ジョン・レノン 失われた週末のレビュー・感想・評価
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ずっと誤解していた
ジョンの浮気相手として有名なメイ。
さぞ自由奔放な女性なのだろうと思っていたのだが、
実像は異なっていたようで先入観が覆された。
さすがヨーコが認めた敏腕秘書なだけあって
コミュニケーション能力に長けていたのだろう。
シャイで頑固で人と衝突しがちなジョン・レノンが
元ビートルズメンバーやエルトン・ジョン等のミュージシャン仲間、
疎遠になっていた元妻のシンシアや息子ジュリアンと交流できたのも
彼女の力が大きいのだろう。
図らずも40年で一生を終えてしまったジョンにとって
彼女との18か月は単なる年月以上にかなり大きな意味があったのでは。
シンシア、ジュリアンとはその後も真心に満ちた交流を続けていたようで
映画の最後に見られたジュリアンとの絆には思わず涙してしまった。
「真実を描いてくれた」と最後にメイの言葉が出ていたが、
今まで余程色々言われていたのだろう。
誤解していてごめんなさい、メイ、という気持ちになった。
ジョン・レノンの音楽と生と性と死
1980.12.9私は新宿武蔵野館(焼肉の叙々苑になった方、現在の新宿武蔵野館とは違う)で「ローズ」の最終回を観た。終映後、劇場のロビーに出て来ると、公衆電話で女性が「ジョンが撃たれたのよ。ジョン・レノンよ!」と叫んでいた。まだ、スマホの無い時代、映画館に入る前に知ったニュースを友人にでも伝えていたのだろう。私もその声を聞いてジョンが撃たれたのを知ったのだ。「ローズ」のラストシーンの電球が眼に浮かぶ。
6月10日(月)
新宿シネマカリテで「ジョン・レノン 失われた週末」を。
ジョン・レノンとオノ・ヨーコの「失われた週末」と言われた二人が別居していた18ケ月間を、その間ジョンの愛人だった(それもヨーコの希望で!)中国系アメリカ人のマネージャー、メイ・パンの視点から描いたドキュメンタリーである。
ヨーコから離れた「失われた週末」の時期に、ミック・ジャガー、デビット・ボウイ、ニルソン、リンゴ・スターらと交流していた事が数々の写真で描かれる。エルトン・ジョンとはコラボでライブも行なわれた。ポール・マッカートニーとリンダとも会っている。
この時期はヨーコの呪縛から解き放たれたようにジョンの音楽活動は盛んだった。
印象的だったのは、オノ・ヨーコの笑った写真は皆無だったが、メイ・パンがジョンと写っている写真は殆どが笑顔だった事。
ジョンもヨーコと笑顔で写っているものは無いがメイ・パンとは笑顔の写真がある。
ジョンの前妻シンシアとの息子ジュリアン・レノンとメイ・パンの交流も描かれる。ジュリアンがジョンに電話をしてもヨーコは繋がなかった。「失われた週末」の後、ヨーコのもとにジョンが帰った後でメイ・パンがジョンに電話しても、ヨーコが出て繋いでもらえなかった時にジュリアンの電話をヨーコが繋がなかった事を知っているメイ・パンは同じ事をされていたと思っただろう。メイ・パンは、その後結婚して子供を二人設けたとの事。
ラストに現在のメイ・パンとジュリアンが肩を組んでカメラの前から去って行く。少なくともジュリアンには、自分の母親とも仲良くして、父親ジョンとの間を取り持ってくれたメイ・パンに心を許していた。
もし、ジョン・レノンが生きていたら、この映画をどう見たのだろうか。
げに恐ろしき
小野洋子。
メイさんのことは全く知りませんでした。
片方の立場からの話なので、どこまでが事実かはわかりませんが、今まで苦手だった小野さんが今まで以上に苦手になってしまいました。彼女、もう91歳なんですね。
ソロになってからの曲はほぼ知りませんが、「真夜中を突っ走れ」はとても好きな曲なので、通して聞きたかったです。
メイパンとジョンのラブストーリー
失われた週末については知っていたが、メイパンについて、ジョンとの関係性について、こんなに深く濃いもう一つのストーリーがあったとは知らなかった。ヨーコの指示ではじまった事や、それが本気に発展していく流れはロマンス小説ではなくリアルな話であるところに改めて強く感情を揺さぶられた。彼女が自分の視点で自分の話を正直に話していると感じたが、それによってジョンの固定された平和の伝道師的な聖人イメージから少し解放されて、茶目っけのあるやさしさや罪作りなところなど本来の人間らしい魅力にあふれていて、良かったと思う。ポールとの関係の修復や他のミュージシャンとの交流など本当に充実した時間だったのだなと...。
最後の別れやジュリアンどのシーンは涙止まらなくて、こまりました。とにかく興味ある人はぜひ見るべきだと思います。
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