「背中で語るフツーの男のフツーの生涯」ある一生 シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
背中で語るフツーの男のフツーの生涯
20世紀初頭、孤児の少年が引き取られた親戚にいじめられながらもアルプス山中で逞しく生き、死んでったお話しです。おわりっ!すごくドラマチックな展開があるわけではないのに何となく観てしまうのは、主人公がしんどい運命すら受け止め、黙々と前進していく姿勢に共感できるからだと思います。そのせいか、歩いて行く主人公の背中を映すシーンが、やたら多いです。また、絵葉書のようなアルプスの四季折々の美しい風景、主人公演じる役者の穏やかな表情もいいですね。一方で、老年期になってからのエピソードがイマイチよくわかりにくかったです。役者では、青年期を演じたシュテファン・ゴルスキーが、好感の持てるいい役者さんでした。
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