「「虚」と「実」」八犬伝 naichinさんの映画レビュー(感想・評価)
「虚」と「実」
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馬琴と北斎の「実」の部分と、八犬伝の「虚」からなる話。
馬琴は「虚」の為に様々な「実」を犠牲にする。「虚」に取り憑かれた男。
圧巻はやはり鶴屋南北とのやり取り。何が「虚」で、何が「実」か?この辺りは「ジョーカー フォリア・ドゥ」や「ルックバック」とも繋がる。
そして、年老いてなお、溢れる創作意欲。こな辺りは胸に迫る。
しかし「八犬伝」パート。「虚」の為、敢えて大きな芝居をしているのは良いとして、何だか安っぽい。本来人を魅了すべき物語が端折ってるのは仕方ないとしても、魅力を感じない。
また、八犬士がシュッとした二枚目とゴツいパワーファイターの2種類しかおらず、皆同じ様で見分けが付かない。それも盛り上がらない理由のひとつか?
そもそも、正義と悪をしっかりと描くという馬琴だが、里見が正義に見えないのも問題か?既にそこで揺らいでいる。
そして、何と言っても、時間が長い。
#八犬伝
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