「リベリオン」新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる! ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
リベリオン
「恋は光」の小林監督の最新作!?そんなん観にいくしかないっしょ!と遅ばせながら観に行ってきました。
王道学園もの、年に1本は出会える真夏の青春ものが大好物なのでしっかりと楽しめました。
新聞という媒体を通して学園中に、そして全世界へとメッセージを届けていくというまさにエンタメに振り切った感じの作品で、SNSが良い意味でも悪い意味でも話題になる現代に抗って紙にこだわる姿勢も込みで良かったです。
トリックは無難なものが多かったですが、それを積み重ねて伏線にしていく事によって、回収していくタイミングで気持ちいい〜となる作りになっていたのもこの手の作品なら良いスパイスにもなっていました。
高石あかりさん最高…!ベイビーわるきゅーれ以降様々な作品に出演されていますが、快活な少女が似合う似合う!
しっかりと動く場面は積極的に動いて、考え込むところはしっかり悩む、等身大の高校生をこれでもかと演じられていてファン冥利に尽きる出番の嵐でした。
藤吉さんは映画初出演ということなので、まだ若い感じはありましたが、今後どのような演技をしていくんだろうと気になるものにはなっていました。
高嶋さんの悪役は小物感満載でとっても好きでした。この人絶対痛い目見るじゃん…と思っていたらあれよあれよと言わんばかりに痛い目に遭っていくのはコメディっぽくて良かったです。
ストーリーには無理やり進めた感は否めませんでした。
全体を通して心の声で進めているので、その点でも一度作られた世界にのめり込んだ集中がスパッと切られるのもノイズだったかなと思いました。
壮大な話にしすぎたのもあって、終盤はちょっとくどかったかなと思いました。学園内の事じゃ話として小さすぎるから学園の汚職の方をという感じだと思うのでしゃーなしと思いつつも腑には落ちなかったです。
あとキャラクターの登場頻度のバラつきがあったのは仕方ないにしても、田島はドローン飛ばしただけで終わってしまいましたし、恩田も取ってつけたような裏切りのようなそうじゃないような感じの水増しの出番だったのも残念でした。
事が終わってから主要人物のその後を紹介するってオリジナル映画じゃ滅多に見ない構図は珍しく、アニメ映画ならしっくりするんでしょうが、実写だとどうにも唐突さが目立ってしまったのは勿体ないなと思いました。
未来へと向けて走り出したトロッコの夢をずーっと見守っていたいと思える爽やかな作品でした。
夏場はやっぱりこういう作品に出会えるのが良いですね。
鑑賞日 8/15
鑑賞時間 9:45〜11:30
座席 D-2