正体のレビュー・感想・評価
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逃亡劇の人間模様の変化と迫力が凄い!
年末に素晴らしい作品に出逢えた。 冤罪を晴らすための逃走が迫力と関わる人間の温かさが、一瞬も目を離せない緊張感あるストーリーに結実している傑作。但し、逃走の理由が常識では考えにくく、結果として支援に繋がったからよかったものの、そこの所だけは今ひとつ納得感がない。社会派の藤井監督らしさと横浜流星の熱演だけでも観る価値のある作品と言える。
みんなが望むストーリーに仕上がってます^_^
原作を読み終わって…こんなに切なくて苦しくて入り込んでしまう本に出会っのは初めてだった。 何か自分にもできることはなかっただろうかと思うほど。 その思いで鑑賞しました。 原作を上手くまとめていて、それぞれの役同士にも関連性を持たせていて凄く良くできた脚本だと感じました。 横浜流星に絡む人々とのストーリーが少し浅く、そこまで思い入れが強くなるものなのかとの疑問も出てきてしまうけど…それを差し引いても各俳優の演技が素晴らしかった。 特に吉岡里帆はなんか一皮剥けた感じ。良かった。 みんなが望むストーリーになっていて、逆に号泣。 原作をまだ読んでいない方は是非読んでみて欲しい。こんな小説にはなかなか出会えない…です。
俳優部は凄い。
俳優部がプロ中のプロの集まりなので 映画として見応えは物凄い。 満足な時間だった。 でもこの物語の真の闇は警察なのに そこをサラッと描いたり 「トムとジェリー」くらい捕まらない主人公だったり アノきっかけも簡単だったりと 疑問がそこそこ残るのは確か。 アノきっかけなんて 「ユージュアル・サスペクツ」だったら とんでもない衝撃なのに 「え?何年も追っててそれで?」 みたいな軽さが個人的には気になった。 判断が難しい作品。
感情か忙しい
初日舞台挨拶から今日まで12回観てい る。とっても面白い作品。ハラハラドキ ドキにホラー要素もありほっこりも 兎に角感情が忙しい。色んな涙もこぼれ た。見事にエンタメ作品。 色々と突っ込み所は有るかも知れないが 分厚い原作を見事に2時間にまとめ上げ ていた。 18歳の少年から21歳の青年へ 本来経験する事を逃亡中に経験する事に なる。元園長先生の言葉が心に残る。 そしてラストシーンを観るために また映画館に通ってしまう。
役者たちの演技◯ 映画の作りはスマート
まっすぐな作品という印象。 そつがない。 お話にもう少しひねりがあれば。 原作がある作品なのでどうしようもないですが… 横浜流星さんの演技は良かったです。 総じて役者さんの目が良かった
又貫葛藤物語
映画予告や本屋でPR映像の主題歌が流れるたびについつい吸い寄せられて見入ってしまい映画館へ行くことになりました。横浜流星主演も決め手で最近だと「ヴィレッジ」が印象深いですね。予告を見過ぎたせいか想像通りの展開で、最後に脱走理由がなにか「もっと…」と期待してたんですが… 逆に又貫の心情などは想像してなかったので正しく居たい又貫の組織に埋もれる心情映画のように見てしまって悔しくて、胸が苦しくなりました。人の人生を左右させてしまうほどに流される人間は何処にでも居そうです。間違ったことは間違ってると言える人間でいたいですね。
大大傑作
1年の終わりにとんでもない1本を滑り込ませたなあ・・・ いくら狙おうとしてもなかなか出来ないくらい完璧なタイミングでの公開・・・ “死刑囚の逃亡、その目的とは・・・?!!”がテーマの時点で あ、この人無実なんだろうな と安易に予想できる点や 主要キャストの面の良さ が映画としてのエンタメエッセンスとなっており、重たいテーマでありながら万人が惹きつけられるような一作となっております とは言え本当に辛い・・・とてもとても どこにでもいるような善良な青年が 脱走して3か月足らずで豊富な法知識をもつくらいであれば 名門大学に入って良い仕事に就いて、、順風満帆な人生を何の疑いを持たずに送ると思っていただろうに 警察の、国民にとっては知ったこっちゃない理由で人生を奪われて。 これからの人生、どうか、どうか幸せに生きて。。と心の底から願います。 また、世間サイドも“身近に凶悪犯がいるかもしれない”という 「日常に突然翳りが付く恐怖」の観客への伝え方が巧妙。 ジャンプの「まさかそんなある訳え!」から「もしかしたら本当にそうかもしれない」までの 表情、言動、行動ひとつひとつの変化が繊細かつリアルすぎて唸りました。 『だが、情熱はある』を観てオファーしたという監督。すんげえ感性・・・ 出版社に勤める仕事一筋の女性、吉岡里帆 詳しい素性を知らない男性を泊めるどころか居候を許してしまう女性 これだけ見れば鬼ふしだらな女性だけれども、同僚も、視聴者もそのような印象は抱かない。 し、某神崎直のような人を信じやすくお人好しで騙されやすそうな女性とはとても思えない。 吉岡里帆の演じる『芯の通った強い女性』の説得力半端ねえ・・・ 山田杏奈の初恋(じゃないかもしれないけど)男性に向ける表情とあどけなさが超いい。 鏑木とは直接関係ないが Uターンした本人と上京ライフを謳歌する友達との通話が切なかった どこから涙が溢れだしたか全く覚えていないが エンドロールでは主題歌が全く耳に入らないほどの大号泣だった。 もう一度言ってしまうが、主要キャストの面が非常に良い。 山田杏奈の守りたくなるような愛らしさ 吉岡里帆の安定の美しさ 森本慎太郎の完璧なEライン 山田孝之の鼻の高さ そしてどんな姿でもビジュアルが良すぎる横浜流星。 これが芸能界・・・
悪役が物足りないのが惜しまれる
原作は未読で、WOWOW のドラマも観ていない。埼玉で幼児を含む一家3人が刃物によって惨殺されるという猟奇的事件が発生し、犯人を決めつけた警察の捜査の挙げ句、死刑判決が確定してしまった若い男の話である。凶器には容疑者の指紋が付いていて、被害者の返り血も浴びており、生存者の証言も彼が犯人だと言っている。こうした証拠と証言が物を言って、無罪を主張する被告の訴えは悉く否定されて死刑判決に至ったものである。 彼は自分の無実の証拠を探して再審を請求するために、拘置所から脱走を企てて一か八かの行動に出る。物証はひっくり返せないが、混乱した状態で行われた生存者の証言は、冷静に考え直して貰えば変わる可能性がある。彼の頼みはその一点だけで、1年以上にわたる逃亡劇と、再審の手がかりを得ようとする流れは、息をつくのも忘れるほどの緊張感の連続だった。 横浜流星演じる若い死刑囚は、逃亡中に見せる本質的な善良さや文才など、こんな人が犯人のはずがないという思いは観る者には痛いほど伝わってくる。同じ思いは彼が出会う人々にも伝わるが、警察はあくまでも脱走した死刑囚という認識で冷徹に追い続ける。山田孝之演じる担当刑事は、犯人像に割り切れないものを感じるが、上司の叱責を跳ね返すほどの思い込みはない。命令で動くしかない警察官にとっては、上司の命令には逆らえない。 逃亡中に彼を取り巻く人物が魅力的である。吉岡里帆は、自分の価値観に照らして彼を悪人とは思えず、献身的な行動を見せる。父親の痴漢冤罪に立ち向かう姿は、自分が信じた人が悪い人であるはずがないという確信に満ちているように思える。グループホームで彼に好意を寄せる山田杏奈も健気である。ゴールデンカムイの神々しいアシリパの姿とはまるで別人で、新たな魅力を見せて貰った思いがする。 残念だったのは一番の悪役が松重豊だったことである。最近の彼がテレビドラマや孤独のグルメなどで見せる姿は善人役が多く、この映画の諸悪の根源を彼に求めるのは難しいと思った。時代劇が絶滅危惧種になって以来、顔を見ただけでわかる悪役という役者もまたほぼ消滅してしまっている。ここは香川照之あたりにやってもらうべきではなかったかと思う。 いくつか気になったのは、まずいくら物証があるからと言っても、裏付け捜査を綿密に行えば、普通の高校生だった彼が猟奇殺人を犯すような人間でないことは容易に分かるはずである。冤罪で誰かを犯人にでっち上げてしまえば、本当の犯人はぬくぬくと次の犯行に及んでしまうはずなので、警察にとってはサッサと片付けてお終いという訳には行かないはずである。 また、いかに人材不足といっても、グループホームに介護士として就職するには戸籍関係の書類提出が必要なはずで、逃亡中に入手するのは非常に困難なので、偽造するしかないと思うのだが、それで介護士になれるとはちょっと思えない。本作にとって非常に肝心な部分なので、何らかの描写があるべきでなかったかと思う。また、吉岡里帆の父の痴漢冤罪事件の結末も示すべきだった。 音楽も出来が良く、演出も優れていたので、上記の点だけが気になった。 (映像5+脚本4+役者5+音楽5+演出5)×4= 96 点。
自分自身が何を信じるのか考えさせられる
逃亡犯、追う人、被害者、それぞれに関わっていく人々、それぞれの想いが溢れる様がとても良かったです。キャストみんな素晴らしい。 何回でも観たい映画
ビカビカに光ってた
俳優横浜流星の演技が光り輝いていた。 そして私は泣いた。 イケメンが涙流してたから泣けてきたんだ。 何かを胸に、脱走から始まった“5つの顔を持つ男” 人にはスイッチがあって、 家での自分、学校での自分、会社での自分 全部少し違って、でも全部同じ自分。 彼の“正体”とは 絶望、不安、優しさ、希望に触れたその時 私たちは彼の正体を知るのだ。 主題歌『太陽/ヨルシカ』 何回も聞いてる。映画鑑賞後に聞くと 生きている時に見えるもの全て当たり前じゃないんだって実感した。
思いがけず号泣
キャストの演技はもちろん、主題歌も、とにかくよかった!! 吉岡里帆さん演じる、信じる姿にぐっときました! 正しいことが正しいと言える世の中を信じたいという気持ちが 今は一部だけが切り取られたりでうまく言いたいことがいえなかったり、事実が湾曲されて伝われることもおおいからこそ、 良心にとても響きました!!! 名作です!!
公開が
あまりにもタイムリーで、何か裏があるんじゃ?と勘繰ってしまうが。 これで良かったとはとても思えないし、現時点で真実は重要じゃない、との言葉には膨れ上がるモノが在るので、しばし吉岡里帆さん、山田杏奈さんのお顔を思い出して心を鎮めよう。
面白かった
俳優陣の演技が素晴らしかったです。特に印象に残ったのが森本くん!演技に引き込まれました。ストーリーは無理がある点もありましたが、映画だから…と割り切って観るのをおすすめします。最初から最後まで飽きずに観られました。
「報知映画賞3冠」
今年285本目。 11月25日に第49回報知映画賞が発表されて作品賞、主演男優賞、助演女優賞3冠。早目に行きたかった作品。ちょっと変わって山田孝之さんが「十一人の賊軍」の時に気合い入れてもついてくのがやっとの現場に行きたい、2021年6月「はるヲうるひと」など命懸けて俳優、ここまで人間やらなきゃと気が引き締まります。 また3日ほど飯食わんといて山のてっぺんで食うた握り飯が一番だったりする、菊乃井の3代目主人村田吉弘さんが、空腹は最高の調味料。場面は違いますがそのシーン開始2分でありました。 なぜ逃げた? ここが今作の一番。
逃亡劇、人間ドラマ、警察・司法の問題
原作は未読。 藤井道人監督は原作があろうがなかろうが、映画としてちゃんと面白いものを仕上げてくる印象。本作も脱獄した死刑囚の逃亡劇として始まりながら、なぜ彼が逃亡したのかの真相を徐々に明らかにしていく作り。感動の結末を予感させる予告編だったが、ちゃんと逃亡劇としての面白みも用意されていた。鏑木が警察の追手から逃げる映像・カメラワークに臨場感があってかなり圧倒された。 様々な逃亡先で出会う人たちと鏑木のふれあいが、容疑者としての彼の評価を変えていくという流れもいい。あれだけのイケメンであれば行く先々で女性を惚れさせていくのはわかるが、人たらしな部分も存分に発揮していく展開。本当に殺人犯なのか?という疑問を徐々に抱かせるうまい作りだった。正直、警察の捜査方法や逃亡させてしまった経緯、鏑木を追いかける段階での警察のミスなんかはちょっと粗さを感じてしまったのは事実。でも、本筋がしっかりしていたので大きな問題とは感じなかった。 涙を流すようなラストではないが終わり方もとてもいい。判決の際の音声をなくすところもさすがの演出。スリリングな逃走劇、感動的なドラマだけでなく、警察や検察の問題点、裁判が長期化するという日本の司法の限界等をさりげなくちりばめてくるところに藤井道人監督の凄みを感じた。フィクションではあるが、日本の警察大丈夫か!?と思ってしまう力がある(そう思ってしまう下地があるということでもある)。最初から最後まで目が離せない面白い、そしていい映画だった。やはり藤井道人監督はすごい。改めて強くそう思う。
苦悩(流星&山田)
原作未読。 面白かったです。これは良かった。やや突っ込みどころはあるものの、見応えありました。 実際にあったいくつかの事件を彷彿とさせる内容。 色々な事を考えさせられました。 人は接してみなきゃわからない。 組織で働く者はコマである。だとしても、従順が決して正しい訳ではない。 マスゴミと呼ばれる報道のあり方。 冤罪の恐ろしさ。 (息子を持つ身としては、痴漢の冤罪の話がいつも怖いと感じる) 終盤ちょっと泣けました。 木野花さんの顔も最後に出してほしかった。 懸賞金300万はどうなったのかな? 俳優陣。 安定の宇野祥平さん。 見に行ける本数限られるので、映画館で見るの初めてだった吉岡さん、前田君、森本君。皆良かった。 前田君はチャラい役よりこういう感じの方が個人的には好きです。
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