国宝のレビュー・感想・評価
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美しい、人間ではない何か
3時間と聞いて身構えて鑑賞したが、やはり話題作なだけあって映像の引き込む力がかなりあった。。
喜久雄の少年期から人間国宝になる老年期に差しかかろうかというところまでを追い、人生を一緒に伴走しているかのような視点から見ることができた。
喜久雄が16歳の時に俊介とともに見に行った当時の人間国宝万菊が舞う景色をずっと心の中で追い、最期に舞台で喜久雄自身が同じ景色を見る。
万菊は病床で美しいものがない世界に安らぎを感じていた。喜久雄たちの生涯を追いながら、それは歌舞伎の世界に生きることのストイックさと表裏一体なのだろうと感じた。それほどに美を追い求め、ある種人間らしい幸せを捨てた先に見える景色。
それが人間でもなく人間国宝でもない、"国宝"が掴むもの、そして観客を魅了するものなのだろうか。
国宝
娘に猛烈プッシュされみに行きましたが、正直世間様の高評価ほど響きませんでした。映像美は理解できましたが、ストーリーについてはイマイチ。若手の役者の演技力の低さが気になります。始まってしばらくしてモデルが、坂東玉三郎だと分かり、余計に歌舞伎シーンの稚拙さが気になって乗りきれなかったのが大きいかと。冒頭の出自が反社の生まれであった必要性、和彫をいれた意味ちょっと蛇足過ぎましたね。心情の掘り下げなども薄くストーリーに厚みがなく、時間が長過ぎて勿体無いですが後半眠くなりました。みて良かった部分は、田中泯さんの凄みを見れたところですかね。昨今映画の値段も上がってますので世間で騒がれている映画を見る際はどの層に受けているか吟味しないといけないなと痛感させていただきました。若い方に、は、ウケがよろしいのでしょう。以上です。
河原での練習風景が好き
吉沢亮美し過ぎんか…と、仕草や指の先に見惚れていました。いや横浜流星も綺麗やったんですが…
決して順風満帆ではない立花喜久雄の人生。まるでカッコウやないか…血に振り回されて可哀想。結局芸やなくて血やないか…のところとか…
喜久雄のことを最初から最後まで真っ直ぐ見ていたのは竹野だけやったなと思う…三代目ってずっと呼んでくれてるやん…
子供の頃の二人が純粋に切磋琢磨している様を見て眩しかったし、そんな二人を、お互いを認めている事を分かっているからこそ衝突する様子は観ていて辛かった。
悪魔にお願いしたものね、そうなるんやろね…と腑に落ちたと思う。
私の奥さんが何度も見に行くので、付いていった
いい映画なのでしょうが。
等価交換
何かを得るには代わりに何かを差し出さなきゃならない
一般人には分からない芸事の世界の裏側を垣間見る様なお話でした
良くも悪くもそういう世界で我々はその断片しか見ていないのかもしれない
そこにリアル感を加える役者陣の鬼気迫る演技を固唾を呑んで見守ったあっという間の3時間でした
主人公の半生を辿る映画なので、登場人物が歳をとるのだけど、しっかり歳相応に見せるメイクも凄かったです。
1つ気になったのは、森七菜さんの役が、パッと出てきてパッと居なくなってしまった所、本人の演技は素晴らかっただけにもう少し背景を描いてあげて欲しかった。
観て本当によかった映画です
吉沢亮さんの演技や歌舞伎、カメラワークにしても、映像の美しさにしても、こんなに素敵な映画なかなか観たことがありません。映画館で観て、本当に良かった映画です。エンディング曲に井口さん選んでいるのもとてもよかった。
原作はどう描かれているのか、とても気になりました。
ただひとつ、やっぱり時間が長い。最後は腰が痛くなり、トイレに行く人も多数…
面白いけど今年一番だとかは思わない。
めちゃ気合いの入ったいい作品だと思いますが、少なくとも100年に一度の名作とか、そんなレベルではないですね。
世間の異常な盛り上がりようが逆に冷めます。
吉沢亮の演技は確かに鬼気迫るものがあって素晴らしいんだけど。
なんかところどころぼやけるんだよね。
主人公が中盤舞台を追われるところ、世襲制であるが故に冷遇されたのが間接的な原因だと思うけど、そのこと自体には主人公は全然憤ってる感じがない。
さらっと受け入れてしまってるというか。
これは作り手の中にもそういう感覚が全然ないんですよね、きっと。
自分はもっと怒って、抗ってほしいと思う。
現実とか、社会とか、何かしら歪んでいるものに自分の道を阻まれたとき、それを飲み込んで進まなければならないんだとしても、ただ受け入れるんでなくて、少なくとも心の中ではノーと言っていてほしい。
終盤で突然娘が出てきて、あなたは立派になられたみたいなこと言うんだけど、あそこもそう。
そんなわかったようなこと言うなと言って欲しかった。
わかりやすいやり方でなくてもいいけどとにかく否定して欲しかった。
・・・もしかして、あれは娘の言ってることが正解ってことなのか?
この映画の結論としても、なんだかんだあったけど、こうして人間国宝になって、立派になられました、良かった、なのか?
まさかね。
でもあの娘のセリフは、この映画としては肯定的な意味合いですよね。
その辺もどうも違和感がある。
様々な現実を飲み込んで、それでも芸を、その中にある美しさを追い求めた。
それはいい。
そういう話なんだから。
ただなんかそこに、なんというか、飲み込むことのネガティブさが足りない気がする。
なんか悪魔に魂売ったみたいなこと言ってたしなー。
日本の伝統芸能の話で、神社にお参りしてる場面なんだから、そこは悪魔じゃなくて鬼とかそういうのなんじゃない?
なんかいまいち、ピントが合ってないんだよなあ。
ピントがそこだけ完全にあってたのは田中泯さんですね。
この映画のテーマとして描くべきものを、一人で体現しまっていたように思います。
映画自体が国宝かと😏
ハシゴで観る作品がなくて困っていたのと、今作品はどこの映画館もメチャクチャ混んでいるから敢えて避けていましたが、たまたま快適に3時間が過ごせそうな座席が確保できたので、遅ればせながら鑑賞しました😅
いやぁ、超一流の監督さん、超一流の脚本家、超一流の演出スタッフ、超演技の上手い役者さん達が集まると、こんな素晴らしい映画が出来るんだっていうお手本のような作品でした😆
歌舞伎がよく分からないのもあって、そのシーンが私めのポップコーンタイムになっちゃったせいか、隣のオッサンの歌舞伎を堪能する妨げになっていたみたいで、チラチラ顔を見られちゃいましたが、マナー違反していたわけでもないので、気にせずポリポリと😁
チケット買ったのも自分が先でしたしね(笑)
横浜流星が命がけでやりきったところで私めはお腹いっぱいだったせいか、その後が続いたのはちょっと食傷気味だった事と、森七菜の体当たりのベッドシーンがこれだけ?と肩透かしを食ったのがマイナス点かな😒
3時間の尺があるんだから、てっきり5分ぐらいの、ねっとり、激しいベッドシーンがあるのを期待していたら、まさかのあれかいでした(・。・;
またまた、ネットニュースの不自然な持ち上げ記事に踊らされた私めでした(^^ゞ
そうそう、東野幸治が絶賛していた今作品でしたが、序盤に2回ほど、あそこにいるのは東野幸治じゃね?って思ったシーンがありました😁
後、渡辺謙が最後の力を振り絞って舞台に立とうとするシーンが、今からマツケンならぬワタケンサンバを踊りだしそうだなって思ったのは、さすがに不謹慎ですな😅
膀胱を空にして映画を観るべし!
心中と芸の道を結びつけた、見事な成長劇
この映画で1番重要なシーンは、冒頭で喜久雄(吉沢亮)の父親が死ぬシーンだと思った。
『国宝』は、「見る人」と「見られる人」が交互に出てきて、物語を展開する構図になっている。もう少し細かく言うと、「見ている人」が変わっていくことで、ストーリーをドライブしている。
冒頭、ヤクザの新年会から始まるシーン。喜久雄は、渡辺謙が演じる半次郎に演技を見せた後に、父の死にざまを「見る人」となる。
その際に、父親から「よぉく、見ておけよ」という呪いの言葉を受けることになる。これが、映画の核でありラストシーンにも繋がってくる。
その後、数年の時を経て、喜久雄は芸の道を歩むことになる。そこから、喜久雄は「見られる人」となり、様々な登場人物に視線を送られることになった。
半次郎、歌舞伎の興行を手掛ける三友の社長、観客と喜久雄を見ている人たちが変わっていき、喜久雄が順調にステップアップしていくことを映画では描いていく。
一方、喜久雄は何を見ていたのか。それは、間違いなく「死」であると思われる。半次郎の事故の後、「曾根崎心中」のお初を演じることになった喜久雄は、半次郎との稽古を通して「死」の矜持に近づいていく。
稽古の合間に、喜久雄は春江に会いに行くが、喜久雄は春江を全く見ない。視線が交わらせずに行なったプロポーズを春江が拒否したのは、映画の構図からも必然だった。喜久雄はあくまでも「見られる人」であり、この時に見ていたのは目の前にいる春江ではなく、お初の心情「死」だった。
喜久雄は、ここから終始どこを見ているのか分からない視線を繰り返す。それは、増村保造の映画『曽根崎心中』でのお初の目線を思い出させる。
芸の道を極めることと、心中をリンクさせて、骨太な芯をつくり演出仕切った手腕が見事だった。
3時間はさすがに...と思っていたけれど
人生、決める瞬間や変わる瞬間が 何度もあるんだという学びでした。 ...
吉沢亮に圧倒され森七菜ちゃんの可愛いさに参りました
吉田修一さんの小説は苦手ですが、李相日監督作品好きで期待していました。
期待以上!「悪人」や「怒り」のような社考えさせられる作品でなないのですが、主演二人の歌舞伎シーンに終始圧倒されました。鑑賞後しばらく動けなかったくらい(笑)
吉沢亮の屋上シーン、俊坊の血がほしいと言われ絶句するも涙を流しながら紅を塗ってあげる横浜流星。田中泯の底がなく吸い込まれそうな眼、高畑充希の悟ったような表情、寺島しのぶの内なる怒り、子役二人のまっすぐな瞳、どのシーンも圧倒され、脳裏に焼き付きました。しかし森七菜ちゃんは可愛いですね!フロントラインから思いましたが、あんなに小柄で可愛い小顔なのに存在感が半端ないですね。可愛いのにナチュラルで、作品に溶け込んでいます。秒速5センチメートルが楽しみです。
もう一回観にいこうと思います!!
上り詰めた果ての、孤独
最初のうちこれは 妖艶な狂気『ブラックスワン』のナタリーポートマン的なやつかな・と思ってたんですが ちょっとちがってました
歌舞伎に心酔した 多少の才能を見込まれた男の子が、それ以上の血の滲むような稽古で研鑽と努力を重ね 血筋の理不尽さや人生の浮き沈みを経験し ようやく高みへ上り詰めた果ての、崇高で下衆で甘美な これは孤独の物語
こんな残酷で美しい景色を 自分は知らなかったです
大人になった芸妓の娘の言葉がすべてな気がしました、伝える順序ってホント大事ですよねー
劇中の曽根崎心中もいいですが 個人的には、駆け堕ちした先の場末の旅館での舞台がよかったです、無表情 無焦点なところが余計に狂気めいてみえちゃいそうというか・
全2074件中、1701~1720件目を表示
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