「デコピン✕2回は無かった」国宝 オパーリンブルーさんの映画レビュー(感想・評価)
デコピン✕2回は無かった
ストーリーは、ほぼ想定内ではあった
しかし劇中劇である歌舞伎の「二人藤娘」、「二人道成寺」「曽根崎心中」は各2回、「鷺娘」等の演目を演じる二人の血の滲むような努力の跡と、歌舞伎の古くからの伝統に呑み込まれていく名家の跡取り息子(横浜流星)と、部屋子(吉沢亮)の運命の変遷に、3時間がちっとも長く感じなかった
歌舞伎を演じる方に言わせると、二人の演技はまだまだ本物には遠く及ばないようですが、ここを切っ掛けに歌舞伎の世界に興味をもってくだされば…とのことでした
【ちょっとネタバレ】
艶やかで艶のある女形の喜久雄の演技姿に惚れて、楽屋までやってきた男が、楽屋での素の喜久雄を見てキレるシーン。喜久雄が穏やかでゆったりとした女形の舞姿をかなぐり捨てて、一気に沸騰した怒りをぶちまけるのですが、「東京リベンジャーズ」等で演じた吉沢亮の本領発揮とも言えるドスの効いた素早い立ち回りとのギャップが好対照で、これはこれで良かった(笑)
②一番好きなシーンは、このレビュータイトルでもある本番前の二人のデコピン。撮影順番は異なるかもしれませんが、互いに緊張MAXでガチガチになってるところを、励まし合うシーン
二人の関係がよくある互いを蹴落とすライバルではなく、共に乗り越えていこうとする関係性を築いていて、それが本作を貫く柱になっている
【蛇足】
高畑充希の役回りと、森七菜ちゃんのキャラクターの扱いは酷かったなぁ…
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。