劇場公開日 2024年7月12日

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「苦難と不運の一生を無骨に生きた男」ある一生 regencyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0苦難と不運の一生を無骨に生きた男

2024年4月16日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

単純

原作は、ほとんど会話もコミュニケーションも取ろうとせず、心情も読者には伝わり辛い主人公アンドレアスの視点で描かれている。とにかく、こんな原作を映画化しようと考えた製作陣に頭が下がる。もし映像化すれば、下手をすれば起伏のない平坦な内容になっていたやもしれない。
そこで映画版では、無口なアンドレアスの心情を分かりやすくするために脚色をし、特にある人物の顛末に関して原作と変えている。こちらの方が確かにドラマ性が高くなっている。
『フォレスト・ガンプ/一期一会』や『大統領の執事の涙』で1人の人物を通して20世紀のアメリカを描いていたように、本作はアンドレアスの一生イコール激動の20世紀ヨーロッパの歴史とリンクする。
とにかくアンドレアスの人生は苦難と不運が続く。それでも人は生きる――人間賛歌の物語だ。

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