ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命のレビュー・感想・評価
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一市民たちが作った素晴らしい未来
クライマックスは脚色ではなく実話です。
本作見るまで知らなかった事実が
描かれていました。ゆえに驚きです。
この事実を知れただけでも本作の
意義はあるのではないかなぁ?って
思います。
主人公のニコラスがゆっくり過去と
心を整理するかのように。本作は
とても静かに進んでいきます。
主演のアンソニーホプキンスが
素晴らしかったです。憂いを含んだ
あのたたずまい・・・ニコラスが
背負ってきたものをそのまんま
演じているのではとすら思えます。
本作は救出を扱っていますが、
「大感動作」でもないし「ヒーロー物」
でもありません。
救出劇にフォーカスを合わせずに
救出したということはどういうことか?
を現代のわれわれに訴えているのだと
思います。
一市民にもできることがあるんだと、
救える未来があるんだと。
それが実話の再現であるクライマックス
に集約されているのだと思います。
(ラストシーン含め)
ニコラスと共に尽力する彼らは
名もなき市民たちでした。
最後のテロップで彼らのその後を
ちょっとだけ垣間見るのですが、
こみ上げてくる感情が抑えられません
でした。
後で読みましたが、映画化にあたり
ニコラスの娘さんが制作にGOを出す
条件として、
・チームで成し遂げたことであること
を表現する事
・アンソニーホプキンスに演じてもらう
だったそうです。
大納得なのであります。
お勧めです。
始めたことは終わりまで
観た方がいいです
見たものを見なかったふりはできない
ニッキー・ウィントンの、目の前の子供たちを救いたいという思いが、母を、役所を、英国民の多くを動かした。
その一途な思いと必ず成し遂げるという信念、行動には頭がさがる。
救った子供たちの数が多いからこそ、救えなかった命に心が痛む。
最後は分かっていても涙が溢れてしまう。いい涙でした。
二回も。
ユダヤ人の定義ってのが我々日本人には難しい。人種でも民族でもない。単純に信じる宗教ともいえない。だったら何故、、。
ナチスが行ったこと、ホロコーストもドイツが降伏することも今の我々は知っている。しかし、開戦前のあの時点で子供たちを手放す決断をするってなかなか難しかったろうなぁ。そして、ウィントンたちの活動も。
奥さん役の人、きれいだなぁと思ったらリナ・オリンだった。きれいなはずだ。
マルト・ケラーはわからなかった。驚いた。
杉原千畝が好きなら 見るべき映画かも。
救えなかった命と、救った命
「オッペンハイマー」について「原爆被害が描かれていない」と批判する意見が(主に日本人から)あった。
その時に思ったのは、
「日本人だって、原爆被害を描いた映画なんてほとんど作ってないじゃん。あげくの果てに『はだしのゲン』を学校から締め出そうとしたのが日本じゃん。」
「ホロコーストを描いた映画なんて、毎年何作も公開されているのと比較してみろよ。」と。
で本作。「ホロコースト」を描いた作品の一つ。
この主人公のことは全然知らなかったが、予告編をみればラストがどうなるかは分かる。
見どころはラストじゃなくてそこに至る「過程」なんだよね。
本作に限らず「映画」って。
主人公の心の「重し」は救えなかった命。最後の列車の250人。救えたかもしれない命。
その重しを何十年も抱えて生きてきた主人公を安定の演技で見せる。
過去の出来事と、その後を並行させて見せることで、その重しを強調させた脚本と演出はGOOD。
その重しがあるからこそのラストの再開に号泣するんだよね。
オカン・ボナム=カーターが効いている。
主役ではないヘレナ・ボナム=カーターが効いている。
彼女が演じる主人公のオカンがドイツから英国に移住、
英国でリスペクトを持って温かく迎えられ、
その地を愛するようになる(セリフのみ)。
その愛情は息子にも受け継がれ、
責任感の強い青年に成長します。
この息子こそがアンソニー・ホプキンスが演じるキャラクターだ。
アンソニー・ホプキンスが息子?
本作は時制を交錯させながら進行、
この手法は見事に成功している。
(手法の功罪、成功失敗例は「チャレンジャーズ」のレビューを参照してください)
各時代における「子どもたちを助けたい」というテーマが一貫して描写されており、
観客は混乱することなくストーリーを追うことができる。
アンソニー・ホプキンスやジョニー・フリンも素晴らしいが、
やっぱり脇のオカン・ボナム=カーター。
オカンの熱意と行動力が、
他のキャラクターであるニッキー、トレバー、ドリーンへと伝播していく。
駅に到着した子どもたちの名前を読み上げる彼女の声は、
まるで天使の声のように駅舎に響き渡る、
かつて自分をリスペクトしてくれた国への思いも入っていたのかもしれない。
その声に込められたパッションを感じ取った子どもたちが、
時空を超えて・・・
つづきはぜひ劇場で。
涙💧涙💧
信念の強さに感服
チェコの子どもたち669人をナチスから救い
50年後に驚きの再会を果たした
ニコラス・ウィントンの愛と苦悩を描いた感動の実話。
アンソニー・ホプキンスさんの演技に魅了されました。
すべての子どもたちを救うことができなかったことへの
自責の念にかられた愁いを帯びた表情や、
再会を果たした際の喜びに涙する姿、素晴らしかったです。
そして、青年時代のニコラスも、お母さんも、同志の俳優たちも同様に素晴らしく、また、実在の彼らには、その信念の強さに、ただただ感服するばかりです。
また、戦時中が描かれている場面では、とにかく辛かったです。
もう、苦しくて、心臓がずっとギューっとなってしまって、
チョコレートを手にした屈託のない笑顔だったり、不安におびえ笑顔が消え大きな目で空を見つめるだけだったり、
そんな子どもたちの顔がスクリーンに映し出されるたび、涙が溢れてしまいました。
後半のBBCの番組企画による再開のシーンには、温かな涙がこぼれました。
実際の放送を家で観ていたら号泣していたでしょう。
ひとりの命を救うことは、世界と未来を救うこと…
あってはならない戦争が再び始まり、現在も続いている今この時代に、
子どもたちはもちろん、
無防備な一般の人たちが犠牲になっている現実…
対岸の火事ではなく、きちんと心に留め考え続けていかなくてはいけないことだと思いました。
すごい人
救えなかった命を悼む慎ましさ
こんな話しが実際にあったのですね。
プラハの難民家族の子供たちを助けたいと願った若き有志を描いた物語は心に深く残りました。
戦争と言う大きなうねりの中では誰しも無力さを思い知らされますが、出来る事は何かを考え、我が身の危険を顧みず行動する事の勇気に感動です。
ニコラスの仲間たちは勿論ですが、彼のお母様も大きな存在でしたね。
しかし自らして来たことを誰に誇るわけでも無く、助けられなかった命に後悔を残す。その心情を表現したアンソニー・ホプキンスさんの演技は素晴らしいと思いました。
一冊のスクラップブックがテレビ番組を通して奇跡を起こすなんて、なんと言うご褒美でしょう。
救うことが出来た命は更に多くの命となってニコラスの前に現れましたね。
この映画はナチスの時代の話しですが、今まさに世界で起きている現代の出来事に重なる作品です。
いい映画を見ました
実話を全く知らずに見たため、テレビ番組内で起こるウソのような本当の話を目にした瞬間、涙を抑えることができませんでした。
強権主義が台頭する時勢なのでしょうか、最近ナチスが題材の作品が目立ちます。本作もホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の外伝に入るもの。国に頼れなかった時代、市民レベルでユダヤ人難民の命をつないだ実話に基づいています。
本作は、名優アンソニー・ホプキンスが主演を務め、第二次世界大戦直前のプラハでナチスの脅威から669人の子どもたちを救ったイギリスの人道活動家ニコラス・ウィントンの半生が描かれています。実際にニコラスに助けられたかつての子どもたちやその親族も撮影に参加しています。
●ストーリー
第2次世界大戦直前の1938年。ロンドンで株の仲買人をしている青年、ニコラス・ウィンストン(青年時代:ジョニー・フリン)は、ナチスから逃れてきた多くのユダヤ人難民が、プラハで住居も十分な食料もない悲惨な生活を送っているのを目にします。せめて子どもたちをイギリスに避難させたいと思った彼は、同志たちとともに里親探しを行う活動を始めて、資金集めに奔走します。
ナチスの侵攻が迫るなか、子どもたちを次々と列車に乗せていきますが、ついに開戦の日が訪れてしまうのです。
それから49年後、老境に入ったニコラス(80年代:アンソニー・ホプキンス)は、救出できなかった子どもたちのことが忘れられず自責の念にかられ続けていました。そんな彼は、大切なスクラップブックを世に出すことを決めます。それはナチスの脅威が迫る開戦直前のプラハから669人の子どもをロンドンに移送させた活動の記録でした。
そんな彼のもとに、BBCの番組「ザッツ・ライフ!」の収録への参加依頼が届きます。そこで彼を待っていたのは、胸を締め付けるような再会と、思いもよらない未来でした。
●解説
オスカー・シンドラーや杉原千畝のように、ホロコーストから命を救うべく奔走した男の実話を映画化。「見たものを見なかったことにはできない」という気持ちに突き動かされた偉業を描いています。
その物語は、約50年後の1988年から当時を回想する形で進みます。迫害からの集団脱出劇とはドラマチックですが、舞台裏は地道な事務作業の連続でした。当局への根回しや資金集め、里親探し。膨大な書類仕事を同志とともに鬼気迫る勢いで進めていく姿が描かれます。
場面は現在に切り替わり、晩年のニコラスの胸中にあるものは、列車に乗せることがかなわず、救えなかった命への後悔ばかりでした。
当時希望の列車は計8便がロンドンに到着。けれども9便目は間に合わなかったのです。救えなかった子どもたちを思い続ける老ニコラスを名優ホプキンスが滋味深く演じています。活動記録のスクラップブックは志のある人の手に渡り、感動の再会につながります。助けた子供たちの総数は、子孫を含めると約6000人というのです。
しかし言葉少なにプールサイドでたたずむ彼の表情には、ヒーローのような勇ましさは全くありません。むしろ多くの子供たちを救えなかった自らの罪を購い続けるかのように人生を過ごしていたのです。
ジェームズ・ホーズ監督は過去と現在とを交錯させながら、ひとりの男の希望と絶望を丁寧に描き出しています。
●感想
激動の1930年代の緊迫感、80年代のユーモアを交えた穏やかな日常。カメラワークや空気感でその対比を際立たせた演出がいいと思いました。
ナチスからの救出ものの作品の多くは、救出される瞬間の緊迫感がクライマックスに置かれがちですが、本作は戦後のニコラスと彼が救出した子供たちが奇跡的に再会するシーンがクライマックスとなっています。
この実話を全く知らずに見たため、テレビ番組内で起こるウソのような本当の話を目にした瞬間、涙を抑えることができませんでした。
緩急のある分かりやすい描写で観客を置き去りにせず、作り手の思いが感動的な終盤へと導いてくれます。ワイドショーのようなスタジオでの映像も生っぽさがあって再会の感動を盛り上げてくれました。
今、笑顔で過ごせる歓び
上映時間短めで物足りない淡白な名作
ジャンル シンドラーものとしては一番地味
事実の重みに涙が止まらない
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