「真面目に、実直に」八犬伝 路傍立石さんの映画レビュー(感想・評価)
真面目に、実直に
戯作の八犬伝と現実の江戸を行ったり来たり
その構造は少し奇特だけれど、それぞれの内容は虚と実、創作と現実、正義と悪、という飲み込みやすい二項対立、或いは並立で構成されているので、ややこしくならずに分かりやすい
裏返すと、意外なことは起こらない
前述したように戯作の「八犬伝」と現実の「馬琴の生涯」を二本立てとして描くに相応の上映時間となっていることもあり、人によっては退屈を感じてしまうかもしれないので、その分の星を減らしてある
個人的には三夜連続放送の特別ドラマを一気見したような感覚だった
江戸時代の習俗や“滝沢馬琴”“葛飾北斎”“鶴屋南北”といったビッグネームは納得感のある解像度で手抜かり無く描かれているように感じたので、そこを楽しめるかどうかによっても評価は分かれそうだ
とても真面目に、実直に、滝沢馬琴という人を描ききった物語だったと思う
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