「「与える」のは人を選んで」YOLO 百元の恋 かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
「与える」のは人を選んで
自分が持っている二個のりんごを友達が欲しがったら
「私は2つとも上げる」
「そういう人は友達が多いだろう」
ここまではありきたりな答え。でも、真実はその先から。
「ううん、違う。『りんごが嫌いなんだ』と思われるだけ」
ローインがそこに気がついて良かった、と思う。
相手への善意からの自己犠牲的行為でも、それが相手に伝わらなければこちらの真意がわからない。ただ損するだけ。
だから、自分も食べたいけれどあなたが好きだから全部上げるよ、というのを相手に伝えることはとっても大事。
そもそも、あげたくなければあげなくてもいいのだ。
優しい人は相手の要求を拒絶したら相手を傷つけるのではとか色々考えてしまって、自分が我慢しても相手を優先してしまいがち。
それをやると、人をつけあがらせがち。
「こいつは自分の要求には逆らえない」とみて、搾取要員認定してくる人がいる。
自分が嫌なことを我慢して相手の要求に応えることはない。嫌なら断れば良い。理由なんか、「自分が嫌だと思うから」それで十分だ。
または、気が弱くて断れないとか、自己肯定感が低すぎて断れないとか、あるかもしれないが、そこは勇気を持つ。でないと図々しい人に利用されるばかり。世の中キビシイのだ。
自分の意思をはっきり表明することはわがままではない。
誰にも左右されない、威厳をもった人は、それだけで侮られにくい。
優しさや思いやりや、人に何か「与える」場合は人を選ぶべきでしょう。
相手が悪質なら与えないほうがよい。人を観察する余裕と冷静さを持ったら良いと思う。
ローインの周囲は彼女を舐めてしたい放題。彼女の優しさにつけ込んで搾取するのみ。
見ていてムカムカしたが、これからのローインにそれは通用しないでしょう。
ボクシングの試合に出る、と堂々と自己主張してブレなかったら、彼女を尊重して応援する人も出てくる。ハオ・クンには冷たかったジムの会長も専属コーチも、彼女にほだされ肩入れして力強い味方になってくれたではないか。
ローインは、試合に出られるようになる過程で、脂肪と不要な心の癖をデトックス、空いた場所を、学習し会得した「真理」で埋めていったよう。
試合の後に外で待っていて食事に誘うハオ・クンに、「カエルは嫌い」「いつなら行ける?」「気が向いたらね」
ローインが、すでに相手の言いなりではない、その上つまらんヤツを軽くあしらう堂々たる女性になっていて、気分が良かった。
それにしても監督自らリアルタイムで減量しボクシング修行したのか!
凄いな、と思ったけど、エンドタイトルで延々とその過程を見せるので、ボクシングを通して自分を見つけた女性のハナシがメインなのか減量と筋肉つくりの方だったのか焦点がボケた感じがします。
ローインのパンチが、上からくる猫パンチなのは御愛嬌かな。
「100円の恋」未見なので、見てみたい。
こんばんは。
間延びしたタイミングですみません💦
かばこさんからの返信、首がムチ打ちになってしまうくらいの頷き、共感です。
心優しい故に傷つくって理不尽だし、そこに付け入る人は“特大のバチ”、当たったらいいです!
かばこさんの語彙力、良いです☺️
トマトさん
共感していただき、ありがとうございます!
間に合ってよかったですね~ 100円の恋、見たいですね。
心優しいが故に傷つけられるという、世の中って理不尽です。
ローインが生きていくための真理と、自信を持てる容姿を会得できてよかったですが、彼女を利用した人たちに、特大のバチが当たったら良いのに、と思ってしまいました。
こんばんは。
観たい観たいと思いつつ、今日でどこの映画館も上映終了を知り、あわてて観てきました。
かばこさんの洞察力文章をまとめる力、語彙力に、“そうですよね”と同感し、思わず送信いたしました。
私も「百円の恋」未見です。
ただ、エンドロールまで掴まれた私です…。
お邪魔いたしました☺️