ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命のレビュー・感想・評価
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見たものを見なかったふりはできない
ニッキー・ウィントンの、目の前の子供たちを救いたいという思いが、母を、役所を、英国民の多くを動かした。
その一途な思いと必ず成し遂げるという信念、行動には頭がさがる。
救った子供たちの数が多いからこそ、救えなかった命に心が痛む。
最後は分かっていても涙が溢れてしまう。いい涙でした。
二回も。
ユダヤ人の定義ってのが我々日本人には難しい。人種でも民族でもない。単純に信じる宗教ともいえない。だったら何故、、。
ナチスが行ったこと、ホロコーストもドイツが降伏することも今の我々は知っている。しかし、開戦前のあの時点で子供たちを手放す決断をするってなかなか難しかったろうなぁ。そして、ウィントンたちの活動も。
奥さん役の人、きれいだなぁと思ったらリナ・オリンだった。きれいなはずだ。
マルト・ケラーはわからなかった。驚いた。
杉原千畝が好きなら 見るべき映画かも。
子供を救う手立てに 奔走して 危険を顧みず戦う姿勢
素晴らしいです。
嗚咽しそうな場面もございます。
流石の演技と 随所で語られる ジョークが
たーまーりーまーせーん。(^Q^)/゚
今の日本の難民へのあり方 考えさせられます。
多くても困るし 難しいです。(^_^;
救えなかった命と、救った命
「オッペンハイマー」について「原爆被害が描かれていない」と批判する意見が(主に日本人から)あった。
その時に思ったのは、
「日本人だって、原爆被害を描いた映画なんてほとんど作ってないじゃん。あげくの果てに『はだしのゲン』を学校から締め出そうとしたのが日本じゃん。」
「ホロコーストを描いた映画なんて、毎年何作も公開されているのと比較してみろよ。」と。
で本作。「ホロコースト」を描いた作品の一つ。
この主人公のことは全然知らなかったが、予告編をみればラストがどうなるかは分かる。
見どころはラストじゃなくてそこに至る「過程」なんだよね。
本作に限らず「映画」って。
主人公の心の「重し」は救えなかった命。最後の列車の250人。救えたかもしれない命。
その重しを何十年も抱えて生きてきた主人公を安定の演技で見せる。
過去の出来事と、その後を並行させて見せることで、その重しを強調させた脚本と演出はGOOD。
その重しがあるからこそのラストの再開に号泣するんだよね。
オカン・ボナム=カーターが効いている。
主役ではないヘレナ・ボナム=カーターが効いている。
彼女が演じる主人公のオカンがドイツから英国に移住、
英国でリスペクトを持って温かく迎えられ、
その地を愛するようになる(セリフのみ)。
その愛情は息子にも受け継がれ、
責任感の強い青年に成長します。
この息子こそがアンソニー・ホプキンスが演じるキャラクターだ。
アンソニー・ホプキンスが息子?
本作は時制を交錯させながら進行、
この手法は見事に成功している。
(手法の功罪、成功失敗例は「チャレンジャーズ」のレビューを参照してください)
各時代における「子どもたちを助けたい」というテーマが一貫して描写されており、
観客は混乱することなくストーリーを追うことができる。
アンソニー・ホプキンスやジョニー・フリンも素晴らしいが、
やっぱり脇のオカン・ボナム=カーター。
オカンの熱意と行動力が、
他のキャラクターであるニッキー、トレバー、ドリーンへと伝播していく。
駅に到着した子どもたちの名前を読み上げる彼女の声は、
まるで天使の声のように駅舎に響き渡る、
かつて自分をリスペクトしてくれた国への思いも入っていたのかもしれない。
その声に込められたパッションを感じ取った子どもたちが、
時空を超えて・・・
つづきはぜひ劇場で。
涙💧涙💧
何を観るか悩んでいたところ、皆様のレビューから泣けるとわかり鑑賞。
12:55から20人程の入り。年齢層かなり高め
ハンカチを握りしめ、準備万端。
冷房効きすぎで寒かった…
序盤は淡々と進み、現代バージョンと昔バージョンが交互なため、アクセントとなり良かった。
いつ泣けるのだろうと悶々としていたが、
TV局から涙腺崩壊でした。
wikiでも調べたところ、エンドロールにもあったようにずっと交流があったようです。
子供達の中には著名な方もいるようです。
晩年は幸せだったのではと思います。
ご本人とアンソニーさんがそっくりですね。
信念の強さに感服
チェコの子どもたち669人をナチスから救い
50年後に驚きの再会を果たした
ニコラス・ウィントンの愛と苦悩を描いた感動の実話。
アンソニー・ホプキンスさんの演技に魅了されました。
すべての子どもたちを救うことができなかったことへの
自責の念にかられた愁いを帯びた表情や、
再会を果たした際の喜びに涙する姿、素晴らしかったです。
そして、青年時代のニコラスも、お母さんも、同志の俳優たちも同様に素晴らしく、また、実在の彼らには、その信念の強さに、ただただ感服するばかりです。
また、戦時中が描かれている場面では、とにかく辛かったです。
もう、苦しくて、心臓がずっとギューっとなってしまって、
チョコレートを手にした屈託のない笑顔だったり、不安におびえ笑顔が消え大きな目で空を見つめるだけだったり、
そんな子どもたちの顔がスクリーンに映し出されるたび、涙が溢れてしまいました。
後半のBBCの番組企画による再開のシーンには、温かな涙がこぼれました。
実際の放送を家で観ていたら号泣していたでしょう。
ひとりの命を救うことは、世界と未来を救うこと…
あってはならない戦争が再び始まり、現在も続いている今この時代に、
子どもたちはもちろん、
無防備な一般の人たちが犠牲になっている現実…
対岸の火事ではなく、きちんと心に留め考え続けていかなくてはいけないことだと思いました。
すごい人
事実や数字だけで既に物語が成立しています。淡々と話が進む中に、たくさんの思いが詰まっています。
主人公ニッキーの職業や財力を考えると、富豪のシンドラーや外交官の杉原千畝に優る行いをしたのではないかと思いました。
アンソニー・ホプキンスも、ヘレナ・ボナム=カーターも素晴らしいです。
救えなかった命を悼む慎ましさ
こんな話しが実際にあったのですね。
プラハの難民家族の子供たちを助けたいと願った若き有志を描いた物語は心に深く残りました。
戦争と言う大きなうねりの中では誰しも無力さを思い知らされますが、出来る事は何かを考え、我が身の危険を顧みず行動する事の勇気に感動です。
ニコラスの仲間たちは勿論ですが、彼のお母様も大きな存在でしたね。
しかし自らして来たことを誰に誇るわけでも無く、助けられなかった命に後悔を残す。その心情を表現したアンソニー・ホプキンスさんの演技は素晴らしいと思いました。
一冊のスクラップブックがテレビ番組を通して奇跡を起こすなんて、なんと言うご褒美でしょう。
救うことが出来た命は更に多くの命となってニコラスの前に現れましたね。
この映画はナチスの時代の話しですが、今まさに世界で起きている現代の出来事に重なる作品です。
いい映画を見ました
最近、ホロコースト関連の映画が多い気がしますが、世界情勢が不安定な...
最近、ホロコースト関連の映画が多い気がしますが、世界情勢が不安定ないまだからこそ、これはマジで観るべき。主人公も児童課の仲間も凄いけど、個人的MVPは主人公の母です。行動を起こす大切さを学びました。
実話を全く知らずに見たため、テレビ番組内で起こるウソのような本当の話を目にした瞬間、涙を抑えることができませんでした。
強権主義が台頭する時勢なのでしょうか、最近ナチスが題材の作品が目立ちます。本作もホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の外伝に入るもの。国に頼れなかった時代、市民レベルでユダヤ人難民の命をつないだ実話に基づいています。
本作は、名優アンソニー・ホプキンスが主演を務め、第二次世界大戦直前のプラハでナチスの脅威から669人の子どもたちを救ったイギリスの人道活動家ニコラス・ウィントンの半生が描かれています。実際にニコラスに助けられたかつての子どもたちやその親族も撮影に参加しています。
●ストーリー
第2次世界大戦直前の1938年。ロンドンで株の仲買人をしている青年、ニコラス・ウィンストン(青年時代:ジョニー・フリン)は、ナチスから逃れてきた多くのユダヤ人難民が、プラハで住居も十分な食料もない悲惨な生活を送っているのを目にします。せめて子どもたちをイギリスに避難させたいと思った彼は、同志たちとともに里親探しを行う活動を始めて、資金集めに奔走します。
ナチスの侵攻が迫るなか、子どもたちを次々と列車に乗せていきますが、ついに開戦の日が訪れてしまうのです。
それから49年後、老境に入ったニコラス(80年代:アンソニー・ホプキンス)は、救出できなかった子どもたちのことが忘れられず自責の念にかられ続けていました。そんな彼は、大切なスクラップブックを世に出すことを決めます。それはナチスの脅威が迫る開戦直前のプラハから669人の子どもをロンドンに移送させた活動の記録でした。
そんな彼のもとに、BBCの番組「ザッツ・ライフ!」の収録への参加依頼が届きます。そこで彼を待っていたのは、胸を締め付けるような再会と、思いもよらない未来でした。
●解説
オスカー・シンドラーや杉原千畝のように、ホロコーストから命を救うべく奔走した男の実話を映画化。「見たものを見なかったことにはできない」という気持ちに突き動かされた偉業を描いています。
その物語は、約50年後の1988年から当時を回想する形で進みます。迫害からの集団脱出劇とはドラマチックですが、舞台裏は地道な事務作業の連続でした。当局への根回しや資金集め、里親探し。膨大な書類仕事を同志とともに鬼気迫る勢いで進めていく姿が描かれます。
場面は現在に切り替わり、晩年のニコラスの胸中にあるものは、列車に乗せることがかなわず、救えなかった命への後悔ばかりでした。
当時希望の列車は計8便がロンドンに到着。けれども9便目は間に合わなかったのです。救えなかった子どもたちを思い続ける老ニコラスを名優ホプキンスが滋味深く演じています。活動記録のスクラップブックは志のある人の手に渡り、感動の再会につながります。助けた子供たちの総数は、子孫を含めると約6000人というのです。
しかし言葉少なにプールサイドでたたずむ彼の表情には、ヒーローのような勇ましさは全くありません。むしろ多くの子供たちを救えなかった自らの罪を購い続けるかのように人生を過ごしていたのです。
ジェームズ・ホーズ監督は過去と現在とを交錯させながら、ひとりの男の希望と絶望を丁寧に描き出しています。
●感想
激動の1930年代の緊迫感、80年代のユーモアを交えた穏やかな日常。カメラワークや空気感でその対比を際立たせた演出がいいと思いました。
ナチスからの救出ものの作品の多くは、救出される瞬間の緊迫感がクライマックスに置かれがちですが、本作は戦後のニコラスと彼が救出した子供たちが奇跡的に再会するシーンがクライマックスとなっています。
この実話を全く知らずに見たため、テレビ番組内で起こるウソのような本当の話を目にした瞬間、涙を抑えることができませんでした。
緩急のある分かりやすい描写で観客を置き去りにせず、作り手の思いが感動的な終盤へと導いてくれます。ワイドショーのようなスタジオでの映像も生っぽさがあって再会の感動を盛り上げてくれました。
今、笑顔で過ごせる歓び
実話とのこと、良い作品でした。
一人の力が多くの人を救い、一つの命が後世の沢山の命に繋がっているということ。
救えなかった人はもっと大勢いる。運に左右される部分もある。でも、可能な限り行動したニッキーのような人がいたことに感動しました。
シンドラーや杉原千畝だけじゃない。ナチス政権下に耐え難く、行動せずにはにいられなかった方々が、やはりこのニッキーやその仲間たちのように、他にもいたんですね。本当に心優しく勇気のある方々だったのだろうな。
重みのあるタイトルだなと思います。
上映館が少ないのは残念。
上映時間短めで物足りない淡白な名作
変にドラマチックな演出が無い為、リアリティがあり残酷な史実に向き合う事ができる。
ユダヤ人の3分の1にあたる600万人の命を奪ったホロコースト、その中で目の前にいるチェコの子供達を救ったイギリス難民委員会児童課とその支援者、里子を受け入れた家族達がいた事を胸に刻みました。
それにしてもヘレナ.ボナム.カーターの存在感は今回も凄い!
ジャンル シンドラーものとしては一番地味
2024年劇場鑑賞156本目。
シンドラーのリストが人気を博してからは日本の杉浦千畝を筆頭に中国のシンドラーやら動物園やら色々な人がユダヤ人を救う映画が作られてきて、これもその一本という感じでした。他の映画は結構命がけだったり、国の命令を無視したり、何かしか緊張感があったのですが、この作品だと救えるところまで救ってだめならだめで仕方ないという感じで、何をこんな2時間も使って描くんだ、という感想でした。
事実の重みに涙が止まらない
ナチが占領直前のプラハから669人ものユダヤ人の子供たちを救い出した、ニコラス・ウィントンと人々を描く、「関心領域」の対極にある映画だ。
どうせ「シンドラーのリスト」の二番煎じ、と多寡をくくっていたが、事実の重みに胸が熱くなり涙が止まらなかった。
その後のシーンで、成人した子供たちに再開する場面もいいが、救えなかった子供たちに思いをはせるアンソニー・ホプキンスの表情に、またウルっと来てしまった。小規模公開が残念な、とても良い感動作だ。
誰かの希望を守る事
良い作品でした
あえて感動させようとするようなストーリーじゃなくて、それがまた良かったと思います
主演のアンソニー・ホプキンス、脇を固める他のキャストの方々も素晴らしかったです
特に若い頃のニコラスの母役のヘレナ・ボナム=カーター、信念を持った意志の強さで、登場人物の中で一番印象的でした
正しい事をする、誰かの希望を守る
とても大切な事だけど、それをしようとする第一歩とやり続ける事、すごく勇気が必要で大変な事です
ニコラスもお母さんも周りの人達も他人事とせず一生懸命な活動に感動でしかなかったです
そこでも感動なんだけど、ラストにはもっと感動があって涙ポロポロでした
救えた子供より救えなかった子供への後悔が入っているバッグ
それを手放せてニコラスの後悔が少し軽くなったように思えるラストで心地よく観終われました
子供たちは未来の希望です
名優アンソニー・ホプキンス主演作ということで鑑賞。
第二次大戦下のチェコでナチスの迫害から守るため669人の子供たちを救ったニコラス・ウィントンの半生を描く実話に基づいたお話。
1987年、年老いたニコラス(アンソニー・ホプキンス)は妻の旅行中に自分の部屋にたまった書類の山を片付ける。机の引き出しにある鞄の中には第二次大戦下に自分が助けようとした子供たちの詳細を記したファイルがあった。。。
1938年、1週間の事務作業の予定でチェコを訪れていたニコラス(ジョニー・フリン)は貧しいユダヤ人難民の子供たちを目のあたりにして、ナチスの迫害から彼らをイギリスに逃がそうと計画するのだが。。。
というストーリーで、669人の子供は救えたのだが、救えなかった子供たちのことを思うと年老いても後悔の念が消えないニコラス。子供たちのファイルを何か役立てることができないか思案するなか、「ザッツ・ライフ」というテレビ番組から出演依頼が届く。。。
50年ぶりに自分が助けた子供たちと再会するシーンはとても良かったです。ニコラスの苦労が報われた瞬間だと思いました。そして自宅に招いての交流。15000人もの子供がナチスによって収容されたらしいが、ニコラスのおかげで助かった669人の子供たちが今では6000人もの家族になった。人と人との温かい絆が感じられました。殺伐とした現代ですが、人と人との絆こそが権力者に対抗できる手段であり、世の中を動かす原動力になるのではないでしょうか。そんなことを考えさせられました。文部科学省選定は余計だと思いますが、良質の映画であることに間違いないです。良い映画を見たなあという余韻が心地いい。
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