「オカン・ボナム=カーターが効いている。」ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命 蛇足軒妖瀬布さんの映画レビュー(感想・評価)
オカン・ボナム=カーターが効いている。
主役ではないヘレナ・ボナム=カーターが効いている。
彼女が演じる主人公のオカンがドイツから英国に移住、
英国でリスペクトを持って温かく迎えられ、
その地を愛するようになる(セリフのみ)。
その愛情は息子にも受け継がれ、
責任感の強い青年に成長します。
この息子こそがアンソニー・ホプキンスが演じるキャラクターだ。
アンソニー・ホプキンスが息子?
本作は時制を交錯させながら進行、
この手法は見事に成功している。
(手法の功罪、成功失敗例は「チャレンジャーズ」のレビューを参照してください)
各時代における「子どもたちを助けたい」というテーマが一貫して描写されており、
観客は混乱することなくストーリーを追うことができる。
アンソニー・ホプキンスやジョニー・フリンも素晴らしいが、
やっぱり脇のオカン・ボナム=カーター。
オカンの熱意と行動力が、
他のキャラクターであるニッキー、トレバー、ドリーンへと伝播していく。
駅に到着した子どもたちの名前を読み上げる彼女の声は、
まるで天使の声のように駅舎に響き渡る、
かつて自分をリスペクトしてくれた国への思いも入っていたのかもしれない。
その声に込められたパッションを感じ取った子どもたちが、
時空を超えて・・・
つづきはぜひ劇場で。
コメントする