「救えなかった命と、救った命」ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命 みっくさんの映画レビュー(感想・評価)
救えなかった命と、救った命
「オッペンハイマー」について「原爆被害が描かれていない」と批判する意見が(主に日本人から)あった。
その時に思ったのは、
「日本人だって、原爆被害を描いた映画なんてほとんど作ってないじゃん。あげくの果てに『はだしのゲン』を学校から締め出そうとしたのが日本じゃん。」
「ホロコーストを描いた映画なんて、毎年何作も公開されているのと比較してみろよ。」と。
で本作。「ホロコースト」を描いた作品の一つ。
この主人公のことは全然知らなかったが、予告編をみればラストがどうなるかは分かる。
見どころはラストじゃなくてそこに至る「過程」なんだよね。
本作に限らず「映画」って。
主人公の心の「重し」は救えなかった命。最後の列車の250人。救えたかもしれない命。
その重しを何十年も抱えて生きてきた主人公を安定の演技で見せる。
過去の出来事と、その後を並行させて見せることで、その重しを強調させた脚本と演出はGOOD。
その重しがあるからこそのラストの再開に号泣するんだよね。
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