正体のレビュー・感想・評価
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映画では最適解かな
このお話しはとても好きで、原作はもちろん亀梨和也さん主演のドラマも視聴済みです。 お話しの流れとしては、逃亡先での物語がそれぞれあってその集大成的なクライマックスで心が揺さぶられるといった感じです。 まず2時間枠に収めるのは不可能なのは明らかだと思いした。果たして端折った内容でどこまで原作の良さを表現できるのかに興味がありました。しかし、中々上手くできてましたね。それまでフォーカスされていなかった刑事に重点を置く事で、また違った感動ポイントを創出されてました。最終盤に出てくる面会シーンもストーリーの中で良いスパイスになってました。 同じ話の一つの描き方として「これも正解」と納得できる出来映えではありました。
ドラマより断然いい
正体て前に映画でやっていなかったっけ?と思い調べたらネフリで亀梨くんが演じていましたね。 同じ原作?を見るのはあまり気が進まないのですが、気になる作品もないので見に行くことに。 結果良すぎました、、、 ネフリのも面白いと思いましたが、映画は絶妙なキャスティングで、全員の演技もすごくよく。横浜流星くんは数年前からシリアスな役を多く演じてますがどんどん雰囲気良くなっている気がします。 ストーリー知ってるしな、と思ってましたが普通に泣いてしまいいい意味で想定外な作品でした!
正しいことを信じること、信じてもらえること
■サマリー 死刑判決を受けた鏑木慶一が脱走。鏑木を追う刑事の又貫は、 逃走を続ける鏑木が潜伏先で出会った人々を取り調べる。 しかし彼らが語る鏑木は、それぞれがまったく別人のような人物像。。。 さまざまな場所で潜伏生活を送り、姿や顔を変えながら、 間一髪の逃走を繰り返す鏑木。 やがて彼が必死に逃亡を続ける真の目的が明らかになっていき、 追う刑事の又貫は・・・ ■レビュー ストーリーは割と読めちゃう展開、それでいてやや破綻。 でも、意外とすーっと入っていく。 脱走した鏑木、どれだけ知的でまじめでやさしいのか。 どう考えても殺人犯に見えず。 そんな彼は、出会った人からもやさしさや温もり、信じてもらえることの ありがたさを感じ取る。 そして逃走を繰り返し、潜伏先では容姿を変えながら、 初めての友達、初めてのお酒、初めての恋?・・・ 最後の冤罪を晴らすために訴えるシーンは、じんときた。 はたまた、刑事の又貫、どこかで気づいていたんだろうな、 冤罪であること、間違えたことをしている、ということ。 だからこそ、最後のシーンは、こちらもじんときた。 鏑木役の横浜流星さん、何作か見ているが、カッコいいだけでなく、 今回も役の人物として生きている 又貫役の山田孝之さん、こちらも正義とは何ぞやという気概を胸に秘め、 鏑木を追いながらも、どこかで自分、いや警察を疑っている心情を うまく表現していた 鏑木と出会う人物として、森本慎太郎さん、吉岡里帆さん、山田安奈さんも よかったです。 このような冤罪って、どれだけあるのだろうか そして今後冤罪がなくなるような世の中になればよいな、 正しいことを主張し、人を信じられる、人に信じてもらえる、 そんな世の中になることを祈ります
自分と自分を信じてくれる人の物語
最近観た映画の中でトップ3ぐらいに面白い作品だったと思います。 〈良かった点〉 今回の作品は、演者、演出、ストーリー、どれをとっても素晴らしかったです。 演者: 今回の映画では、俳優陣の演技が素晴らしかったなと思います。 特に横浜流星さんの演技はとても引き込まれましたし、感情移入せざるを得ない演技でビックリしました。 自分は演技を見るにあたって、その演じている俳優さんをいかに消して、その登場人物になり切れることが一番の大切だと思います。 その中で今回の横浜流星さんの演技は、物語の各場面でその登場人物を作り替えていて、とても素晴らしかったです。 演出: やはり藤井監督とTBSが関わっているからか、演出が素晴らしかったです。 特に、吉岡里帆の家で警察ともみ合うシーン、逃亡するシーン、最後の裁判のシーンなどほんとに素晴らしかったです。 アッパレという他ないと思います。 ストーリー: ストーリーもめちゃくちゃ楽しめました。 楽しめたと同時に、やはりこういった事から冤罪事件が起きるのだなぁと思い、ちょっと怖くなった思いがあります。 過去に袴田事件などがあったのを知っていたので、ちょっと怖かったです。 冤罪を受けた人の時間は帰ってこない。 人が人を捌くからこういったことが起きる。 その中でこのようなことが起こらないためにも、警察や裁判官、弁護士がその人の人生をちゃんと左右することをわかった上で、裁かなければならないとだと感じた。 また、その人を信じることの重要さがわかる映画だったです。 〈悪かった点〉 正直今回の映画は悪かった点はなかった気がします。 ちょっとストーリーが予想通りだったとこはありますが、演出、演者の演技、ストーリーの構成などがしっかりしてたことで、全然楽しめました。 久しぶりにいい映画見たなって印象です。 自分と自分を信じてくれる人の物語。 いかに人を信じることがむずかしく、とても大切なのかしらしてくれる映画でした。
横浜流星に泣かされる
森本慎太郎くんきっかけで行ったのですが、作品として本当によかった。 細かいところはいろいろあるのかもしれないけど、重いテーマを扱いつつも、横浜流星くんが本当によいし、吉岡里帆さんも、山田杏奈さんも、山田孝之さんもみんな本当によい。 最後ずっと泣いてて、また観たいなと思える映画だった。
逃走劇のあの映画を思い出します。
流星くん扮する鏑木は、知力・体力に優れ、人を思いやる心を持ち合わせた青年。そんな主人公が行く先々で関わることになる人々。彼を執拗に追い続ける警察。世間を煽るように報道を続けるマスコミ。たくさんの目から逃れながらどうやって目的に辿り着くのか。手に汗握りながら見入ってしまいました。「逃亡者」や「追跡者」といった、かつて興奮して見た映画も思い出しました。
現代日本版「逃亡者」
原作が小説とあって、物語としてはしっかりとしていた。主人公が逃亡者と分かっているため、潜伏先でのやり取りを、正体がばれないかという緊張感をもって楽しめた。ハリソンフォード演じた逃亡者が個の力で物語を進めていくのに対して、正体の横浜流星は、個の力に加えて社会の力という助けを得ていくところに引き込まれた。 一方で、こういう立場境遇の人は、こういう言動、風貌というのが、極端に型にはまっていて、それは主人公達を引き立たせて、物語を分かりやすくするためにはいいけれど、個人的には都度冷めてしまうというか、浅い印象を与えてしまったと感じた。 横浜流星は格好良くてとにかく絵になった。役者皆良かったが、特に山田孝之が組織と事件の狭間で揺れ動く中間管理職を渋く演じていた。
そういや「新聞記者」も浅かった。
非支持。 まずヒネリとオチが緩い。 主役、警察、裁判、証言者、報道、女、男、大衆、 全部の脇が甘い。 美男を飼う美女、って。 それでいて深刻めく。 喜劇調ならまだ観られたか。 そもそも何なんだ?この事件。 そういや「新聞記者」も浅かった。 「アジョシ」でも再見するか。
正直、観て良かった。
原作未読。 良かった。観て良かったです。失礼ながら横浜流星(オジサン世代は横浜と言えば銀蝿)という俳優さんを存じておりませんでしたが、素晴らしかったです。役柄そのものでした! 劇中、日を経るごとに徐々に活力を取り戻していくとても繊細な演技をされています。また、終始訥々とした口調が守ってあげたくなるというか、それこそが主人公そのものであり監督が意図した人物像だったんだろうと思います。 前半は主人公と交わる助演4人とのそれぞれのストーリーで進行します。それを山田孝之演じる担当刑事が狂言回し的な立ちどころとなり大きな物語へと紡いでいくのですが、そもそも主人公は若くして(18歳)殺人犯とされました。人間性は全くの未完成です。そんな何者でもない主人公が、関わり合う者たちからほんの少しづつ心の欠片を分け与えられ、自分を取り戻していこうとします。そして関わる者たちは、無垢で純粋な主人公とのふれあいで自分がとっくに無くしてしまっていた心の欠片に気づくのです。主人公の風体や場所柄がガラリと変わるので、それぞれをオムニバス・ストーリーのように捉えてみてもいいかもです。観劇中に中だるみを感じないのはその脚本構造のおかげでしょう。 特筆すべきは最終盤のシークエンスです。黒澤明監督「天国と地獄」のオマージュを用いて4つのお話が合わさりエンディングに向けてクレッシェンドを強めていきます。この頃には涙腺が崩壊。主人公のカタルシス、交わる4人それぞれのカタルシス、それらが終幕に向けフォルテシモで大きな鐘を打ち鳴らすのです。(勝手に天使が舞い降りてくるイメージがわきました) 追: ツッコミどころもあるっちゃありました。でも映画作品は観て愉しむ(泣く)もの ごちそうさまでしたm(_ _)m 俳優さん一言 横浜さん:素晴らしかった 吉岡さん:お人好しで正義感ある役柄。ハマり役 森本さん:大根と感じたのは演技でした。結果論として良かった 安奈さん:子供の殻を破れない役柄をピュアに演じた 山田さん:この若さで安定のいぶし銀。さすが
横浜流星に泣かされた
原作未読。 公開直後の土日は空席がほとんどなかったため、1週間遅れの鑑賞となりましたが、まぁ女性客の多いこと。 そのほとんどが、主演の横浜流星見たさと勝手に推測する。 ストーリーはテンポ良く進み、無駄なシーンは一切無い。逆の見方をすると、駆け足で進んでいくので、明らかに端折ってる感もところどころあり、特に後半のエピソードは、もう少し時間を割いて丁寧に描写しても良いのではと思えた。 ともあれ、本作品での横浜流星の演技が素晴らしい。過去一いい。『流浪の月』の時は、本気で嫌いになったが(笑)、この作品で評価が爆上がりした。冗談抜きで演技の幅が広い良い役者さんになったと思う。同じく吉岡里帆もいい。 あくまで組織の一員としての立場を貫く刑事を演じた山田孝之もいい。 松重豊の憎たらしさは最高にいい。 っていうか、キャストの皆さんの演技は全員素晴らしい。 最後の方、鏑木(横浜)が語るシーンでは、不覚にも涙が止まらなかった。 隣の席のお兄さんも、しきりに涙を拭っていた。しかも両手で。 その隣の彼女さんは、ズルズル鼻水を啜り上げていた。 今年観た邦画の中ではベスト3に入るかな。 冤罪事件の怖さ、SNSの怖さ。そして袴田巌さんを思い出さずにいられなかった。
信じてみようと想う心の話
感想 藤井監督は染井為人氏の原作である真実の証明を命懸けで果たそうという囚人である主人公の、点を線で繋いでいく物語の過程で登場する人物とその時々のシチュエーションとエピソード毎に丁寧で細やかな演出とエッジの効いた、卓越した映像センスをもって描いており重厚で深淵な人間の尊厳と法の問題をよく纏め上げデフォルメしながら上質なサスペンス作品に仕上げていた。原作は不遜であり情報に疎く未読であったが、砂の器以来久々にあらためて小説としても読み直したいと感じる。◎ 主演の横浜流星氏の渾身の演技が特に素晴らしく彼の代表作品となったと感じる。◎ 人が人を信頼することとはどういう事なのか。その人が正しい人なのか否かを判断するためには、その事に対する行動や判断を人が正しく判断出来なければならない。当たり前の事だか公正な判断を下すという事はとても難しいことで様々な角度からの状況判断、またはあらゆる視点を持ちながら関わる人々が各々一つ一つ検証し証拠を固め積み上げて判断し、結論を出していくいわゆるあらゆる根拠と証明が重要なのである。この当たり前な事を成していく事がいかに時間と労力が掛かり大変な作業であるか。という事も本作でのテーマの一つであったと感じる。被疑者のどの様な主張をも聞き受け時間的にも検証内容についても端折る事なく法と照らし合わせ公正な判断が出来る成熟した法治社会システムであり法曹でなければいけない。それを創り上げるためには関係者一人一人が問題は何処にあるのかを強く感じ、願い、世論を形成できるように発言すること。またマスコミと法曹界は社会的責任を以って公正な実務を実践していく事を肝に命じる事で新たな時代に合致する判例を創り、積み上げる事が大切であるのだと感じる。また法治を司る警察機構もそう簡単に変わる事は難しいと思うが柔軟な視点と発想を以って行動するべきだと感じる。 現代の警察の捜査方法がいかなる方法でどのように犯罪であるとJudgementするのかは詳しくは知り得ないが、つい最近まで本作に描かれるような警察の杜撰な人権を軽視し偏在した思考と視点により被疑者へ脅迫強要する方法で本当に無実の者が罪に問われ、罪が確定してしまい拘留施設での刑期執行満了、あるいは執行処刑されてしまった事件は人知れずかなりの数存在したのではないかと想像させる。更に本作においては被疑者が身寄りのない未成年者であった事が被疑者の弁護の必要性をより低くする事に繋がり具体的自己弁護の余地をほぼ講ずる事なく当然であるべき被疑者の権利主張を警察が軽率に扱ってしまった事が問題の根本原因だと考える。自己弁護能力が低ければ低い程、能力ある国選をも厭わない弁護士を付ける事が必要であり、重要になってくる。 本当に無実の者が主張できる機会が日本の司法制度においては刑確定後には全く無い。法制度そのものが硬直化し見直しに時間ばかり掛かるのも問題であり現在の法治システムの詳細な見直しが叫ばれる話があるというのも頷ける。 演出と横浜氏の演技が素晴らしく優れており本日現在、今年度最優秀の日本映画と感じたので ⭐️4.5
個人的に感じたテーマとしては、"偽りの自分"と"真の自分"が衝突する作品だと思った🤔
作為的に真実が曲げられることによって生じる"もう1人の自分"がいつしか本当の自分のように語られ抗いようのない世間の評価の波に飲まれる。 ただ、その波の中にいたとしても、一人一人"本当の自分"を見てくれる人間がいて、その他者との繋がりが残酷な境遇から救ってくれる。それは簡単なようで難しいこの世界と他者を「信じる」こと。 いや〜、自分に置き換えて彼の境遇を想像してみたけど、強いなぁ… 言わずもがな感動する作品だった🥹
横浜流星を一層輝かせる藤井監督
横浜流星と藤井監督が兄弟のような関係であることはよく知られている。観る側もついそういう意識を持って作品を見てしまう。だが恐らく、横浜流星という役者は撮る人も魅せられる輝きがあるのだと思う。この作品でも存分にその魅力は引き出されていた。変装し他人になりすまして逃げるという設定により、様々な表情や雰囲気を演じることになり、その無実を訴える逃亡犯はスクリーンの中でしっかりと生きていた。それ故、彼に関わった人達が影響を受ける様に説得力が生まれていく。 そもそもの警察の捜査や裁判の流れの描き方が若干雑で、突っ込みどころはあるが、その設定だからこその山田孝之なのかな、と思ったりもする。 出来過ぎだけど見終わって気持ちよく劇場をでられる作品。
シンプルで力強い
物語は至ってシンプルな逃亡者もので、鏑木の正体に気付くかどうか、警察の触手はどうか、そういったシンプルなもの。 そこにラストで山田孝之と語る、あることの動機があるが、その表現がシンプルで力強いメッセージで山田孝之も含めみんなの求心力になったんだとわかった。 横浜流星とても良かった。
横浜流星さんが素晴らしい!
最初からストーリーに引き込まれ、適度にドキドキハラハラし、後味もよかった。 横浜流星さん出演作は、原作に惹かれて観た「流浪の月」と今作のみ。 「流浪の月」で、ヒロインのサイテーな恋人(モラハラ・ストーカー気質)を演じていて、主演の二人より横浜流星さんに惹かれた。 「正体」は、予告編を観て、すごく楽しみにしていた。 期待を裏切らない、大満足な作品だった。 鏑木の逃走した理由を聴いた時は、胸が震えた。 今年、袴田さんが無罪確定したことからも分かる通り、警察、検察、裁判所には、人の運命を左右する力がある。 それを肝に銘じて、仕事に邁進して欲しい。 この作品では、殺人と痴漢の2件の冤罪事件が出てくる。 初期の行動が、のちのちの面倒を引き起こすということを示している。 殺人現場では現場に立ち入らず、安全確保してすぐ通報が、痴漢ではその場から逃げ出さないことが、大事だ。 鏑木の無実を信じて、再審に向け活動する安藤さんたち。 再審には、お金も時間も気力・労力もかかり、道のりは遠く険しい。 鏑木のいた児童養護施設の職員(ロザリオを下げているのが印象的)が、おそらく鏑木にとって無罪を信じてくれそうな知己だろうけど、彼と交流しているかは不明。 映画のように、赤の他人が先頭に立ってというのは、現実ではなかなかないだろう。 自分なら、だれだったら再審請求の活動をするだろう、だれだったら私のために再審請求の活動をしてくれるだろうと考えた。 「人を心から信頼する」ということは、ホントに重い。 そして、もうひとりの主役、真犯人。 直接の触れ合いが激減し、個立化していく社会の中で、こういった事件を起こす人は、増えていくだろう。 20世紀は、自分が抱える不満や不安、さびしさを対面で他人と共有する機会がたくさんあった。 悩んでいるのは自分だけではないと実感でき、エネルギーチャージができた。 現代は、機器を通して、SNSなどでたくさんの人と共有はできるが、不満や不安、さびしさが晴れるどころか積み重なっていく感じがする。 スマホを持って5年9ケ月の私でも、人と会うよりlineでやり取りする方が楽と思う。 プライベートで対面で会うのは、互いを拘束しあうタスクで、そこまでして会いたい人は、どんどん減っていると実感している。 この流れは、これからより加速するだろう。 映画の中で、本を読みながら歩く高校生を久しぶりに観て、ますます鏑木を好きになった。 鏑木の今後を想像して、帰り道も幸せな気分だった♪
藤井監督の長編実写映画をいくつか観て来たが毎度作品のテーマが変わる...
藤井監督の長編実写映画をいくつか観て来たが毎度作品のテーマが変わる。毎度「藤井らしさ」があって今回も藤井道人の作品感が強烈に出てて、そして今作が今までの中で最高の出来だと思った。原作が良いのだろうが(読んではいない)監督の手腕と役者の演技と編集が素晴らしいのだろう。 なんか陳腐な感想を書いたが、実は「今作は配信まで待とうか」と考えていた。やはり映画館で観て良かった。 しかし吉岡里帆は2015年のドラマ「カルテット」の脇役で見た時「ただもんじゃない」と思ったが、今作でも魅せてくれた。
日本版『逃亡者』?、否、それを超えたかも!
2024年、松竹。 【監督】:藤井道人 【脚本】:小寺和久、藤井道人 【原作】:染井為人 主な配役 【逃亡中の殺人犯・鏑木慶一】:横浜流星 【野々村和也】:森本慎太郎 【安藤沙耶香】:吉岡里帆 【酒井舞】:山田杏奈 【刑事・又貫征吾】:山田孝之 【又貫の部下・井澄正平】:前田公輝 【模倣犯?・足利清人】:山中崇 【唯一の生存者・井尾由子】:原日出子 【又貫の上司・川田誠一】:松重豊 1.脚本が素晴らしい 原作の流れを汲みつつも、 登場人物の数や設定(背景)は、かなり変更が加えられている。 結果的には、これが大成功していると思う。 限られた上映時間の中で、原作の意図をキチンと表現できているのではないか。 逃亡生活を追う前半部(大阪と東京)を観て、 「これをあといくつ観なくちゃいけないのかな」 と、やや飽きてきはじめたタイミング、 そう、実に絶妙なタイミングで急展開し始める。 ◆警察に包囲される鏑木(横浜流星) ◆緊迫の突入シーン ◆又貫(山田孝之)との面会シーン ◆判決言い渡しのシーン 素晴らしい脚本、素晴らしい演出だった。 2.俳優たちの熱演が素晴らしい 主演の横浜流星はもちろんだが、 山田孝之、吉岡里帆、山田杏奈らの演技は作品全体の格調を高くしていた。 テレビドラマから始まった『逃亡者』は、 1993年にハリソン・フォードとトミー・リー・ジョーンズによって名作の仲間入りをし、 続編の製作やリメイクがおこなわれた。 本作は、日本版『逃亡者』かと思ったが、 本家を凌ぐほどの出来栄えといえる。 ☆5.0ではないのか?? 鏑木がいかにして、逃亡を続けられ、 ◆作業員やライターになれたかの描写が、少しは欲しかった ◆音楽が物足らなかった これをもって、☆4.5とさせていただきたい。 m(__)m
また見たい
冒頭からタイトルの出る短い間にすっかり引き込まれます。 彼の正体は? 彼はどうなるの? しんと静まり返った客席が、鏑木の行く末を固唾を飲んで見守っているあの空気感。 これが映画館で見るべき作品ということか!と思いました。 初見でも泣けたけれど、2回目のほうがより泣けた…なんなら、冒頭から既に涙腺が… 苦しくなる作品は苦手なのだけど、疾走感があるせいか、これは大丈夫でした。 変装そのものもだけれど、逃げ続ける月日の経過とともに姿勢や表情も変わっていく鏑木にも目が釘付け。 また見に行きたいのだけど、自分の予定との兼ね合いが難しくて。 でも、なんとか時間を見つけてまた見たいです。 映画のストーリーを目にしてから、不思議ともう一度見たくなります。 あと、読みごたえあるパンフレット! 買ってもちゃんと読まなそうで、買わないことも多いのですが珍しく購入。 そして端から端までくまなく読みました。 一時売り切れとか耳にしましたが、再入荷はされると思うのでおすすめです。
緩急が素晴らしい
観たかった映画の時間帯が合わず評価が高かったのでこちらの映画を観ました。CMから予想してたのはお涙頂戴のヒューマンドラマでしたが冒頭からミステリー感満載で逃亡シーン、関係者への聴取シーンが上手く組み合わされ一気に心掴まれました(笑) とにかく全てのシーンに緊迫感があってリアルでした。監督と脚本家素晴らしい、、、。 更に役者陣が本当に良かった。主演の横浜流星さんは顔は美しいのにとてつもなくリアルで凄かったです。吉岡里帆さんの演技がこれまた自然でいて本当の感情が伝わるとゆーか、良きでした。 個人的には森本慎太郎さんが素晴らしかった、、、元々CMでの森本慎太郎さんのシーンの1言が凄く良くて観るの決めたんですが、本編では数秒しかないシーンでびっくり。逃亡後に捕まって拘置所で面会するほんの僅かなシーンなのですが、とてもリアルで気持ちがのっていて涙が出ました、、、対する横浜流星さんの反応も自然でぐっときました。 多分このようなシーンをサラッとしか流さなかったからお涙頂戴だけの映画にならなかったのかも。 このシーンだけ観にもう一度行こうと思わせる位素晴らしいシーンでした。 エンディングが原作、ドラマ、映画で異なるそーで、映画はしっかりエンディングに向かってじわじわと感動を高めていくのですが、無音の中で主文が読まれ周囲が立ち上がってるであろう反応から無罪を勝ち取ったことがわかるとゆー緩急が素晴らしい演出でした。事後談などもなくそこでのエンドロールがまた余韻が残り良かった。 来週もう一度観に行こうと思います。
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