劇場公開日 2025年6月6日

「3時間目が離せない静かな緊迫感と映像美」国宝 susuumucchiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.03時間目が離せない静かな緊迫感と映像美

2025年6月23日
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鑑賞方法:映画館

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長編になると、単調になったり冗長だったり、無駄があったりしがちだが、この作品にはそれがない。原作の持つ骨太な人間ドラマと俳優が演じアップの多い撮影が仕上げる歌舞伎の映像美が見事に融合している。脚本的には上方歌舞伎が突然東京に移るところや、パートナーの女性について説明不足な点もあるが、全体として正攻法でグイグイ引っ張り、歌舞伎のファンを新たに開拓してしまいそうな力強さが、作品の背骨を貫き、稀に見る上質な緊迫感に酔う3時間を提供してくれる。吉田修一と相性のよい李相日監督の手腕が存分に発揮された今年を代表する作品であり、映画ファンなら絶対に見逃してはいけないと確信できる。

susuumucchi
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