「最高の作品!」国宝 FKMovieさんの映画レビュー(感想・評価)
最高の作品!
7月上旬、口コミを目にしてどんなものかと思い足を運んだ。期待はしていたが、想像を超えるほどの作品だった。邦画史上最高傑作と呼んでもいいのではないかと感じた。
ストーリーの良さ、美しい映像、心を揺さぶる力、俳優の演技の素晴らしさ――いずれかの要素で最高と思わせる映画は他にもある。だが、この作品はそれらすべてを極めて高い水準で兼ね備え、観ている最中は時間を忘れ、見終わった後には感動と爽快感だけが残る。他に類を見ない完成度の邦画だった。
印象的だったのは冒頭の宴席の場面。役者の演技、カメラワーク、映像の色合い、自然な雰囲気から抗争へ至る展開まで、観客を惹きつける力に満ちていた。この時点で「お、これは期待できる」と思わせる力があった。
その後、父の復讐を実行しようとするあたりまでは手探りの感覚もあったが、本編に入ると一気に引き込まれる。役者、カメラ、映像、ストーリー、いずれも最後まで期待を超える出来栄えだった。
主役二人はもちろんだが、少年時代を演じた役者たちの演技が特筆に値する。彼らが前半を力強く牽引し、違和感なく吉沢、横浜へとバトンタッチしていった流れは見事だった。その後は言うまでもなく、作り手だけが満足することなく、観客を意識したエンターテインメントとして完成されていた。多くのレビューが語る通り、様々な要素が揃った傑作だった。
カメラワークも秀逸で、切り取られても美しいシーン、楽屋に入る場面のように動きを感じさせるシーンが織り交ぜられ、躍動感と美しさが絶妙に調和していた。
邦画史上最高傑作と断言すれば賛否はあるだろう。しかし、自然な感想として「そうかもしれない」と思わせる力がこの作品にはある。もしこの映画を低く評価するのであれば、それはジャンルの嗜好が違うか、あまりに映画を観すぎて純粋に楽しむ心を失ってしまったかのどちらかだろう。
それほどまでに素晴らしく、限りなく完璧に近い映画と感じた。
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