正体のレビュー・感想・評価
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警察がもうちょっとマトモに描かれていれば
演技もストーリー展開も非常に高品質でしたが、警察がいくらなんでも間抜け過ぎやしませんか?
山田孝之の演技だけではさすがに誤魔化せてないというか…
まぁ、それでも常に緊張感漂う、楽しめる一本ではありました。
黒澤明監督映画…的な…
黒澤明映画の「天国と地獄」の様なヒューマンドラマ。
ただし「天国と地獄」は、犯罪の実行犯として確定で、最初から「冤罪」は
無いということが、この作品とは違う。
決して娯楽映画では終わらない、見終わった後に心に「ズンッ!!」と
重いモノを残して終わる。
つまり、TVドラマの2時間ミステリーの様な、真犯人が逮捕されたから
めでたしめでたし…では終わらないこと。
しかし、大衆はTVドラマで高視聴率を取る、イケメンや美女の俳優を求め
分かりやすい、ハッピーエンドを要求する…
地上波TVドラマの様な、無料で見て楽しむだけでなく、こういった
「重厚なヒューマンドラマ」を、劇場で金を払って、たまには
御観覧ください…
最後はネタバレになるので詳しくは書けませんが、真実のラストは
御自身で確認してください。
勿体ない綻び
面白かった、いい作品だった、、、、、、
もう一歩そのさきまで、つまり今年のベストワンとかDVD絶対に買うとか、そこまではちょっと印象不足だったかもしれません。
でも良かった。「正しいことは正しい」このあたりの横浜流星さんのセリフはグッときました。徹夜明けで観ていたんですが、時間を忘れてました。終わって映画館を出て、今は昼か?と思い出したところです。
横浜さんは「流浪の月」あたりからタダモノではないと思ってましたが、凄い迫力です。スイート若僧とは違いますね。
吉岡里帆さんも、ゴンギツネとかあざといとか、バストが揺れるとか、もうそんな存在ではないです。演技も立派、顔も映画女優でした。
森本さんと山田杏奈さん(わたしがビッグファンの山田愛奈さんと一文字違い。誰だよこいつ?とこれまで思ってました)をちゃんと観たのは初めてでした。ふたりとも良かったです。大好きな山中崇さんは迫力あるし、西田尚美さんも実はファンです。宇野祥平さんも何気に活躍してるし、山田さんは「凶悪」みたいでした。
監督の作品は実は「新聞記者」くらいしか観たことないなぁでしたが、手堅いというか、上手い演出だなと感動しました。
最初の逃げるところ、横浜さん強すぎ、ポリ公弱すぎ。あと、最後はあの笑顔までは演出しないでも良かったんじゃないかと。日本映画の悪いところで、わかりやすく説明する、がありますが、もう少し余韻で終わらせてもいいかなと考えてます。
満足です。
逃げてばっかりでしたけどね
横浜流星の良さ爆発
どの人物も横浜流星なのに違う人物と思わされる。
髪型やメイクを変えたからではなく、横浜流星が作り出す表情が別人物だと感じさせる。
色んな作品に出てるけど、私の中では今のところダントツで正体の横浜流星が良いです。
けど、絶対にこれを越す演技をこれからも横浜流星は見せてくれる。本当にいい俳優さんだなぁと思う。
森本慎太郎もめっちゃ良かった。
「こういう子いそう」と感じられる人物を表現できていた。
アイドル俳優じゃなく、映画俳優だった。
あと、この手の山田孝之さん久しぶりに見た感じがする。
この役を山田さんが演じたからこそ作品に締まりが出たように感じる。
良かった
藤井道人監督の『正体』が問いかけるものとその曖昧さ
映画「正体」では、藤井道人監督の描く警察の姿は、意図的に捜査を行わず、横浜流星演じる青年を犯人に仕立て上げるなど、正義が全く存在しないかのように描かれています。ラストで青年が無罪であることが明らかになるものの、それまでの捜査の意図や展開に疑問が残り、「この物語は何を伝えたかったのか」という思いが拭えません。横浜流星の熱演は印象的でしたが、その力強さがかえってリアリティを損ねたようにも感じられます。
また、藤井監督の作品には一貫して権力批判や社会問題への言及が見られますが、「新聞記者」では韓国人女優を日本人記者役に起用するなど、意図が不明瞭な要素も目立ちます。そのため、社会を憂いているようで、実際には自己満足的な主張に終始している印象を受けます。藤井監督の真意や「正体」とは何なのか――それは、観客の視点をどこへ導きたいのかが曖昧である以上、未だ掴みきれないままです。
出演者全てに賞賛を贈りたい
ハッピーエンドでめでたしめでたし
恵まれない生い立ちの幸薄い男が主人公の映画は感情移入しやすく、ハッピーエンドの結末と相俟ってそれなりに楽しむことはできた。しかし…。これほどひどい冤罪起こり得るのか。映画の中でも取り上げられていたが動機はないし主人公鏑木に非行歴もない(どころか至って善良でおまけに文武両道の高校生)。動機なき犯罪、普段善良な人間の突然の凶行なんて話もあるかもしれないが、精神鑑定やら何やら捜査は慎重に進められる筈。日本の警察酷すぎません?見る側の怒りを増幅させるために警察を理不尽なくらいに愚鈍に、そして主人公を"完全に善良でおまけに優秀でイケメン"な若者にしたのだろうが(日本映画にありがちな設定)その分薄っぺらぺらになってしまった。原作者が国家権力と冤罪に関して語っていると知って、申し訳ないが不快になってしまった。ただのエンターテイメントだというのならば、まだ許せるが、そういう思いがあるならもう少し真面目にストーリーを練って欲しかった。死刑があんなにすぐに確定するわけがない。あり得ない。すべてがあまりに子供騙しじゃないか。(この高評価の方が気になってしまう。ホントか?)
「信じられる人(信じてくれる)を見つけたかった」という幸薄い生い立ちの鏑木の口から最後に明かされる逃亡理由にはとりあえず心打たれたが(?)。
若年層向けの映画に間違って足を運んだって感じかな。
俳優陣の演技は良かったが…残るモヤっと感
公開前に映画賞をとった!というので、かなり期待して見に行った。
結論としては、ストーリーは突っ込みどころあり。だが俳優陣の演技は良かったという感じ。
『信じる』を言葉以外でもっとストーリーでみせて欲しかった。ついつい、イケメンだから信じた風に見えてしまう…。
横浜流星は、必死な芝居に好感が持てた。垣間見える穏やかな表情が、主人公の人柄を表していた。ジャンプ(森本慎太郎)が自分的には良かった。人は犯人と気づいたら、あの空気になると想像できた。女性陣も演技は良かったが、『信じる』のが早いというか疑いや恐怖がない点が気になった…。山田孝之は、もっと前に来るかと思ったがおさえた演技がリアルで良かった。
場面転換があるので中だるみ感はないが、ちょっとモヤッと、でもまあ総合的には面白かったという感想。映画賞取ったことで、自分の中のハードルが上がってしまっていたのかもしれない。
前評判通りのいい作品
報知映画賞しかり、映画公開前から映画評論家などからの評価も高かったので☆は期待値が大き過ぎた分少し厳しめになってしまったかな
ドラマ版も良かったので絶対に観ようとは思ってました
ドラマ版とは主人公の年齢の設定や他の登場人物との関係性などだいぶ変わってた
少年法改正に絡んでの死刑判決だったみたいだけどちょっと警察、検察の捜査や裁判が雑すぎる印象
逃亡中も工事現場はともかく顔も変えてない状態で編集部や施設に出入りしてバレないのが不思議でした
横浜流星の演技はもちろん山田孝之はさすがで、吉岡里帆や森本慎太郎、山田杏奈など脇を固める俳優陣も監督の力か、それとも主役の力かいつもの力以上のものを引き出されてた感じがしました
これは日本アカデミー賞でも各賞の有力候補になりそうです
オレ、資格の勉強始めたんだぜ
アシリパちゃんが出てる。
全編を通して緊迫感のあるとてもいい映画だった。死刑囚が逃げるだけの単純なサスペンスドラマだが、考えさせられる問題を含み、登場人物の心情に心を動かされるヒューマンドラマでもある。
いわゆる「冤罪」を扱ったものだが、逃亡を図ったのは、単に刑を免れたいためではない。真実が捻じ曲げられる理不尽さに憤っての信念の行動であるのが共感を呼ぶ。徐々に鏑木の人間性が明らかになっていくが、犯罪者であるはずがないほど「正しい」人間である。そこが彼を単なる脱走犯とは呼べない、この物語の核心である。
逃亡劇を描くことが主眼であるため、肝心の冤罪がありきたりの安直な構図であるのはやむを得ないか。松重豊演じる刑事部長(?)のいい加減さは、警察から苦情が来るレベルである。年末で忙しいから早く片付けろだの、若年の犯罪抑止にちょうどいいから見せしめに極刑にしろなど、現代の警察ではありえない言動だと信じたい。少し調べれば、鏑木が凶悪な殺人犯ではあり得ないことはすぐ分かるはずである。警察の方針に振り回される又貫刑事の葛藤もよく描かれていたと思う。彼は陰の主役であると言っていいと思う。
さて、横浜流星演じる鏑木の逃亡劇の何と面白い事か。変装しキャラクターを変えて次々と居場所を変えて逃亡を続ける。追い詰められてやむを得ず逃げたように見えるが、どの場所も彼にとっては目的を果たすための重要なステップになっている。どこでも自分の居場所を作って、必要な情報を得るために全身全霊を注いでいることが痛いほど伝わる。そんな横浜流星の体当たりの演技に見入ってしまう。
鏑木の逃亡劇を支える人々にも胸が熱くなってしまう。彼と直接に接する人は、彼の正しさや真摯さといった人間性を理解して応援するのだろう。特に父親の痴漢冤罪事件に心を痛める安藤沙耶香の鏑木を「信じる力」には感動させられる。
横浜流星と吉岡里帆は映画賞に値する演技であり、味わい深い。アシリパの山田杏奈が出ていたのもちょっとうれしい。全く印象は違うけれどよかった。
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