正体のレビュー・感想・評価
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佳作
原作は最後必ずしもハッピーエンドではなく、かなりの物議をかもした。主題は主人公が勝ち取る幸福ではなく、司法や警察のあり方を問うものだったからだ。この点、東野圭吾のさまよう刃と非常によく似ており、もしかしたら作者もそれに触発されたのかもしれない。
映画は長編小説を非常によくまとめており、不自然な点もまるでなかった。痴漢冤罪弁護士と被害者家族の妹の章がほぼなくなっていたが、結末へ破綻のないようにうまく繋げられていた。
残り40分の展開だと、あー、これは原作同様の結末かと思いきや、原作では正反対のキャラといえた山
田孝之が正義の英断を下し、納得のいくエンディングとなった。
ドラマの亀梨和也もよかった。キャラとしてはより原作に忠実。市原隼人がなぜこの役?で登場するが、WOWOWドラマ版の視聴もぜひおすすめだ。
人を裁くということ、人を評価するということ
「冤罪」をテーマにした小説。人が人を裁く以上、完璧はない。だからこそ、裁く人は常に謙虚でなければならない、と思わせる映画だった。そして、これは必ずしも司法の世界に限ったことではない。
例えば、会社での評価。これも結果によっては、会社内でその人を不利な立場に追いやるかもしれない。内容によっては、その会社で働くうえでは死を意味する立場に追いやるようなこともある。
SNSでの批判コメントも同じ。その心無い批判コメントが、次の批判コメントを呼び、それがまた次の批判コメントを呼ぶ。事実がどうかというよりも、コメント欄で批判されていることが、実体を持たない事実のようなものとなってその人を社会的弱者に追いやってしまうかもしれない。
したがって、人を評価するということ、人の善悪を判断するということに謙虚でなければならないと気づかされる物語だった。
小説では、主人公「鏑木慶一」は警察官によって殺されてしまい、死後に無罪が証明されるが、映画では死なずに済んでよかった。。
横浜流星の演技は見もの
冤罪物としては王道かな。
姿をコロコロと変える横浜流星の演技は見ものです。もう少しだけ、人物との関わりに対して深掘りと心理描写が欲しかったところ。。。逃亡する死刑囚に対して、そこまで信用しますか?と言う疑問が残ってしまった。
警察の権威主義による殺人の冤罪があるとしたら、とても恐ろしい。
信じたい
原作を読んでから観ました。
映画用にカットされたつながりや、まとめてしまった感はあるものの、丁寧に描かれていたように感じた
原作は読み手に冤罪をズシンと考えさせられる
この映画は、警察への希望や世の中への希望、信じたい思いがつながっているように思った
関わった人物の心の動きの繊細さまでは足りなかったかな
映画はいいんだけど
なんで冤罪なのに逃げ回ったり、
銃で撃たれたりしなきゃならないんだと。
そういう運命になった若者の人生もあるってか。
イケメンはいいよなあ、って思ったりもしました(笑)
良い映画だけど、、イケメン要素が強すぎ
とても良い映画でした!意外にも爽快感があり、心温まる作品です。
物語は、「正しいことを貫けば、必ず信じてくれる人がいる」という一点のテーマにフォーカスして進んでいきます。そのシンプルさが、観やすさにもつながっていました。
しかし、だからこそ気になったのが、主人公が超絶イケメンという設定です。この要素が、物語の説得力を少し損ねてしまっていたように思います。
例えば、彼の周りの女性たちが手を差し伸べる理由の一部に、「彼がイケメンだから」という要素(私の主観ではあるが、そう見えてしまうのは事実)が入ってしまうことで、本来伝えたかった「信用とは、誠実で思いやりがあり、相手の気持ちや相手の感情に配慮することが大事。見た目や立場を超越した部分で人の真偽を判断をすることが大切」という点が、薄まってしまっているように感じました。
もし主人公が、中山功太さんやトロサーモン久保田さんのような風貌だったら、よりリアルで説得力のある物語になり、感動も増していたかもしれません。
フィクションでもリアルさは必要
近年現代を舞台にした犯罪ものドラマ制作は難しくなっている。
犯人被害者共に人権に配慮、至る所にある防犯カメラ、逮捕から起訴までの流れ、、等々考慮しなければならない。
まず、物語の中心である警察の描写について。劇中、警察は捜査を怠り、鏑木を犯人に仕立て上げる姿勢が強調されているがこのような描写は、警察組織全体を一面的に捉えており、現実感を欠いていて、結果として物語の信憑性が損なわれ、観客に不自然さを感じさせる。
次に、主人公である鏑木のキャラクター設定について。彼は逃亡中に多くの人々と出会い、その都度異なる人物像を見せるが、その変化が唐突であり、深みを欠いている。特に、彼と出会う人々が彼を容易に信頼し、協力する展開は現実離れしており、物語の説得力を弱めている。
工事現場で怪我、、労災扱いが常識。介護施設で労働する場合、履歴書、身分証明書必要無いの?現代社会で給料は銀行振込が常識だが銀行口座はどうした?(スキマバイトでさえ必要で現金払いなんてあり得ない)
大昔はスルー出来たが今は無理。フィクションでも架空の国でもSFの平行世界の話でもないのだからリアルさは必要不可欠。
また、物語のテーマとして「人が人を信じること」が掲げられているが、その表現は表面的であり、深い洞察や新しい視点を提供していない。鏑木が出会う人々との関係性も浅く、感情移入が難しいと感じた。
さらに、藤井監督の過去作品と比較しても、本作は社会問題への言及や権力批判の要素が薄く、監督の一貫したテーマ性が感じられない。そのため、作品全体としてのメッセージ性が曖昧であり、観客に強い印象を残すことができていない。
総じて、映画『正体』は興味深い設定を持ちながらも、キャラクター描写やテーマの深掘りがリアルさが不足しており、物語の信憑性やメッセージ性に課題が残る作品となっている。藤井道人監督のこれまでの作品と比較しても、一貫性や深みが欠けており、観客に強い印象を与えることができていないと感じた。
ラストシーン、法廷で無罪判決出た所で多数の傍聴人が拍手?呆れました、ガックリした。法廷では拍手や声出し禁止です。注意してもやめない場合、退廷させられる。いくら映画とは言えリアルさの欠片もない酷い演出。
悪人ってお話をリスペクトしているね❤
ストックホルム症候群をリバースさせたようなお話。
今年の旧国営放送の
大きな河ドラマに主役を務める人を冷酷な殺人犯にする訳がなかろう。
見事、演出家はそれをやってくれたね❤と言いたい所。
顔が良くて頭が良くて優しい思いやりのある人は絶対に悪い事をしないと言う。逆のストックホルム症候群となりけり。
したがって、演者は期待通り大きな河ドラマの主役級の演技をしてくれたた訳である。
しかし、
本当に冤罪で戦っている冤罪者にどの面下げて、大団円を演出できるのか?とも考えるべきだと思うが。
真っ黒わんわんなお話。
乱流過ぎる水道管なお話。
そして、ボケと突っ込みの漫才の様な実に日本アカデミ○賞にふさわしい映画だろう!!!
ハレルヤ!!
横浜流星は本当に演じることがうまい
これはもちろんフィクションだから
警察がそこまでずさんではないだろうと思うけど
冤罪の怖さを感じたよ
横浜流星の演技力がみせるよっ
よく考えたら18歳で理不尽な権力に絡め取られて
脱走して、社会経験もないのにいろいろ自分なりにがんばって
働きながら、真実を追求するために、進んでいくの、すごくない?
フィクションだけど、説得力があるのよ。横浜流星がやると。
もうどっぷり物語に浸かって、
山田孝之が「誤認逮捕の可能性がある」と記者の前で発言したあたりから
ラストまで涙うるうるよ。
誰が監督したんよ?ってみたら藤井道人やん。さすがやん。
みてよかったよっ
後半は突っ込みどころだらけで…
個人的に藤井監督作品には、どうも細部が甘いというか、「普通、それはないだろー」みたいな展開が多い印象がある。この映画でも、特に後半ではそういう突っ込みどころが満載でて興醒めしてしまった。
具体的に書く。
・吉岡里帆演じる安藤沙耶香は鏑木が脱走犯(死刑囚)だと気づいて、それでも警察から隠そうとするのだが、これは犯人蔵匿罪という犯罪である。しかも彼女は鏑木を捕まえようとする刑事の妨害をする。明らかな公務執行妨害だ。普通であれば現行犯逮捕され、恐らく起訴もされるだろう。裁判になれば執行猶予付きの有罪判決くらい出るのではないか。
だがこの映画では安藤は、会社は辞めざるを得なかったものの、普通に生活し、鏑木の無罪を訴える活動まで始めていく。犯人をかばった人がその後、普通に生活するのはドラマや映画のあるあるだが、現実はそう甘くないはずだ。
・終盤で、どのように鏑木が犯人とされたかが描かれるが、この経緯で果たして18歳の少年を犯人視し、死刑判決が下るだろうか? 松重豊演じる警視庁の幹部が、「18歳を死刑にしたら抑止効果がある」みたいないい加減なことを言って、それもあり得ないと思うが、百歩譲って、警察が犯人だと主張しても恐らく検察は慎重になるだろう。何しろ唯一の目撃者は法廷で証言できない状態なのである。他にも、例えば凶器の入手経路と鏑木は絶対に結び付かない。調べれば調べるほど、鏑木が犯人だと矛盾する事実が出てくるはずだ。そんなずさんな組み立てで、18歳を死刑にしてしまうなんてリアリティがなさ過ぎる。(それとも袴田事件のように証拠を捏造したか?)
・最終盤で、山田孝之演じる刑事が鏑木に「どうして逃げた?」と聞く場面があるが… それって愚問すぎませんか?18歳で、殺人の疑いをかけられて、誰も信じてくれなくて死刑判決を受けて、いつ執行されるかわからない状態で拘置所にいて、逃げるチャンスがあるなら逃げるに決まってるでしょう。
しかも鏑木の答えが「信じてみたかったんです、この世界を」って… こんなリアリティのないせりふを書かないでほしいし、このやりとりをクライマックスに持ってきたことで、この映画自体が残念なことになってしまったと思います。
ほんとうの正体とは
原作を読み、WOWOWドラマ版も観ていましたが映画版もさすがの仕上がり!
個人的にはドラマ版の方が尺の関係でより深掘りして描けているので好きですが、元が良い作品は監督や役者が変わってもやはりその良さは変わりませんね。
その人のほんとうの姿なんて誰にも分からないものだけれど、彼と関わったまったく関係のない人たちから見た彼の人物像が、その人の正体を炙り出していく。
それは警察や法律が下した判断よりももっと精確で、たしかなもの。
ラストに警察が冤罪を認めて再捜査が行われ、無罪が証明されますが、実際はそんなに甘くないのでそこだけが残念ですが、フィクションなのでそういった希望が観る人に力を与えてくれますね。
冤罪の恐ろしさ…
袴田さん事件を真っ先に思う。警察内部の犯人に仕立てる話は当にそうだろうし、科学的な捜査が行われず、杜撰な捜査や自白の強要等による世に出てきていない冤罪はこれまでも沢山あっただろう。逃亡先で出会う人々が彼の優しさに触れ、殺人を犯すような人ではないと信じるようになるのは横浜流星の持つ透明感の賜物。人々を信じた結果、ラストは救われた。
ストーリー展開には難があるものの…
冤罪判決から逃亡までのストーリー展開には難がある(あり得ない!)ものの、周囲の人物を巻き込みながら(良い影響を与えながら)新たな判決を得る後半の描写は実に感動的だった。
横浜流星と山田孝之の演技は素晴らしかった。二人とも日本アカデミー賞受賞は確実だろう。
信じる、君を。この世界を。
感想
『青春18×2 君へと続く道』が日本のみならず現在アジア各国で大ヒットを記録中の藤井道人監督が手掛ける、極上のサスペンスエンタテイメントが誕生!
5つの顔をもつ逃亡犯の【真相】に心震えるー
サスペンス要素は少ないですがとても良かったと思います。
鏑木が逃亡犯になり、真相を掴もうとするその過程で出会う人たちはみんないい人だったと思います。
大々的にTVで逃亡犯の顔写真報道してもマスクとか雰囲気変えれば人間って全く気付かないですよね…笑
初っ端の口の中を切るシーンは痛々しかったです。
横浜流星の演技が素晴らしかったです。
吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈、山田孝之と主演級の豪華キャストも見所です。個人的に好きな俳優さんばかりだったのも良かったです。
色々事情がある又貫刑事が鏑木を撃てなかったのは冤罪なんじゃないかって疑問があったから、警察の上層部からの圧力に屈せず、自分の正義を貫き再捜査を発表したのは熱かったです。又貫刑事役が山田孝之で良かったです。
警察上層部にクソがいるから冤罪って起きてしまうんですかね…。
足利清人役の山中崇も良かったです笑
ラストも鏑木慶一くんの謙虚で思いやりのある性格が周りの人々を動かした結果だと思います。
※誰が、彼を救えるのか?
短い時間に感動をギュッとまとまってあります!
ドラマ版を前に観た事さえ忘れてしまう位引き込まれてラストは泣けました!
横浜流星さんの演技が凄く良くて、
個人的にはドラマ版より好きです。
重たい内容ですが最後はスッキリします。
よかった
バッドエンドじゃ無くてよかった。
亀梨くんのドラマ版しか観てなくて、原作は未読です。
レビューで原作は結末がバッドエンドみたいな事をどこかで見ていた気がして、ドラマと違ってバッドエンドだったらどうしよ…とドキドキしながら観た。
死刑にならなくてよかった。
ほんと、その前情報があるから原作怖くて読んでない。これで死刑とか、映画だったとしても精神的に耐えられない。
ほんと冤罪の怖さよ…。こんなん観ちゃったら、誰かが助けを求めてても安易に助けに行って大丈夫か、って思っちゃうよ。
つか、東村山住んでるけどそんな田舎じゃないよ!
横浜流星くんの出演作もしかしたら初めて観たかもしれない。良い演技でした。ひきこまれた。
全223件中、21~40件目を表示