「【”失われた・・ではなく、豊穣なる週末。”今作は、ジョンがヨーコと別居した18カ月の間、彼と共に過ごした太陽の如き女性メイ・パンとの日々を彼女自身のナレーションで回顧したドキュメンタリー映画である。】」ジョン・レノン 失われた週末 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”失われた・・ではなく、豊穣なる週末。”今作は、ジョンがヨーコと別居した18カ月の間、彼と共に過ごした太陽の如き女性メイ・パンとの日々を彼女自身のナレーションで回顧したドキュメンタリー映画である。】
ー この映画をお勧めして頂いた、大先輩のMr.C.B.2さんに深くお礼を申し上げます。ー
■本作はジョンとヨーコの個人秘書であり、アップルレコードのプロダクション・アシスタントを務めていた中国系アメリカ人、メイ・パンに対し、ジョンとの関係が拗れていた【ヨーコの強い希望】で彼女がジョンと過ごす事になった1973年秋~1975年初頭にかけての18カ月をメイ自身の証言で描くドキュメンタリーである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・一般的にジョンとヨーコが別居していた1973年秋~1975年初頭を”失われた週末”と呼ぶそうであるが、今作を観る限りでは完全なる”豊穣なる週末”である。
・本作でも描かれているが、メイの尽力によりジョンは最初の妻であるシンシアと長年会っていなかったジュリアン・レノンと再会している。
その際の、ジュリアン・レノンの楽しそうな写真と彼自身が語る楽しき日々の想い出。
・更には、『マインド・ゲームス』のヒットや、エルトン・ジョンを迎えて制作した彼自身も言っている予想外の全米シングルチャート第一位を獲得した「真夜中を突っ走れ」を含む『心の愛、愛の橋』を創作している。
メイの、ポジティブ・シンキングの影響が、メンタルの上下動が激しかったジョンに正のオーラを与えたのであろうか。
・ジョンの周りには、メイの明るさに引き寄せられるように、デヴィッド・ボウイやミック・ジャガー、そして不和だったポール・マッカートニーーとの友好的な再会のシーンなども、ポップなイラストを交えて描かれているのである。
ー この、”失われた週末”はジョンにとって、ソロキャリアの中で最も多作で商業的に成功した時期なのである。-
■今作が何よりも素晴らしいのは、それまで”失われた週末”と呼ばれた時期が実は”豊穣なる週末”であった事を如実に物語る数々の映像やインタビューである。
一番は矢張り、ジョンとジュリアンが一緒に楽しそうに遊園地で遊ぶ姿と、現在の大人になったジュリアンに寄り添うメイ・パンの姿である。
そうなると、どうしてもヨーコが如何にしてジョンを取り戻したのかを書きたくなるが、今作ではヨーコ自身のコメントはないので、一言だけ書くと”失われた週末”という言葉を意図的に流布させたのは、ヨーコではのかな、と邪推してしまうのであるが、この辺りで止めておこう。
<今作は、ジョンがヨーコと別居した18カ月の間、彼と共に過ごした太陽の如き女性メイ・パンとの日々を彼女自身のナレーションで回顧したドキュメンタリー映画なのである。>
NOBUさんはかなりの数を見ているので、私がお勧め出来る作品は少ないと思いますが、また何かお勧め出来る事が有れば。
では、クリステンと佳き休日を!!

