人を助け、それが現代では6000人のルーツになったって事なんだと、最後でわかった。
実際にニコラスに助けられたかつての子どもたちやその親族も撮影に参加したそうで、感慨深かっただろうな、って思った。
個人的には何の得にもならない事を、誰かのために、誰かの命を救うために、活動する、生き方として手本にしたいと思った作品でした。
予想通りとはいえ、良作
一市民たちが作った素晴らしい未来
クライマックスは脚色ではなく実話です。
本作見るまで知らなかった事実が
描かれていました。ゆえに驚きです。
この事実を知れただけでも本作の
意義はあるのではないかなぁ?って
思います。
主人公のニコラスがゆっくり過去と
心を整理するかのように。本作は
とても静かに進んでいきます。
主演のアンソニーホプキンスが
素晴らしかったです。憂いを含んだ
あのたたずまい・・・ニコラスが
背負ってきたものをそのまんま
演じているのではとすら思えます。
本作は救出を扱っていますが、
「大感動作」でもないし「ヒーロー物」
でもありません。
救出劇にフォーカスを合わせずに
救出したということはどういうことか?
を現代のわれわれに訴えているのだと
思います。
一市民にもできることがあるんだと、
救える未来があるんだと。
それが実話の再現であるクライマックス
に集約されているのだと思います。
(ラストシーン含め)
ニコラスと共に尽力する彼らは
名もなき市民たちでした。
最後のテロップで彼らのその後を
ちょっとだけ垣間見るのですが、
こみ上げてくる感情が抑えられません
でした。
後で読みましたが、映画化にあたり
ニコラスの娘さんが制作にGOを出す
条件として、
・チームで成し遂げたことであること
を表現する事
・アンソニーホプキンスに演じてもらう
だったそうです。
大納得なのであります。
お勧めです。
始めたことは終わりまで
観た方がいいです
見たものを見なかったふりはできない
ニッキー・ウィントンの、目の前の子供たちを救いたいという思いが、母を、役所を、英国民の多くを動かした。
その一途な思いと必ず成し遂げるという信念、行動には頭がさがる。
救った子供たちの数が多いからこそ、救えなかった命に心が痛む。
最後は分かっていても涙が溢れてしまう。いい涙でした。
二回も。
ユダヤ人の定義ってのが我々日本人には難しい。人種でも民族でもない。単純に信じる宗教ともいえない。だったら何故、、。
ナチスが行ったこと、ホロコーストもドイツが降伏することも今の我々は知っている。しかし、開戦前のあの時点で子供たちを手放す決断をするってなかなか難しかったろうなぁ。そして、ウィントンたちの活動も。
奥さん役の人、きれいだなぁと思ったらリナ・オリンだった。きれいなはずだ。
マルト・ケラーはわからなかった。驚いた。
杉原千畝が好きなら 見るべき映画かも。
救えなかった命と、救った命と
「オッペンハイマー」について「原爆被害が描かれていない」と批判する意見が(主に日本人から)あった。
その時に思ったのは、
「日本人だって、原爆被害を描いた映画なんてほとんど作ってないじゃん。あげくの果てに『はだしのゲン』を学校から締め出そうとしたのが日本じゃん。」
「ホロコーストを描いた映画なんて、毎年何作も公開されているのと比較してみろよ。」と。
で本作。「ホロコースト」を描いた作品の一つ。
この主人公のことは全然知らなかったが、予告編をみればラストがどうなるかは分かる。
見どころはラストじゃなくてそこに至る「過程」なんだよね。
本作に限らず「映画」って。
主人公の心の「重し」は救えなかった命。最後の列車の250人。救えたかもしれない命。
その重しを何十年も抱えて生きてきた主人公を安定の演技で見せる。
過去の出来事と、その後を並行させて見せることで、その重しを強調させた脚本と演出はGOOD。
その重しがあるからこそのラストの再開に号泣するんだよね。
オカン・ボナム=カーターが効いている。
主役ではないヘレナ・ボナム=カーターが効いている。
彼女が演じる主人公のオカンがドイツから英国に移住、
英国でリスペクトを持って温かく迎えられ、
その地を愛するようになる(セリフのみ)。
その愛情は息子にも受け継がれ、
責任感の強い青年に成長します。
この息子こそがアンソニー・ホプキンスが演じるキャラクターだ。
アンソニー・ホプキンスが息子?
本作は時制を交錯させながら進行、
この手法は見事に成功している。
(手法の功罪、成功失敗例は「チャレンジャーズ」のレビューを参照してください)
各時代における「子どもたちを助けたい」というテーマが一貫して描写されており、
観客は混乱することなくストーリーを追うことができる。
アンソニー・ホプキンスやジョニー・フリンも素晴らしいが、
やっぱり脇のオカン・ボナム=カーター。
オカンの熱意と行動力が、
他のキャラクターであるニッキー、トレバー、ドリーンへと伝播していく。
駅に到着した子どもたちの名前を読み上げる彼女の声は、
まるで天使の声のように駅舎に響き渡る、
かつて自分をリスペクトしてくれた国への思いも入っていたのかもしれない。
その声に込められたパッションを感じ取った子どもたちが、
時空を超えて・・・
つづきはぜひ劇場で。
涙💧涙💧
信念の強さに感服
チェコの子どもたち669人をナチスから救い
50年後に驚きの再会を果たした
ニコラス・ウィントンの愛と苦悩を描いた感動の実話。
アンソニー・ホプキンスさんの演技に魅了されました。
すべての子どもたちを救うことができなかったことへの
自責の念にかられた愁いを帯びた表情や、
再会を果たした際の喜びに涙する姿、素晴らしかったです。
そして、青年時代のニコラスも、お母さんも、同志の俳優たちも同様に素晴らしく、また、実在の彼らには、その信念の強さに、ただただ感服するばかりです。
また、戦時中が描かれている場面では、とにかく辛かったです。
もう、苦しくて、心臓がずっとギューっとなってしまって、
チョコレートを手にした屈託のない笑顔だったり、不安におびえ笑顔が消え大きな目で空を見つめるだけだったり、
そんな子どもたちの顔がスクリーンに映し出されるたび、涙が溢れてしまいました。
後半のBBCの番組企画による再開のシーンには、温かな涙がこぼれました。
実際の放送を家で観ていたら号泣していたでしょう。
ひとりの命を救うことは、世界と未来を救うこと…
あってはならない戦争が再び始まり、現在も続いている今この時代に、
子どもたちはもちろん、
無防備な一般の人たちが犠牲になっている現実…
対岸の火事ではなく、きちんと心に留め考え続けていかなくてはいけないことだと思いました。
すごい人
救えなかった命を悼む慎ましさ
こんな話しが実際にあったのですね。
プラハの難民家族の子供たちを助けたいと願った若き有志を描いた物語は心に深く残りました。
戦争と言う大きなうねりの中では誰しも無力さを思い知らされますが、出来る事は何かを考え、我が身の危険を顧みず行動する事の勇気に感動です。
ニコラスの仲間たちは勿論ですが、彼のお母様も大きな存在でしたね。
しかし自らして来たことを誰に誇るわけでも無く、助けられなかった命に後悔を残す。その心情を表現したアンソニー・ホプキンスさんの演技は素晴らしいと思いました。
一冊のスクラップブックがテレビ番組を通して奇跡を起こすなんて、なんと言うご褒美でしょう。
救うことが出来た命は更に多くの命となってニコラスの前に現れましたね。
この映画はナチスの時代の話しですが、今まさに世界で起きている現代の出来事に重なる作品です。
いい映画を見ました
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