「普通の人とTVの力!…それでも人として正しいことをできる人でありたいから」ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
普通の人とTVの力!…それでも人として正しいことをできる人でありたいから
普通の人々の団結。一人の命を救うことは世界を救うこと。彼は自らのことを"ヨーロッパ人"と呼称する。多くの命を救ったけど、そういう行いができる人ほど、救えなかった命に苦しむ。『シンドラーのリスト』の最後の独白もそうであったように、業を背負って生きている。
アンソニー・ホプキンスが主演であることからも分かるように、本作は他の作品以上に、そうした面にスポットを当てて葛藤を掘り下げている点が新鮮だった。だからこそ、このタイトルの意味するところが深かった。モデルとなった実在の人物に敬意を払いながら、BBCらしい手法で(TVのチカラを証明しながら)手堅く語られる。
ティム・バートン作品やハリポタ等でエキセントリックかつヤバい役のイメージの強い我らがヘレナ・ボナム=カーターは、こうやってたまに人として正しい行いをする"良い人"の役を演じると最強に心強い。そして、友情出演くらいの大御所ジョナサン・プライス。
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